X

ドラえもん「道具を使って本気で戦いたいだって?」

1 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/12(土) 17:13:12.90ID:Y1QYWqmw
移転してきました
650レス程の内容ですが
色々修正しつつ
ここで完全版を投下させて頂きまつ(  *   ´ω`   *  )
585 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 13:28:48.29ID:8dxC4pbk

のび太「うわっ!!こ、この攻撃はッ!!?」


出木杉〈くくく……〉


飛行機の漏れたエンジンが引火していく様に
のび太から赤々しい血液が飛散し目の前で墜落していく


?「んん?まだ上に仲間がいたのかァ?」


出木杉〈何ッ!?敵がいたのかッ!?〉


男は地上から目に見えぬ攻撃を繰り出す…!
出木杉は思わぬ不意打ちに屋根から滑り落ちてしまった


出木杉〈ちっ…中々思い通りに事は運ばないものだな…!〉


准士官「……そろそろのび太が来る頃だと思ってたぞ」
586 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 13:31:44.79ID:8dxC4pbk

准士官「お前が今にボスの居場所を把握しようとしてるって『中将』が言うんでな」


のび太「ドラえもんのやつ…自分の位置が割れている事に気がついてないのか…」


准士官「そぉいう事よ。上がボスに連絡を取ろうと躍起になってる間、俺達下っ端は道中見つけ次第足止め役ってわけだ」


のび太「…大した統率力だよ…君達のボスはワッペン以外にも何か道具を使って従えてさせているようだね…」


准士官「さぁ…どうだったかな…」


出木杉〈……確かこの男、『准士官』だったな。道具の支給、編成を任されていた筈……〉
587 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 13:32:56.27ID:8dxC4pbk

准士官「お前は中々の策士だと聞いてるが……まさか仲間を連れてくるとは…」


のび太「仲間?」


のび太は後ろに振り返った


のび太「お前は……出木杉!?どういう事だ?確かお前は……!!」


出木杉〈まずいな……気付かれたか……〉


出木杉「『フリダシニモドル』発動…!」



ドシャ―――z___ン!!



出木杉〈むやみに過去を弄って厄介事を増やすわけにはいかない…慎重に事を進めなければ……〉
588 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 13:34:39.12ID:8dxC4pbk

―――この時点でのび太の前に姿を現すのは、出木杉自身に相当なリスクを伴う行為である

もし自身が黒幕であることがバレたなら
のび太の目的は『ドラえもんを止める』のではなく、『正気に戻す』ことに変わる

つまり元の時間軸に戻った時
ドラえもんと結託したのび太達と戦わなければならない可能性を産む事になるのだ

それだけは何としても避けたい出木杉であった




ーデパート5階の駐車場ー


少し前の出木杉「ふむ……ドラえもんの消息が掴めない今、奴が唯一の手がかり……ならば追跡するまで……!」


出木杉「待て」


少し前の出木杉「何者だッ!?……なんだ『僕』か、どうしてここに?」
589 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 13:35:43.07ID:8dxC4pbk

出木杉「『僕』なら少し頭を働かせればわかるだろう……?」


少し前の出木杉「……今から僕がやろうとしている事が失敗すると?」


出木杉「そういう事だ。奴から距離を取れ。興味半分で近づくのは止めておく事だ。」


少し前の出木杉「了解した。過去の僕にも同じように伝えよう。武運を祈る。」


少し前の出木杉「『フリダシニモドル』、発動しろッ!」



出木杉「うう……っ!」ギュオオオオオオオオ・・・・・・・


過去を変えた事で
出木杉の記憶が改変される……!


出木杉「…ふむ、未来の僕は『遠くから様子を伺え』と言っていたな……今、奴は袋小路へと向かっているが…」


出木杉「目的はあくまでドラえもん…必要な時まで手を出さず、あくまで傍観に徹しよう……」
590 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 13:36:15.33ID:8dxC4pbk

のび太「『爆発コショウ』だ!!『自分自身の』クシャミで宇宙まで飛んでいけッ!!」


准士官「ウォォォォォォッ!!」



――――――――――――…



のび太「ハァ…ハァ……」


出木杉〈あの男も倒し、だいぶ距離を進めた……そろそろ何らかの手がかりを示しても………!〉


のび太「な…なんだ…ドラえもんの奴…」
591 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 13:36:32.61ID:8dxC4pbk

のび太「さっきまでこっちの方角…『西側』にいた筈だぞ!?」


出木杉〈何だ……?何をキョロキョロと見回している…?〉


のび太「真逆だ…今は『東』にいる……!」


のび太「今度は北ッ!!」


出木杉〈『東』…『北』……?〉


その時である
背筋に氷塊が滑るが如く……
張り詰めた異様な空気が出木杉を慄然とさせた……!


