福島県は16日、小型プロペラ機によるエアレースのパイロット、室屋義秀選手(44)に県民栄誉賞を授与すると発表した。「空のF1」と呼ばれるレッドブル・エアレースで今季4勝をあげ、日本人初の年間総合優勝をした功績をたたえる。同賞の授与は3人目。

 内堀雅雄知事が同日の記者会見で発表した。内堀知事は室屋選手の快挙を「(県が掲げる)『ふくしまチャレンジ』と『ふくしまプライド(誇り)』の2つの面で
福島復興のシンボルだ」と強調。福島市内の農道空港「ふくしまスカイパーク」を拠点とする室屋選手から「20年間、福島県の空を独り占めにして訓練してこれた成果。県民が後押ししてくれたおかげ」と、電話で感謝の言葉があったことも紹介した。

 福島市在住の室屋選手は2009年にエアレースに初参戦し、16年に初優勝した。同年には県の「ふくしまスポーツアンバサダー」の第1号に就任した。

 県民栄誉賞はこれまでに、登山家の故田部井淳子さん、ソチ冬季パラリンピック金メダリストの鈴木猛史さんが受賞している。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22314390W7A011C1L01000/