問屋に勤めていた大昔の話で、
お中元の時期で扱いが大量になる百貨店の
配送センターに応援で行った時の話。

普段は商品の減り具合を確認して取り寄せたり、
大量の発送注文が来ると包装作業を手伝ったり、
伝票を記入したりの雑務一般。
たまに売り場からお姉さんが偵察に来て、
大学生バイトの常連の体育会系の連中と
下ネタや軽口を叩いているのを横目で見ていた。

ある時にお帳場のお得意様から「本日中何時までお届け」の注文が来て、
両手でやっと持てる大量のご進物を包装して、
以前の失敗に懲りて厳重に雨対策の包みもして、
私が自分で下町のお得意様にお届けする事になった。

電車が目的地に着く直前から突然のゲリラ豪雨で、
着いた駅ではタクシー乗り場が長蛇の列で、
時間指定厳守なのでずぶ濡れになって歩いてお得ささま宅に。

商品は勿論無事で、「助かった」とお礼を言われて、
雨宿りと行水を勧められた。
有りがたくお風呂を頂戴してパンツと浴衣をお借りして、
一服して行きなさいと爺さまと一緒に飲み物まで用意して下さった。

爺さまが卒業した旧制中学が私の高校と同窓だと分かって、
話が弾んで改めて遊びに来なさい、との話になった。
その時はエロい話は無かった・・・