安倍政権に見る「永田町の闇」と「官僚の悲哀」
公文書がらみが出るわ出るわで「5大疑惑」に 東洋経済オンライン

「もり・かけ」に「イラク日報」など、出るわ出るわの公文書疑惑で政権危機が
取りざたされる中、安倍晋三首相の盾として厳しい追及の矢面に立たされているのが官僚たちだ。
いずれも財務省、経済産業省といった霞が関の主要官庁の最高幹部というスーパーエリートで、
政権を守るため、歴史上有名な「弁慶の立ち往生」のように、自ら"槍ぶすま"に
なる覚悟で、野党やメディアの前に立ちふさがっているようにもみえる。
ただ、官僚として上り詰めた階段の頂点で突然足を踏みはずし、
地位と収入が保証された「天下り先」も棒に振りかねないだけに、その表情には悲哀と絶望もにじむ。

「5大疑惑」で官邸デモ拡大、支持率20%台も

野党側は「安倍内閣の5大疑惑」などとして声高に首相退陣を求め、毎週末の首相官邸周辺での抗議の市民デモも規模が拡大するばかりだ。
しかも、改ざん事件を起こした財務省の事務方トップが、あろうことかセクハラ疑惑で火だるまとなる大失態も重なった。
政権にとって「まさに泣きっ面に蜂」の状態で、複数のメディアが先週末に実施した世論調査でも
内閣支持率が続落、政権の危険ゾーンとされる20%台まで落ち込むデータも出現した。
与党内でも「このままでは政権の体力が奪われ、退陣の2文字も視野に入ってくる」
(自民長老)との不安が強まっている。