では短編を
まだ写真がフィルムだった頃なので、30年位前に聞いた話です。
話をしてくれたお坊さんの元に、「ある写真を弔ってもらいたい。」という依頼が来たそうです。
依頼主は30代の見るからに健康そうな男性。登山が趣味とのことだった。

そのお坊さんは、先祖を敬う、弔う大切さは必要と思っていたが、霊魂や、霊感、ましてや幽霊などというものは内心では信じていなかったそうです。
ただ、お坊さんをしていると、たまにこのような「写真を弔ってほしい。」という依頼は受けていたそうです。
ただ、それまで見てきた「幽霊が写っている。」という写真は、
「風景が言われてみれば人に見える。」
「ガラスに映った人の顔を幽霊と勘違いしているのでは?」
というような写真ばかりだったのだとか。
その為依頼主にも、その旨を説明し「心持、心がけ、気持ちの持ち方の大切さ」を説いていたそうです。