出木杉〈…な……何だこの感じは……!?〉


出木杉〈奴の見ている方角……確かに遠くから何か大きな『存在』を感じる…!!〉


出木杉〈な、何だ……この威圧感にも似た圧倒的な『存在感』は……!!〉
592 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 13:37:11.59ID:8dxC4pbk

のび太「くそ〜…ここまで頻繁に移動されちゃ…!」


出木杉〈奴がこの『存在感』を頼りにしている事は明白……ならば!!〉


出木杉「『マッドウォッチ』ッ!時を減速させろッ!!」 



ドギュウゥ―――z___ン!!



出木杉「ドラえもんの位置はわかった…が、用があるのは僕一人だ、君には一旦退場願おう」


出木杉はのび太の両足のアキレス腱に
ナイフを突き刺した!


出木杉「ふん…あくまで『足止め』として相手をしてやろう…この『存在感』が消えて君がドラえもんを見失うまでの、な」


出木杉「この『存在感』が消えた後、『フリダシニモドル』で再びこの時間軸に訪れれば…!」


出木杉「君が『今の僕』に足止めを食らっている間に用件が済ませられるというわけだ…ッ!」 
593 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 13:38:02.29ID:8dxC4pbk

『マッドウォッチ』を駆使し、のび太を足止めしながら
ドラえもんの『存在感』が消えた事を確認すると
出木杉は再び時を遡った


――――――――――――…



出木杉「さて、この『存在感』のする方へ向かうか……」 


出木杉「頻繁に位置を変化させている様だが…『マッドウォッチ』を持ってすればこの程度の瞬間移動…」 


出木杉「捉えられないものではないッ!」 ドギュウゥ―――z___ン!! 


594 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 14:30:18.52ID:8dxC4pbk

ードラえもんのアジトー


ドラえもん「くそーのび太のやつ!『石ころ帽子』に細工をしていたとは…!」


※石ころ帽子
この帽子を被ると道端の石ころのように、周りから一切認識されなくなる


ドラえもん「石ころ帽子に『あべこべクリーム』が塗ってあったおかげで僕が巨大な存在感を出す様になってしまった!」


ドラえもん「脱ごうにも接着剤らしき道具が塗ってあってしばらく脱げない!」


出木杉「……それで『ひっこし地図』を使い、この家の位置を頻繁に移動させていたというわけか…くくく…!」 


ドラえもん「むっ、誰だッ!」


出木杉「やぁドラえもん…『石ころ帽子』で買い物、もとい食料調達に行く所を狙った緻密な作戦に引っかかったのかな…?」


ドラえもん「…出木杉か?たかが『上等兵』の君がここで何をしている?」 
595 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 14:30:57.41ID:8dxC4pbk

出木杉〈たかが『上等兵』か、ふん……『善』の肉体は良いカモフラージュになったな………!〉


出木杉「実は今、のび太君の足止めをしていてね…」


ドラえもん「何ッ!?本当か!?」


出木杉「ああ、だけど少し困っているんだ…『准士官』殿が退けられたんだ…その、わかるだろう?」


ドラえもん「まぁ准士官の事だ…君のような低階級にはあまり良い道具を渡していないだろうからね…」


出木杉「そういう事なんだ。このままだとあっけなくここへ辿り着いてしまう」


出木杉「早急に新たな道具を支援していただきたい」
596 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 14:31:18.29ID:8dxC4pbk

ドラえもん「出木杉君」


出木杉「何でしょう」


ドラえもん「それは出来ない相談だ…」


出木杉「…と、申されますと?」


ドラえもん「君はとても頭が良い…万が一、寝首をかかれると厄介だ」


出木杉「滅相も御座いません…恐れ入ります」


ドラえもん〈急にかしこまっちゃって…あざとい奴だ〉


出木杉「ところでさっき准士官殿が吹き飛ばされたのですが…」


出木杉「その際、落ちたジャケットにワッペンが貼られていましてね…」


ドラえもん「…ちっ、そういえば具体的にどこへワッペンを貼れば良いのか指示をしてなかったな……」
597 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 14:31:56.63ID:8dxC4pbk

