――それは、やがて伝説となる物語。
「エーテリア」と呼ばれるこの異世界では、古来より魔の力が見出され、人と人ならざる者達が、その覇権をかけて終わらない争いを繰り広げていた。
中央大陸に最大版図を誇るのは、強大な軍事力と最新鋭の技術力を持ったヴィルトリア帝国。
西方大陸とその周辺諸島を領土とし、亜人種も含めた、多様な人々が住まうハイランド連邦共和国。
そして未開の暗黒大陸には、魔族が統治するダーマ魔法王国も君臨し、中央への侵攻を目論んで、虎視眈々とその勢力を拡大し続けている。
大国同士の力は拮抗し、数百年にも及ぶ戦乱の時代は未だ終わる気配を見せなかったが、そんな膠着状態を揺るがす重大な事件が発生する。
それは、神話上で語り継がれていた「古竜(エンシェントドラゴン)」の復活であった。
弱き者たちは目覚めた古竜の襲撃に怯え、また強欲な者たちは、その力を我が物にしようと目論み、世界は再び大きく動き始める。
竜が齎すのは破滅か、救済か――或いは変革≠ゥ。
この物語の結末は、まだ誰にも分かりはしない。
ジャンル:ファンタジー冒険もの
コンセプト:西洋風ファンタジー世界を舞台にした冒険物語
期間(目安):特になし
GM:なし(NPCは基本的に全員で共有とする。必要に応じて専用NPCの作成も可)
決定リール・変換受け:あり
○日ルール:一週間
版権・越境:なし
敵役参加:あり
名無し参加:あり(雑魚敵操作等)
規制時の連絡所:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/3274/1334145425/l50
まとめwiki:ttps://www65.atwiki.jp/dragonsring/pages/1.html
新規参加者は常時募集していますので、参加希望の方はまずはこちらのテンプレで自己紹介をお願いします。
(単章のみなどの短期参加も可能)
名前:
年齢:
性別:
身長:
体重:
スリーサイズ:(大体の体格でも可)
種族:
職業:
性格:
能力:
武器:
防具:
所持品:
容姿の特徴・風貌:
簡単なキャラ解説:
過去スレ
【TRPG】ドラゴンズリング -第一章-
ttp://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1468391011/l50
【ファンタジー】ドラゴンズリング2【TRPG】
ttp://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1483282651/l50
【ファンタジー】ドラゴンズリングV【TRPG】
ttp://mao.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1487868998/l50
【ファンタジー】ドラゴンズリング4【TRPG】
ttps://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1501508333/l50
【ファンタジー】ドラゴンズリング5【TRPG】
ttps://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1516638784/l50
【ファンタジー】ドラゴンズリング6【TRPG】
ttps://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1525867121/l50
【すみません、時間が取れずターン超過しそうなので次の土日までお待ちを】
今回はまとめターンで多分少々順番変わっても問題ないと思うので来週まで無理なのが確実でもしまだ手付かずの状態なら
特にジャン殿にネタを振る予定などなければジャン殿がいけそうなら先に行って貰うのも手だと思う!
【確かにそうですね 週末まで無理そうなのはほぼ確定なので、よろしければお先にお願いします】
【了解しました、それでは先にやらせていただきますね!】
白一色の花畑を歩き続ける中、辺りを包む光の向こうにぼんやりと巨大な生物の輪郭が浮かび上がる。
ジャンは思わず身構えたが、その生物がこちらに首をもたげて小さく口を開けたかと思うと
花びらの中に溶け消えていく。それと同時に彼の視界が眩い光に包まれた。
「……っと、ここは……山の頂上か。
全部……終わらせたんだな。ティターニア」
奇妙な建物が真っ白な粉に分解されて消え去り、イグニス山脈に吹きつける風に巻き上げられてふわりと散っていく。
火山に雪が降り積もる中で、傷だらけのジャンは静かに佇むティターニアへと近づいた。
そしてひょいと抱き上げて左肩に乗せ、山を登ってくる連合軍へ指環の勇者たちが健在であることを示す。
「見ろ!ティターニアは立派にやり遂げたぜ!
