https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58271
ダメなら海外に行け

文系出身で、数学や理科の勉強がどうしても間に合わない受験生、社会人になってから医学部にチャレンジしようとしている大人の受験生、3年どころか、5年も6年も医学部に挑戦して未だ合格を果たせない受験生は、医師になることをあきらめるべきなのか。

いや、その必要はない。日本の医学部入試に「合わない人」であっても、6年間の孤独な努力に耐えられるポテンシャルがあれば、医師になれる道があるのだ。

それは、海外の医学部、とりわけ旧共産圏の医学部を経由して、医師になる道である。といっても、国民的人気ドラマ「ドクターX」の主人公・大門未知子のように、キューバへ留学するのではない。

私がお勧めしたいのは、東ヨーロッパ(ハンガリー、チェコ、スロバキア、ブルガリアなど)の医学部である。

こういうと、専門家や医師のなかには、バカにするひともいる。ひと昔前は、東欧の医学部に行く受験生は、「ハンガリー送り」などと揶揄され、どうしても医学部に受からない人のための、やむを得ない「最終手段」とみなされてきた事情があるからだ。

しかし、今は全く違う。近年、これらの国の医学部出身で、日本の医師国家試験に合格する人の数も増えている。
また、日本の医学界での評価も、すこぶる高くなってきている。東欧医学部の出身者は、英語ができて、基礎研究のトレーニングができている。技術力も知識も高い――こんな評判が、にわかに高まっているのである。