出木杉「じゃあこのジャケットを羽織れば僕は『准士官』という事でよろしいのでしょうか?」


ドラえもん「…まぁそうなるけど…昇格がそんなに嬉しいのかい?」


出木杉「五階級特進ですよ?冬戦争の英雄シモ・ヘイヘ以来の快挙だ」


出木杉「それに…」


ドラえもん「何をするッ!?」


出木杉は『二等兵』の階級ワッペンを
ドラえもんの背中へと貼り付けた


出木杉「このジャケットに入ってました…これで君は『大将』でもありただの『二等兵』…」


ドラえもん「!?」
598 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 14:32:18.57ID:8dxC4pbk

出木杉「なに…この事実を知っているのはこの場にいる二人だけだ。君は普段通り『大将』として振舞えばいい…」


出木杉「心配しなくてもわざわざ上司に命令しようとする部下はいない」


出木杉「この僕を除けば、ね…」


ドラえもん「くっ…!」


出木杉はジャケットの袖に手を通した


出木杉「『准士官』の僕が命令する。『入りこみミラー2』と『道路光線』をこちらに渡せ」


ドラえもんは渋々命令に従った
599 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 14:32:45.11ID:8dxC4pbk

出木杉「最初から素直に言う事を聞いていればよいのだ…」


出木杉はドラえもんの石ころ帽子にナイフで傷をつけた


ドラえもん「痛っ!」


出木杉「もうこの時代に用は無い…さらばだ!」


ドラえもん「あっこら!待ていっ!」



ドギュウゥ―――z___ン!!



ドラえもん「……逃げ足の速い奴め……まぁいいや…石ころ帽子を傷つけてくれたおかげで僕が助かったのも事実だ…」


ドラえもん「あんな道具じゃ寝首をかかれる事も無いだろう…」
600 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 14:34:10.86ID:8dxC4pbk

出木杉「『機械化機』を使ってこの道具を肉体に登録し…任意で使えるようになれば…!」




――――――――――――…




出木杉「最強だ…これで奴を……のび太を倒せる…ッ!!」


出木杉「ふはははははァ…ッ!!待っていろのび太ァ!!」


出木杉「『マッドウォッチ』ッ!元の時間まで加速しろッ!」――――――――――――… 
601 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 14:34:54.90ID:8dxC4pbk

――8月6日――――――…



出木杉「………やぁ、お待たせ」


のび太〈急にいなくなったと思ったら…何をしていたんだ……?〉


出木杉〈『入りこみミラー2』発動ッ!〉 瞬ッ! 


のび太「また消えた…!?」



――――――…


出木杉「ふははは!着いたぞ『鏡面の世界』ッ!」


出木杉「奴が『四次元若葉マーク』で肉体だけ異次元の空間に逃げようが関係ない!」


出木杉「回避不可能の攻撃というのを見せてやろう…!」
602 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 14:35:41.13ID:8dxC4pbk

ー現実世界ー


のび太「奴は何をしているんだ……!?」


透明になる道具は全て処理してあるにもかかわらず
出木杉は目の前で消えた…

つまり出木杉は消えたのでは無くどこかへ『移動』している事になる……



のび太「とりあえず『ウルトラストップウォッチ』で時を止めるッ!!」



バァ――z___ン!!



のび太「時を止め、尚且つ若葉マークを貼っておけば襲われずにじっくり次の手を予想する事が出来る……奴はどこに移動した…?」
603 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 14:36:33.57ID:8dxC4pbk

のび太「例えば、『タイムピストル』で未来に移動してから攻撃を行うとしたら……?」


未来に移動して攻撃……
この手段は言い換えれば『目隠しをしながら瞬間移動で攻撃』するのと何ら変わりない
時を止める道具を持っている相手に対し、出木杉はこれほどリスクの高い方法を選ぶだろうか…?


のび太「逆に過去に移動したところで『あらかじめ日記』が存在している。僕の命を奪うことは不可能……」


では、日記を『燃やした』時点まで時を戻したとすれば
出木杉はどうするだろうか…


のび太「もしあの時、僕に何らかの攻撃を仕掛けていれば……僕の『四次元若葉マーク』の存在に気付くだろう。」


『四次元若葉マーク』で攻撃が通らないと知れば
出木杉なら…のび太ならどうする……?