虚無の竜は二度とこの世界に現れない!俺たちの……勝利だ!」
連合軍から湧き上がる歓声を聞きながら、肩に担いだティターニアを地面に優しく降ろす。
やがてジャンも身体に溜まった疲労を吐き出すように、地面に大の字になって転がった。
>「……私、もう結構へとへとなんですけど、まさかこのまま祝勝会に洒落込もうだなんて言いませんよね?」
シャルムのその言葉に、ジャンも同意するように大きく頷いた。
身体は傷つき、突入から休みなく戦い続けたことで緊張しきった肉体が解れて力が抜けきっている。
白い粉が舞い散る中、雲一つない青空を眺めてジャンはつぶやいた。
「……さすがにもう、動けないけどよ。
起きたら……ティターニア、護衛について……話したい……
あと……スレイブ……おめでとう……」
さらに続きを喋ろうとしたところで、ジャンもまた小さな寝息を立てて眠り込んだ。
もしかしたら連合軍の誰かにすぐさま起こされるかもしれないが、
今はただ、彼は眠っていたかったのだ。
【長い間お疲れさまでした。
予想以上の長編でしたが、無事に完結できてとても嬉しいです。
でもエピローグはまだ続くのかな……?】
本編クリア後の決闘編をやるかどうかはスレイブ殿(アルダガ殿)にお任せするのでやるならアルダガ殿はそれに繋げる感じで前振りを!
読者のご想像にお任せする感じでまとめるならあと1周ぐらいエピローグ的なのを回して終わりかな?
我としてはどちらでもOKだが普通にいけば本編内でやってそうだったところを
新規の来る来る詐欺で潰れてしまったのでやりたい気持ちが残っているなら悔いのないようにやればいいと思う!
とりあえずは完結させてから感想戦というか色々議論を交わそう
綺麗な〆を期待してる
言われてみればどちらにしろとりあえず本編締めてからやる場合は番外編としてやった方が良さげかも?
というわけでスレイブ殿はいったん普通にエンディングっぽく回してもらっておkだ!
方針変えて申し訳ない!
ttps://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1513725381/l50
ttps://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1510061863/l50
それと本スレはまだしばらく番外編で使うかもしれないので早く感想を語り合いたい人はよければこの辺り
スレタイの趣旨とは少し違うがどちらにせよ使われていない廃スレなのでまあ良いだろう
いいぞティッタの時代から
やれいけティッタの時代へ
夜明けのように白んだ視界が色を取り戻すと、そこはイグニス山脈の頂だった。
山肌を覆い尽くしていた無機質な構造物は嘘のように消え失せ、見渡すばかりの砂礫と僅かな植生。
スレイブは拾い上げた小石の感触を確かめるように手の中で転がしながら、あたりを注意深く見回した。
虚無の竜の姿は、もうここにはない。
幻の如く消え去った旧世界の残像と共に、溶けるように消滅していた。
いま、ここに立つのはスレイブ達指環の勇者。
そして、なにかを見送るように立ちすくむ、ティターニア。
虚無の竜との対話を経て、彼女が何を失ったのか、推し量ることはできない。
半身にも似た、ティターニアの傍らにあったもうひとりの"仲間"。
スレイブ達が誰一人と欠けずにこの世界に帰還できたのは、『彼女』の犠牲があったからだ。
「ティターニア……」
その欠落に、その喪失に、スレイブは語るべき言葉を持たない。
きっと何を言ったところで、失われたものを埋めることなどできないだろう。
スレイブが踏み出せなかった一歩。それを臆すことなく刻んだのは、ジャンだった。
>「見ろ!ティターニアは立派にやり遂げたぜ!
