超純愛小説「長老と北川景子」
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心理学?大学院?臨床心理士?亜佐美から初めて聞いた事だった。考えて見ると元姉妹のカウンセリングは価値がある。
同時に大学院かと思うと高卒の俺からしてみれば、別世界の人間のようにも見えた。頭の良い大学へ進学したと聞いていたが、
才色兼備。頭脳明晰でストイックに学問する所も、北川景子らしいな、などと余計な事を考えていた。
亜佐美はコーヒーを
いれてくれながら、何やら考えている様子で「じゃあ、ずばりテーマは「婚前交渉」について話し合って見るってどうかな?私ったら
けど、やっぱりストレート過ぎるかな?」確かに、ストレートで動揺したが、俺が今まさに抱えている問題であるので了承した。
「私も婚前交渉については、すごく悩んだんだよ。悩んで悩んで苦しみ抜いたよ。今の兄弟みたいにね。」
ちょっと意外だったが、元姉妹だとそうなるだろうなと想像には難くなかった。
「私もおそらく兄弟も理論派といえば表現はいいけど、理屈っぽいから、理屈で納得出来たらな。もちろん納得できない
部分だらけだろうけど。婚前交渉について真面目に話あってみたらどうかな?」
私が昔に考えたのはさ、ポイントとしては4つかな。
一点目は、婚前交渉や不道徳の是非は人類のきっと永遠のテーマであるということ。
二点目は、聖書にどこまで忠実でなければならず、聖書では性をどう扱っているという事かな。
三点目は、これは、言うのも恥ずかしいのだけれど、女性がオルガニズムを体験すると、もう、セックスなしでは生きていけなくなるんだ。
つまり性の不道徳の教義は男性が考えた事だろうから、男性目線でしか成立しないと私は考えているんだ。
大げさだけど、女性にとっては死を意味するほど残酷な事なんだよ。
四つ目は、不道徳も慣れると言う事。長年罪悪感に苛まれた私だったけど、今は、肉食系と呼ばれてるわけさと笑った。
五つ目は、さっきも言ったけど、実は噂じゃなくて、
実際に性の不道徳というルール違反を長老より立場の高い兄弟達の大勢が破っているという事。