のび太「『四次元若葉マーク』に対抗する術は………無い、不可能だ。僕の考えすぎか…?」
604 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 15:27:45.56ID:8dxC4pbk

ー入りこみミラー2の鏡面世界ー


※入り込み鏡
この道具は『現実世界』と『鏡面世界』を行き来する事が出来る
『鏡面世界』は左右が逆なだけで現実の世界とまったく同じように出来ている。
『鏡面世界』には人が誰もいない上、何をしようと現実世界には一切影響がない



出木杉「『四次元若葉マーク』と『入りこみミラー2』……一見別の道具だが、この二つには共通点がある……」


出木杉「ひとつは『現実世界』と『別の世界』を行き来できるという能力…」


出木杉「そしてふたつめ、これが最大のポイントだ……」


出木杉「これだけは他の道具じゃあ代用できない…この二つの道具のみが持つ特有の物といえる…」
605 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 15:28:21.28ID:8dxC4pbk

『入りこみミラー2』の鏡面世界は
上記で説明した『入り込み鏡』の鏡面世界とは少し異なる…
それは『入りこみミラー2の鏡面世界』で壊した物体や家などは『現実世界でも壊れる』という点である


出木杉「『四次元若葉マーク』は肉体だけ『別の世界』に移動するが…」


出木杉「使用者は『現実世界』で見聞きができ、姿も目視することができる。時間の干渉も受けていた…」


出木杉「『入り込みミラー2の鏡面世界』で壊した物体や建物は『現実世界でも壊れる』……」


出木杉「つまり…双方とも『現実世界』と『別世界』の間を『常に』リンクさせている『道』のようなものが存在するという事だ……」


出木杉「もし、その『道』に…干渉する術があるとしたら…!」
606 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 15:29:26.62ID:8dxC4pbk


出木杉「……どうやら奴は『現実世界』の時を停止させている様だな……」


出木杉〈しかしこちら側の世界とリンクしているのは『現実世界』に存在する『物体や建物』……僕は時間の干渉を受けない……!〉


出木杉「まずは『入りこみミラー2』を覗き、『現実世界』にいるのび太の現在地を把握ッ!」


出木杉「続いて、僕とのび太の位置を結ぶ直線上に、現実世界と鏡面世界を繋ぐ出入り口を作成ッ!!」


出木杉「そしてその出入り口に……『道路光線』を照射するッ!!」
607 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 15:31:02.51ID:8dxC4pbk


カッ――――――…



のび太〈何だ!?眩しい……!!〉


のび太〈時は停止している筈だ……何故、急にライトが……!?〉



その時……!
光を遮る様に
一つの人影がのび太の視界に飛び込んで来た…!



のび太「誰か……来る!」



出木杉「これで終わりだッ!のび太ッ!」
608 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 15:36:48.09ID:8dxC4pbk

のび太がその目を凝らすと
出木杉がナイフを握り、眼前まで迫っていた……!


のび太「出木杉!?」


身の危険を察し
咄嗟に突進攻撃をかわすのび太…!


出木杉「ふん、かわされたか……!!」


のび太「何故……時の止まった中を動けるんだ……ッ!?」


出木杉「次の一撃はタダでは済まさん……!」


のび太〈しかも『四次元若葉マーク』を付けている僕に迷わず攻撃してきた………!!〉


出木杉〈『フリダシニモドル』発動ッ!!時を『数分』巻き戻すッ!!〉



ドシャ―――z___ン!!

609 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 15:37:37.62ID:8dxC4pbk



ー数分前ー



出木杉B「………やぁ、お待たせ」 …瞬ッ! 


のび太「また消えた…!?」


出木杉A〈『僕』が鏡面世界へ移動したようだな……『入りこみミラー2』発動ッ!〉 瞬ッ!



――――――…



出木杉B「ふははは!着いたぞ『鏡面の世界』ッ!」


出木杉A「どうやら上手くいった様だな……」


出木杉B「君は……未来の僕か……良く来てくれた………!!」
610 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 15:38:19.92ID:8dxC4pbk


カッ――――――…



のび太〈何だ!?眩しい……!!〉


のび太〈時は停止している筈だ……何故、急にライトが……!?〉



その時……!
光を遮る様に
一つの人影がのび太の視界に飛び込んで来た…!



のび太「誰か……来る!」



出木杉B「これで終わりだッ!のび太ッ!」
611 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 15:39:34.51ID:8dxC4pbk

のび太がその目を凝らすと
出木杉がナイフを握り、眼前まで迫っていた……!


のび太「出木杉!?」


身の危険を察し
咄嗟に突進攻撃をかわすのび太…!


出木杉「ふん、かわされたか……!!」


のび太「何故……時の止まった中を動けるんだ……ッ!?」


のび太が疑念を抱いたと同時…
上空から再び光の道筋が現れ、のび太を照らし出す!