虚無の竜は二度とこの世界に現れない!俺たちの……勝利だ!」
万感の想いを込めて鬨の声を上げるジャンを見て、心の奥にあった重苦しい澱が霧散していくのを感じた。
「……そうだな。まずはこの勝利を、世界を救った俺たちの凱旋を、噛み締めよう」
差し迫った世界の危機はこれで回避することができた。
しかし、何もかもが解決したわけじゃない。
帝国元老院は再び指環を手にせんと暗躍を開始するだろうし、三国間の緊張は未だ続いたままだ。
それらすべての災いを取り除くには、ヒトの寿命はあまりにも短すぎる。
だが、何も全部指環の勇者が手を尽くさねばならないというわけでもないはずだ。
虚無の竜の世界再構築に頼らなくたって、ヒトは自分たちの世界を導いていける。
人類の可能性は、たった今彼らが証明したばかりだ。
>「あれほどの技術が未来永劫、どこか遠くの次元の彼方に消えてしまうだなんて、勿体なすぎます。
……軍用魔法の開発にはもう飽きました。次は……世界を渡る魔法の開発研究でも、してみましょうかね」
>「ティターニアさんも、どうです?フィールドワークという名の国外旅行も楽しいんでしょうけど。
たまには真面目な研究をしてみるのも、悪くないかもしれませんよ」
「次、か。俺たちには次がある。限りのない未来を、勝ち取ったんだ」
明日を迎えるということが、今はこんなにも尊い。
どこへ行こうか、何をしようか、そんな風に語り合うのは、きっと何よりも楽しいだろう。
「俺は、何をしようか……。
今更ダーマの王宮に立てる義理もないが、あれでも俺の祖国には違いない。
帝国の土産を山ほど持って、郷里を尋ねるというのも良いかもな」
ダーマと帝国は現在、事実上の冷戦状態にある。
しかし戦争というのは、言ってしまえば利害関係のひとつの終着点だ。
どちらか一方を殺し尽くすことでしか終わらない戦争もあれば、そうでない戦争もある。
戦う理由をひとつひとつ解消していけば、いつかは友好的な国交を築けると……今ならそう信じられる。
そしてそれは、国内におけるヒトと魔族の対立においても同様だ。
「時間はかかるかもしれないが、俺はダーマという国を、内側から変えてみせる」
奇しくも諸国遊学の体となったスレイブの旅路は、ダーマの国政にきっと良い影響を与えられるはずだ。
高度な軍事体制をもった帝国や、先進技術を保有するハイランドとのコネクション。
その二つを両輪にして、魔族頼りのダーマを変えられると、今のスレイブは疑いもなくそう感じていた。
それに、旧世界の英雄達との"約束"もある。
城壁山脈の半ばで斃れ、雪に埋もれるままになっているザイドリッツの亡骸も、ちゃんと弔ってやらねばなるまい。
長く険しい道程になるだろうが、今は彼の時代とは違う。飛空艇なら、そう時間をかけずに亡骸を探し出せるはずだ。
>「……私、もう結構へとへとなんですけど、まさかこのまま祝勝会に洒落込もうだなんて言いませんよね?」
斜面の下から駆け上ってくる連合軍の一団を眺めて、シャルムはそう呟いた。
言葉とは裏腹に、どこか楽しげな口調だ。
>「ご存知ないかもしれませんが……高位の魔法というものは、魔力は勿論ですが……頭脳が消耗するんです。
術式構築に脳を酷使しますからね。つまり……濫用すると、とても眠くなるんですよ」
「お、おい……もうあと一踏ん張りだろう、起きていてくれ。
祝勝会をするにしても、主役の一人が眠っているんじゃ片手落ちだ」
しかしシャルムは我関せずとばかりにスレイブの肩へ寄りかかる。
そして、耳元で囁いた。
>「……私がもし寝てしまったら、その時はちゃんと介抱して下さいよ」
「なっ……!」
身体を預けてきたシャルムの体重が、体温が、いやにはっきりと感じられて、スレイブは泡を食った。
ジャンがなにを忖度したのか、生暖かい目でこちらを見やる。
>「……さすがにもう、動けないけどよ。起きたら……ティターニア、護衛について……話したい……
あと……スレイブ……おめでとう……」
「何がだ!?」
何について祝われたのか判然としないまま、シャルムは黙ってしまった。
もはや問答は無粋と、そういうことなのだろうか。
「……まあ、確かに。疲弊した身体で無理をするよりも、俺が支えたほうが安全だな。合理的だ。
ただ、引き換えと言ってはなんだが、俺の頼みも聞いてくれないか」
もたれかかるシャルムの肩を、スレイブは浅く抱く。
固定しておいたほうが倒れ込むリスクを減らせるという極めて非常に大変合理的な判断によるものだ。
「俺には政治も、技術的なことも分からない。
ダーマを変えたい想いはあるが、具体的にどうすべきか見当がつかない。
だから、シアンス。大陸で一番の魔法使いである貴女に、知恵を貸してほしい」
指環の中で静かに聖ティターニアを見送っていたウェントゥスが、急に顔を出してスレイブの脇腹を小突いた。
『ちゅうのは建前も良いとこで、ホントは自分の国に連れて行きたいだけじゃろお主』
「ち、違っ、そんなつもりは……」
『ないんか?』
「ないことも、ないが……。
いや、この期に及んで無粋な言い訳は必要ないな。
多少の私情も、我儘も、許されるだけのことを、俺たちは成し遂げたはずだ。
俺は開き直るぞシアンス。合理性など後からついてくれば良い」
再び囃し立てる指環の中身を黙らせて、スレイブは生まれて初めて、我を通した。
「俺がダーマに帰るときは……一緒に着いてきてくれるか?」
【エピローグ】
【二年半に渡る大長編、本当にお疲れ様でした!いろんな話がやれてすごく楽しかったです!
