>>967

やれやれ、人生哲学が浅いね。

この物語は「金銭と幸福は何の関係もない」というイズムがそこかしこに散りばめられている。
アンがシャーロットタウンのミス・ジョセフィーン・バリーの家に泊まりがけで遊びに行った時、ミス・バリーが、アンとの別れ際に呟いたセリフ覚えてる?
「あんな子を手元に置いておくことができたなら、私の人生ももっと幸せだったろうに」と

また、ホワイトサンドホテルのチャリティーコンサートの月明かりの帰り道のアンのセリフも然り。
どんなセリフだったか細かくは覚えていないけど、アンは、ダイヤモンドや絹のドレスで着飾った金持ちたちを揶揄して
「豊かな彼らは幸せそうに見えない」と言った。
その裏返しは
「素朴な田舎暮らしの美しい自然や優しい人間関係に囲まれている私たちの方がよっぽど幸せだとは思わない?」と言うこと。

ミス・バリーは金銭の不自由はなかったが、愛に満ちた関係性には恵まれなかった。
あのコンサートで着飾っていた金持ちたちも、観察眼鋭いアンによるなら、幸福とはかけ離れているように見えた。