大分県中津市下池永の中津市民病院(是永大輔院長)は11日、出産直後の男児の血糖値管理を怠って低酸素脳症のため脳性まひになったなどとして、
病院側の医療ミスを認めた上で男児の両親に1億4000万円の賠償金を支払うと発表した。

 病院によると、市内の40代女性が2011年8月5日に双子を出産したが、そのうち男児1人が12時間後に呼吸・循環器不全に陥った。男児の血糖値は通常より若干低かったが、
心拍数などは正常値だったため、その後の血糖値の管理を怠って低酸素脳症になったという。現在6歳の男児は脳性まひを発症して通常の会話ができない状態になっている。

 両親は15年12月、男児に重い後遺症が残ったとして市側に損害賠償を請求。今年10月30日付で市と和解の確認書を交わした。
市は今月27日に開会する12月定例市議会に賠償金の支払いに関する議案を提案する。

 市民病院は宇佐市など大分県北部の3市と福岡県豊前市などをカバーする中核的病院。病床数は250床。