そしてすみません!最後にアルダガ戦を番外編としてやるつもりでしたが、当時とはリアルの事情が変わってしまいました
どんな戦いがあり、どんな結果を迎えたかについては、なにとぞご想像にお任せさせてください!】
眩い光の中、ティターニアは一人取り残されており、目の前に宙空にクリスタルのようなものが浮かんでいた。
以前虚無の竜の魂が封印されていたものとよく似ているな、等と思っていると、虚無の竜の声が聞こえてきた。
『指輪を全て集めたらどんな願いでも叶う――そういう触れ込みで旅をしてきたんだろう?
ヘタった全の竜の代わりといったら何だけど置き土産にそれをあげよう。
それは新たな世界が創造された時の副産物――
君達の世界が出来た時のものは我が魂を封印するのに使われていたようだけどね。
どんな願いでも叶う……それが本来の力さ。ただし叶う願いは一つだけだ。
それと、規模が大きい願いほど叶うには時間がかかる。
例えば……人一人生き返らせるぐらいならすぐにでも叶う。
だけど世界規模のことなんて願ったら……何千年、もしかしたら何万年かかるかもしれないね』
「そんな重要なことを我一人で決めるわけには……」
『今君がこの場で使ってしまうのを強くお勧めするよ。
そんなものを持ち帰って存在が公になったらそれこそ今の世界じゃ大戦争にしかならないからね』
内心では、叶えたい願いは端から決まっていた。
しかし、たった一つだけの権利を、独断でいつ叶うか分からない事に使ってしまっていいのだろうか。
永遠に近い寿命を持つエルフである自分なら、もしかしたら願いの成就に立ち会えるかもしれない。
しかし、人間をはじめとする定命の存在達は、それを見ることなく死んでいくのだ。
そんな彼らにとっては叶わぬに等しい願いよりも、今すぐに叶えたい切迫した願いを持つ者がたくさんいる。
例えば――失った大切な者を生き返らせたいとか。
『おっとしまった、一人送還し忘れていたようだ』
どこかわざとらしい虚無の竜の声が聞こえて振り返ってみると、ジュリアンも同じ空間に取り残されていた。
「ジュリアン殿……願いはそなたが。どうしても生き返らせたい者がいるだろう?
我の願いは……願ったところでいつ叶うか分からぬ。定命の者達にとっては何の恩恵も無いに等しい願いだからな」
しかし、ジュリアンはゆっくりとかぶりを振った。
「そうしたいのは山々だが……残念ながらアイツはそれを望まない。
貴様と同じことを願うだろうさ――だから、アイツの願いを叶えてやってくれ」
「……分かった」
ティターニアは覚悟を決めたようにクリスタルに手を伸ばし、願いを紡いだ。
「我が願いは――」
*☆*゚・*:.。. .。.:*・*☆*゚・*:.。. .。.:*・*☆*゚・*:.。. .。.:*・*☆*・*:.。. .。.:*・*☆*
気が付くと、何事もなかったかのようにイグニス山脈の山頂にいた。
先程のは夢だったのではないか、とすら思う。
>「ティターニア……」
>「……っと、ここは……山の頂上か。
全部……終わらせたんだな。ティターニア」
>「まったく……全て元通りにして去っていくなんて、気が利かないですね。
彼らの世界の未知の技術……少しくらい残していってくれれば良かったものを。
魔力を伴わないのでは、流石の私も解析のしようがありまんでしたからね」
「”本当ですねぇ、気が利かない竜ちゃんには後で怒っときますよ。
それと私は犠牲などではありませんよ。むしろ昇進です、昇進!
