今日10月14日(日)午前、宮城県多賀城市の砂押川で、川の水が逆流しているとの投稿がウェザーニュースに寄せられました。

 写真左上の川下側から上流に向かって、川の流れに逆らうような水の動きで、波立つ様子が捉えられています。

 津波の襲来や、高潮が発生した時に、こうした逆流が見られることがありますが、今日14日(日)の宮城県は風がやや強い程度で、比較的穏やかな曇り空となっています。津波を伴うような地震の発生もありません。

この鍵を握るのが「副振動」と呼ばれる現象です。

 副振動とは、湾や海峡などで発生する海面水位の振動現象です。振動の周期は数分から数十分で、湾や海峡の形状によって異なります。何らかの要因で発生した海面の変動が、湾内の固有振動と共鳴して副振動となります。

 仙台新港の潮位観測状況を見ると、最大で4〜50cmほどの振幅をもつ、短い周期の震動が現れています。

 今回はおそらく、昨夜からやや強まっている北よりの風が、発生の要因とみられます。
 仙台湾で発生する副振動としては比較的大きな規模ですが、浸水などの被害が発生する心配はない見込みです。


 全国的にみると、長崎湾で発生する副振動がよく知られており、「あびき」と呼ばれています。
 こちらでは振幅が数メートルに達することがあり、小型船舶の転覆や破損などの被害が発生することもあります。

https://smtgvs.weathernews.jp/s/topics/img/201810/201810140085_box_img0_A.jpg

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181014-00005909-weather-soci