のび太〈何だ!?また光が……!!〉


出木杉A「逃げられると思うなッ!」ズァァ!!


のび太「!?」
612 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 15:43:07.52ID:8dxC4pbk

出木杉A「――――…中々の身のこなしじゃあないか………ッ!」


上からの突進攻撃……!
ナイフは頬をかすめたものの致命傷には至らなかった…!


のび太「で、出木杉が……どうして二人もいるんだッ!?」



出木杉A「だがあともう少し………!」



出木杉B「楽しみだよ……君に一撃が加えられると思うと……!」



のび太〈『四次元若葉マーク』を付けている僕に迷わず攻撃してきた……それより、『二人』いる……これは……!?〉



出木杉A、B〈『フリダシニモドル』発動ッ!!時を『数分』巻き戻すッ!!〉



ドシャ―――z___ン!!

613 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 15:43:57.13ID:8dxC4pbk


ー数分前ー


出木杉D「………やぁ、お待たせ」 …瞬ッ! 


のび太「また消えた…!?」


出木杉C〈『僕』が鏡面世界へ行ったようだな……『入りこみミラー2』発動ッ!〉 瞬ッ!


出木杉A、B〈『入りこみミラー2』発動ッ!〉 瞬ッ!



――――――…



出木杉D「おや、先客が居る様だが……未来から加勢に来てくれた様だな。」


出木杉C「のび太は仕留められそうか……?」


出木杉A、B「あと3巡ほど遡れば奴の退路は完全に塞がるだろう……」


出木杉D「ハッハッハッ!これはいい!最強の攻撃だッ!!」 ――――――…
614 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 16:37:58.47ID:8dxC4pbk


カッ――――――…



のび太〈何だ!?眩しい……!!〉


のび太〈時は停止している筈だ……何故、急にライトが……!?〉


のび太「そ……それよりも……!!」


のび太は周囲を見渡しながら吃驚する……!
止まった時の中、四方八方からライトを照射されていたからだ…!!


のび太「……何じゃこりゃああああァーーーーーーーーッ!?」


出木杉「これで終わりだッ!のび太ッ!」


光の軌跡を辿り
無数の出木杉が一斉に襲い掛かってきた……!
615 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 16:38:29.62ID:8dxC4pbk

出木杉の群れが
のび太の居た場所をあっと言う間に覆いつくす…!


のび太「ハァー……ハァー……!!」


出木杉「小さい穴を掘って地中へ逃げたか……だが…!」


出木杉の群れの中の一人が握るナイフから
真新しい血が滴る…


出木杉「このダメージ……摩擦などによる『かすり傷』ではない、僕の攻撃が完全に触れたッ!!」


のび太「!?」


出木杉「君の時間停止は『ウルトラストップウォッチ』によるものだ……よって僕が君に触れた今、時は動きだす……ッ!!」
616 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 16:39:28.47ID:8dxC4pbk

のび太〈『四次元若葉マーク』を付けているのに……ダメージを受けてしまった……!?〉



出木杉「『マッドウォッチ』ッ!のび太の周囲を減速させろッ!!」ドギュウゥ―――z___ン!!



のび太「――――――――――――」



出木杉「チェックメイト……!!」
617 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 16:39:54.26ID:8dxC4pbk


『四次元若葉マーク』に対する出木杉の攻撃……


それは秘密道具の製作者にも想定されていない
道具の併用による『バグ』を利用したものであった


『道路光線』で作り出した異次元の道筋に『入り込みミラー2の出入り口』を噛ませることで
現実世界と異世界を繋ぐ隙間に干渉出来る異次元空間を作り出したのである……!


出木杉「お別れだ……!!」ジャキン!


出木杉達はのび太のいる穴に向かい
一斉にナイフを放つ!!


出木杉「『マッドウォッチ』……ナイフの周囲を加速させろッ!!」ドギュウゥ―――z___ン!!

618 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 16:40:45.78ID:8dxC4pbk


加速した数十本のナイフが
のび太の体に突き刺さる……!


出木杉「『マッドウォッチ』……解除ッ!!」 



のび太「が…ハ………!?」ブシュウウ…!