なんてったって新世界の女神――永遠の存在になれたのですからね!” ……なんてな!
先代ならきっとこう言うだろうな」
皆が気を使っているのを察し、先代の口調を真似ておどけてみせる。
先代ティターニアは去っていったはずだが、その記憶は知識という形で残っている。
ということはやはり、先代の魂そのものが憑依していたということだろうか。
今となっては考えても詮無きことだ。
「しかし……先代が作る世界が見られないのは少し残念ではあるな」
>「あれほどの技術が未来永劫、どこか遠くの次元の彼方に消えてしまうだなんて、勿体なすぎます。
……軍用魔法の開発にはもう飽きました。次は……世界を渡る魔法の開発研究でも、してみましょうかね」
「――それだ!」
>「ティターニアさんも、どうです?フィールドワークという名の国外旅行も楽しいんでしょうけど。
たまには真面目な研究をしてみるのも、悪くないかもしれませんよ」
ティターニアの瞳は少女のように輝いていた。
「開発に成功した暁には見に行けるな!
あやつらに出来ていたということは不可能ではないはずだ……!」
そうしている間に、アンノウン達を食い止めていた連合軍がこちらへ向かってくる。
不意に体が浮かび上がる。ジャンに軽々と持ち上げられ左肩に乗せられたのだ。
「突然何を!?」
>「見ろ!ティターニアは立派にやり遂げたぜ!
虚無の竜は二度とこの世界に現れない!俺たちの……勝利だ!」
指輪の勇者軍代表として担ぎ上げることで勝利を示した、ということだろう。
ティターニアが地面に降ろされると、今度はシャルムとスレイブが盛り上がり(?)始めた。
>「……私、もう結構へとへとなんですけど、まさかこのまま祝勝会に洒落込もうだなんて言いませんよね?」
>「ご存知ないかもしれませんが……高位の魔法というものは、魔力は勿論ですが……頭脳が消耗するんです。
術式構築に脳を酷使しますからね。つまり……濫用すると、とても眠くなるんですよ」
彼女の言うことは、満更スレイブに寄りかかりたいだけの口実ではない。
膨大な魔力を持つティターニアですら疲弊しているのに、人の身のシャルムはいかほどのものか。
人間とエルフの厳然たる種族の壁を技術の力で埋め、彼女はティターニアに並び立つ――もしかしたら超える活躍を見せた。
改めて、末恐ろしい娘だとしみじみ思う。
>「お、おい……もうあと一踏ん張りだろう、起きていてくれ。
祝勝会をするにしても、主役の一人が眠っているんじゃ片手落ちだ」
>「……私がもし寝てしまったら、その時はちゃんと介抱して下さいよ」
>「なっ……!」
追い詰められたスレイブに、寝転がったジャンがさりげなく追い打ちをかける。
>「……さすがにもう、動けないけどよ。
起きたら……ティターニア、護衛について……話したい……
あと……スレイブ……おめでとう……」
>「何がだ!?」
「ああ、我の護衛を続けたいということか?
もちろん、護衛どころか助手にしても良いと思っておる……ってもう寝ておるのか」
スレイブのツッコミもティターニアの商談も聞かぬまま、ジャンは言い逃げで寝てしまった。
>「……まあ、確かに。疲弊した身体で無理をするよりも、俺が支えたほうが安全だな。合理的だ。
ただ、引き換えと言ってはなんだが、俺の頼みも聞いてくれないか」
>「俺には政治も、技術的なことも分からない。
ダーマを変えたい想いはあるが、具体的にどうすべきか見当がつかない。
だから、シアンス。大陸で一番の魔法使いである貴女に、知恵を貸してほしい」
スレイブは追い詰められて覚悟を決めたというべきか開き直ったというべきか、
ウェントゥスに茶化されたりしつつも、ついに決定的な台詞を言った。
>「俺がダーマに帰るときは……一緒に着いてきてくれるか?」
「後のことは心配するな、帝国の主席魔術師には俺が元の鞘におさまればいい」
シャルムの返事も聞かぬまま、ジュリアンが勝手に気を効かせる。
そんな皆の様子を見て、テッラがこっそりと言った。
『ダーマと帝国の融和の第一歩――もしかしたら、早速願いが叶いはじめているのかもしれませんね』
「少し効果が出るのが早すぎはしまいか? でも……そうだな、そうだといいな」
ティターニアが願った願い――それは、とてつもなくシンプルで、きっと誰もが望んでいて
だけど、叶うのに永劫に近い長い時間がかかると言われたら、きっと誰も願わないであろう願い――“永遠の世界平和”。
皆ひとまずお疲れ様!
