保護した子猫の病気を治すため…大学生が治療費のために卒業旅行も諦めて病院通い

愛媛県松山市で大学生活を送っていた山内さんが、ツイッターで拡散された薄グレーの子猫の画像を見たのは2017年の夏のこと。
同じ大学に通う女性が、「子猫を保護したが寮では飼えない」と里親を探していた。
母親が猫の保護活動をしていて、自身も猫が大好きだという山内さん。
「母のように猫を助けたい」という思いから、猫を一旦引き取ろうと考えた。
ところが、保護主の自宅に行くと、もう1匹子猫がいる。
別の場所で保護したというその白い子猫は、体毛が薄く、体のいたるところの毛が禿げていた。
中でも、目、鼻、口のまわりは、目ヤニと鼻水でぐっしょりと濡れ、ピンク色の地肌が露わになるほど毛が禿げてしまっていた。
「私が助ける!」そう決断した山内さんは、その場で2匹を引き取って動物病院へ直行。
白い子猫の禿げは、目ヤニや鼻水によるかぶれが原因かもしれないということで、一旦様子を見ることになった。
離乳が遅れて、ミルクばかり飲みたがる薄グレーの子猫は「ミル」、白い子猫は、ミルと姉妹のように育ってほしいという
願いを込めて「メル」と名付けた。

その後の検査で、メルの禿げは真菌というカビが原因だと判明。真菌は、猫にはもちろん人間にもうつる菌で、しつこいのが特徴だ。
ミルにうつらないようにと細心の注意を払ったものの、やはり菌はミルにも感染。
飲み薬と塗り薬を絶えずもらいに行き、菌の繁殖を抑えるために、毎日家の中をキレイに拭きあげた。
それでも、なかなか菌はいなくならない。ついには山内さんにも感染し、額や腕、足などに痒みが…。子猫も飼い主も病院通いの日々が続いた。
毎月かかる治療費が、学生の財布を締め付ける。アルバイトはしていたが、もちろんそれだけでは生活が苦しい。
山内さんは結局、卒業旅行も、友達とのたくさんのイベントも諦め、それらの費用を治療費にあてた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200204-00000074-dal-life