■■ よくある質問 1/2 ■■

◆Q1) 震源が鳥島近海や日本海なのに、関東・東北の太平洋側が大きく揺れるのは何故?
◆A1) このような現象を「異常震域」といい(>>1参照)、深発地震の時によく見られます。
 地震波は震源の真上にある柔らかいマントル層内よりも太平洋プレート内を伝播する方が
 減衰が小さくなります。このため、震源からは遠くても太平洋プレートに
 近いところで震度が大きくなるのです。

【参考】揺れの伝わり方@東京大学地震研究所
 http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/topics/200908_Tokaido/ijoshiniki/Resized/IntensityCrossSection.jpg
【参考】気象庁-よくある質問(異常震域について)
 http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq27.html#28

◆Q2) 深発地震でも大きければ緊急地震速報は出るの?
◆A2-1) 一般向けの緊急地震速報(警報):深発地震では正確な震度分布を予想できないこと、
 震源深さ150km以深の地震で震度5弱以上の強い揺れを観測したことがなかった(註1)ことから、
 深さを150km以深と推定した深発地震に対しては発表していません。
◆A2-2) 高度利用者向けの緊急地震速報(予報):「予測震度不明」の形で発表されます。
 ただし精度が低いので、制御・放送・報知に用いないことが推奨されており、受信機器・
 ソフトによっては動作しないこともあります。

【参考】緊急地震速報のご利用上の注意点 @気象庁
 http://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/nc/shikumi/whats-eew.html#1
【参考】緊急地震速報の概要や処理方法に関する技術的参考資料 @気象庁
 http://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/nc/katsuyou/reference.pdf
【参考】緊急地震速報を適切に利用するために必要な受信端末の機能及び配信能力に関するガイドライン @気象庁
 http://www.jma.go.jp/jma/press/1104/22c/eew_guideline.html

(註1) 2014/5/5 相模灘の地震で震度5弱、2015/5/30 小笠原諸島西方沖の地震で震度5強が観測
 されましたが(>>3の◆9,◆10参照)、緊急地震速報の運用に変更はないようです(2016年2月現在)。