スレイブ殿、了解だ。少し残念だがリアル事情ということなら仕方があるまい。
一応あと一周回して締め、という形にしようと思うので自分はもう前回ので終わりだよ、
という者はパス宣言を!
お疲れ様!
すげえ、ついにやってくれたぜ
さすが俺らのティターニア
ティターニアがこの板のTRPGのMVPで
次点がジャンだな
本当良かったぜ
私は……気が向いたら個人的な後日談を落としに来ようかな、って感じですかね
年末は忙しくって……という訳でひとまずはパスで!
了解だ! スレイブ殿に対する返事を書くかな?とも思ったが敢えてご想像にお任せして余韻を残すのもまた良いと思う!
ジャン殿とスレイブ殿は前のレスで一応完結な雰囲気だろうか
もちろん後で後日談等書いてもらうのは自由なのでいったん締めてしまえば良いかな?
【そうですね、アルダガさんとの戦いはまた別の話ということで】
【締めてもらえればと思います】
シャルムは一人で立っているのもままならない状況、ジャンは寝てしまった。
ということで、数日間の休息の後、連合軍による盛大な祝勝会が開かれ、その後それぞれの帰る場所へ散っていった。
ケツァクウァトルとクイーンネレイドはそれぞれ元いたシェバトとステラマリスへ。
アルバートは当初の予定通り、全竜の力を吸収した虚無の指輪の力を使って旧世界の復興にあたるらしい。
元々誰もいない遺跡を守っていたベヒモスとフェンリルは、アルバートと共に旧世界に赴き復興の補助をするようだ。
ジュリアンが元通りダーマに帰ったのか、はたまた帝国の主席魔術師に返り咲いたのか――
つまりシャルムがスレイブと共にダーマに渡ったのかは、この場では置いておくことにしておこう。
ティターニアはもちろんひとまずはユグドラシアへ帰ることとなる。
ジャンがティターニアの助手になったのかも、明言はしないこととしておくが
助手に昇格か護衛続行かは分からないが、おそらく何らかの形で雇用続行にはなったのではないだろうか。
*☆*゚・*:.。. .。.:*・*☆*゚・*:.。. .。.:*・*☆*゚・*:.。. .。.:*・*☆*・*:.。. .。.:*・*☆*
そうしてひとまず普通に導師生活を続け、数か月たった頃。
戦後処理等が終わって一段落着いたのであろう帝国から一通の手紙が舞い込んできた。
内容は、国家の垣根を越えて指輪の勇者達を称える祝典を開きたいとのことだった。
スレイブ達ダーマにいる者達にも送っているとのこと。
「ティターニア様……大変!
