愛知県の豊橋市民病院は27日、狭心症の男性患者(当時65歳)を2011年12月に手術した際に、
医療器具の一部であるワイヤ(直径0.36ミリ)を誤って切断し、先端約5センチを冠動脈内に残すミスを犯し、男性が転院先で4日後に急性心筋梗塞(こうそく)のため死亡したと発表した。
病院は、ミスが死亡につながった可能性があるとして、遺族2人に損害賠償金計約914万円を支払うことで合意したという。

 病院によると、患者は豊橋市内の無職男性。手術は、冠動脈内の病巣まで医療用ドリルをワイヤで運び、病巣を切削するもの。事前にワイヤを抜かずドリルを操作し、ワイヤを切ってしまった。
別の病院に回収手術を依頼し、男性を転院させたが、手術できないまま死亡した。

 遺族2人が17年7月、名古屋簡裁に調停を申し立て、双方の代理人が協議していた。

 病院の黒釜直樹事務局長は「二度と同様の事故を起こさぬよう、安全な医療に取り組む」として、謝罪した。市は、賠償に関わる議案を12月4日開会の市議会に提出する。


豊橋市民病院:医療ミスで914万円支払いへ - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20171128/k00/00m/040/136000c