目玉イベントはエーテルの指輪の真の所有権を巡る決闘って……」
「まさか本当にやりおったか! 期待を裏切らぬというか何というか……!」
そう言うティターニアは頭を抱えながらも、どこか嬉しそうだ。
「早速準備にとりかかるのだ! もちろん一緒に行くな?」
「ラジャー!」
いそいそと帝国行きの準備に取り掛かるティターニア。
その瞳は喜びに輝いていた。当然だ、共に世界を救った仲間達にまた会えるのだから。
――それは、やがて伝説となる物語。
「エーテリア」と呼ばれるこの異世界では、古来より魔の力が見出され、人と人ならざる者達が、その覇権をかけて終わらない争いを繰り広げていた。
中央大陸に最大版図を誇るのは、強大な軍事力と最新鋭の技術力を持ったヴィルトリア帝国。
西方大陸とその周辺諸島を領土とし、亜人種も含めた、多様な人々が住まうハイランド連邦共和国。
しかし――その三国から集った指輪の勇者達が力を合わせて戦い、滅びの運命を打ち砕いた。
その者達の名は――
神樹の巫女ティターニア
激流の騎士ジャン
光刃の斥候ラテ
紅焔の妖精王女フィリア
烈風の魔剣士スレイブ
闇黒の執刀者シノノメ
星辰の魔女シャルム
光輝の魔術師ジュリアン
女神の使徒アルダガ
その後待っていたのは……さして今までと変わらぬ日々。
この物語の結末は――最初に提示された3つのうちのどれとも少し違っていた。
もちろん破滅などではなく、すぐにすぐの救済でもなく、目立った変革というわけでもなく――
ただ、長い旅路の終わりに、たった一つだけ叶うことを約された願いがある。
いつになるかは分からないけれど、いつか必ず、終わらぬ争いが終わる時代が来る――
だから、この物語の結末を敢えて一言で表すとすれば――“希望”――そう表現することとしよう。
――THE END――
――というわけで遂に完結! 皆本当にありがとう、お疲れ様!
最後皆に適当に二つ名を付けたが気に入らなかったら済まない!
思えば最初に参加した時はスレ主もういないのでは?と思いながらの半分冷やかしだった。
それがこんなに大長編になろうとは!
スレが立っていなければ今こうしている事もなかったわけで見ておるかも分からぬがきっかけをくれたアルバート殿、感謝しておるぞ。
最初からずっと一緒に旅をしてくれたジャン殿、ありがとう!
途中で3人一気に抜けた時にはどうなる事かと思ったが続けられたのはジャン殿が残ってくれたおかげだ!
シャルム殿とスレイブ殿は素晴らしく話を広げてくれて感謝している!
我は最初から参加して物語の骨子に関わってはいたけど
自分の担当部分はぶっちゃけス〇ウェア系列のRPGあるあるネタを繋ぎ合わせただけなので
↓この辺
・各属性の場所を巡って各属性のキーアイテムを集める
・各属性のドラゴン登場
・序盤の宿敵が中盤でデレて味方化、新たな敵が登場
・中盤で飛空艇が手に入る
・虚無のラスボス
自分だけに任されていたらあんまり話が広がらなかっただろうな〜と
それがこんなにいろんなエピソードが出来たのは皆のおかげだ!
それとスレイブ殿は中ボスからの味方化という我の大好物の王道展開をやってくれたな!
アルダガ殿としては2章のボスと旧世界編では一人二役で本当によく頑張ってくれたと思う。
シャルム殿は一人四役も指輪の勇者という重要な役をやってくれたわけだが
ラテ殿は一時はどうなることかと思ったがちゃんと立ち直ってくれて各キャラそれぞれエピソードがまとまってて凄いと思った!
もう見てるか分からないが3章と4章のボスを務めてくれたミライユ殿とノーキン殿、ありがとう!
短期とはいえその章のGMのようなポジション、本当に大変だったと思う!
ミライユ殿の出した指輪の魔女はその後の話に大きく関わることになったし
ノーキン殿が指輪を7つという設定を出して結果的にすごく話が広がることになって
二人とも短期とはいえすごく重要ポジションだったな、と改めて思う!
一応締めはしたが気が向いたら後日談等、自由に書いてやってほしい!
その際我に関しては小説の登場人物のように動かしてもらって一向に構わない!
アルダガ殿ももし決闘を書きたくなったら是非!
それかもし気が変わってTRPG形式でやりたくなったら声をかけてもらえればいつでもお相手しよう!
しばらくこのスレは定期的に覗くと思うので。
年が終わる前に完結!
本当にめでたい…めでたい…
ありがとうティターニア!
あけおめ
>226さん、最後まで読んでくれてこちらこそありがとう
少し前に>208のように言ったが番外編無しでひとまず完結とのことなので
もし後日談を書きたくなった時に書く容量が無くならない程度に感想等自由に書いてもらっても大丈夫だ
(※とはいえもちろん誹謗中傷個人批判の類は除く)
902 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー! [sage] :2019/01/13(日) 16:34:59.54 ID:1fHvoPgJ
コテハン同士で対談とかやらないかなぁ
904 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー! [sage] :2019/01/13(日) 20:19:18.03 ID:1fHvoPgJ
もう終わったから無理だろうけどドラリン組かな
誰と誰でもいいけど設定考えるコツとか展開のコツとかききたい
肥溜めの発案だけどこんなのどう?
展開のコツというか後から振り返ってみるとGM無しのスレの完走確率を上げる手法として使えそうなのが一つ
最初にいきなり竜の指輪が手に入りそうな流れになってしまったので
こりゃいかん話が終わってしまうと思って「実は指輪は一つじゃない!」という展開にしてしまったのだけど
思い返せばあれが結果オーライだったな、とすごく思う
あの後結果的に特定のGM無しで複数人で進めていくタイプのスレへ移行したけど
特にその形式の場合、最初にとりあえずの大まかな話の流れの共通認識を作ってしまうと
どう展開させたらいいか分からずにスレが止まってしまうリスクがかなり減らせるんだな、と今回思った
それがこのスレの場合各地に散らばる竜の指輪を集めていって最終的に古竜をどうにかすることだったわけだ
それでいざ終わってみると途中色んなエピソードや設定が投入されつつも
すごくざっくりまとめると各属性の指輪を順番に集めていって最後は虚無の竜(古竜の正体の一つ)を倒した、ということで当初の予定通りにいってる
・各地を巡って重要アイテムを集める
・各エリアを支配する強い奴を倒していく
・パワースポット巡礼
・特定の目的地をひたすら目指す
旅モノだとこの辺が王道のバリエーションかな
予定調和的になって予測不可能な展開は出来にくくなる面もあるかもしれないから絶対的にいいとは言えないけど
完走を第一目標にするならいい手法だと思う
ドラリン見てると昔やってたジェンスレを思い出す
話のノリとか各属性の土地に訪れる旅モノな部分とか
まぁジェンスレの参加者2、3人揃ってるでしょこれ
雰囲気似るのも当然っしょ
>>232
どう考えてもこじつけ
ティッタの運営力 だからジェンスレ自体のメンツが揃ってるからその運営力で雰囲気が似たって話やろ?
各属性の土地を巡るストーリーの流れに共通点はあるがぶっちゃけ雰囲気は言うほど似てないと思うぞ
序盤はジェンスレほどギャグじゃなく逆に終盤はあっちほど重苦しくない
バトルの傾向もジェンスレはファンタジーでありながら異能バトルみたいな理屈で戦う文章媒体向きの演出が多かったが
こっちはオーソドックスなファンタジーっぽい肉弾戦や大魔法合戦みたいな映像化したらシンプルに映えそうなのが多かった
そういやジェンスレってギャグスレだったんだな
ラストバトルとか完全にギャグだったし
中盤までは完全にギャグスレだし終盤にシリアスに転向と見せかけてラストバトルはやっぱりギャグやった
ラスボスの戦略的ウンコ漏らしに全世界ホモビデオ上映で対抗して勝ったんだったか
アタマおかしい展開だけどわりと理路整然としててやっぱアタマおかしかった
一年以上経って言うのも今更なんですが、敵になりがちなオークという種族で最後までメインやれたのはとても嬉しく思います。
色々大変な状況ですが、またどこかで皆さんとお会いできればと思っています!
予感が働いたのか知らないが何の気無しに開いてみたらまさかの懐かしい顔が!
ここを完走した時にはまさか約1年後にこんなご時世になるとは思っていなかったが……元気そうで何よりだ。
主役級ポジションのオーク、新鮮で良かったな
版権物では滅多にお目にかかれないような設定や展開に出会えるのもTRPGの面白いところの一つだと思っている
またどこかでご一緒できることを願っておるぞ
0243創る名無しに見る名無し2022/05/17(火) 20:32:22.07ID:dbBRz4mu
ものすごく今更だけどこの世界観でもう一回誰かの冒険を見てみたいな
わかる
ケレン味のない真っ当なファンタジーですごい好きだった
ある意味なな板trpgの総決算みたいなスレだった
ここのコテハンさんまだいるかな
設定使って続編とか作ってみたいんだけど…
ええやん
著作権とかないし全然オッケーでしょ
期待してます
ええやん
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