出木杉「自ら墓穴を掘ってくれるなんてね……手間が省けた……」



のび太「あ……」



出木杉「さよならのび太……」



のび太「」
619 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 16:41:08.74ID:8dxC4pbk

出木杉A「さて……ここに至るまで増えてしまった僕等をどうするか……」


出木杉J「簡単な事だ……一番古い君がここに残り、後は全員過去へ戻って同じ事を繰り返す……」


出木杉X〈僕が抜けるのは当分先か、まぁしかたない。Aのおかげで我々の勝利が約束された様なものだ……〉


出木杉C「」


出木杉K「三番目……さっきからうずくまってどうした?」


出木杉F「ぐ………ぁ………」ブシュウウ…!


出来杉L「!?」
620 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 16:41:25.29ID:8dxC4pbk


違和感に気付いた時には既に何人かが
体中から血を流し倒れていた後であった……!



出木杉C´「な……何だァァーーーッ!?何がどうなっているッ!?」



出木杉Z「喚くなッ!僕なら平静を保t……っ………」ブシュウウ…!



ドサッ・・・



出木杉A´「こ……これは一体……!?」




┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・



621 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 16:42:44.77ID:8dxC4pbk


32名の出木杉の誰もが
現状を把握できずに次々と倒れていく……!


出木杉B´「う………ッ!!」ブシュウウ…!


出木杉F´「こ……このままでは……ッ!」


出木杉D´「き、君……この時間軸の僕か……!?」


出木杉F´「何なんだこの状況はッ!?何かわかったのかッ!?」


出木杉D´「あくまで予測にすぎないが……奴は……のび太は『ダメージを跳ね返した』のだと思われる……ッ!!」


出木杉F´「何……だと……!?」
622 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 16:44:09.18ID:8dxC4pbk

出木杉D´「その証拠に……一番最近である僕……つまり君の……ダメージの進行が遅い……」グシュ……ブシュ…!


出木杉F´「おいッ!?しっかり……!!」


出木杉E´「このままでは全滅だ……このダメージの進行を食い止める手段はひとつ……!」


出木杉F´「……過去に戻って……今までの僕の攻撃を一旦止めるという訳か……!!」


出木杉E´「『マッドウォッチ』ッ!!……出木杉F´の開いた傷口を『減速』させろッ!!」ドギュウゥ―――z___ン!!


出木杉F´「……ッ!」


出木杉E´「僕はもうすぐ死に……減速が解除されるのも時間の問題だ……焼け石に水だが……後は……ッ!!」ブシュウウ…!


出木杉F´「くっ……『フリダシニモドル』発動しろッ!!」



ドシャ―――z___ン!!


623 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 16:45:43.58ID:8dxC4pbk


ー数分前ー


出木杉A「………やぁ、お待たせ」 …瞬ッ! 


のび太「また消えた…!?」


出木杉F´〈喰い止めなければ……『入りこみミラー2』発動ッ!〉 瞬ッ!


――――――…


出木杉A「ふははは!着いたぞ『鏡面の世界』ッ!」


出木杉F´〈いちいち……説明している暇は無い……〉グシュ……ブシュ…!


出木杉F´は自身から取り出した『メモリーディスク』を
もう一人の出木杉へと放り投げた!


出木杉A「うう……!?」ギュオオオオオオオ・・・・・・
624 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 17:40:18.58ID:8dxC4pbk


出木杉F´〈僕の……肉体の『存在』が消える……これで最悪の事態は……免れ……た……〉シュウウ…


出木杉「この記憶は……未来から来た……僕の……!?」


出木杉「こ……このまま奴に攻撃を仕掛ければ全滅は必至、という事か……!」


出木杉は『メモリーディスク』の記憶を頼りに
新たな攻撃方法を模索していた……


出木杉〈ダメージを跳ね返す道具だと…!?しかし、奴の手には『ウルトラストップウォッチ』しか握られていなかった……!!〉


攻撃は一旦中止しなければならない……
しかし、あの時点でのび太から目を離すわけにもいかない
何故ならのび太を見失い、もしタイムマシンを使われる様な事があれば
歴史が所々で改変され、出木杉に勝機が無くなるからだ


出木杉「奴の使用した道具の正体は掴めないが……僕には悠久とも言える時間がある……過去だ、『日記』の効果が発動する前まで遡って奴を葬るチャンスを窺う……!!」
625 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 17:41:10.95ID:8dxC4pbk


――7月07日――――――…



ドシャ―――z___ン!!



出木杉「くっ……ダメか!!………この世界は『作られた並行世界』!」



出木杉の嫌な予感が的中してしまう……



『もしもボックス』はどこかにある『パラレルワールド』へ移動する他
新たな『パラレルワールド』を構築する事もできる



出木杉「『作られた並行世界』……つまりこの世界が作られるより以前の時へ遡る事が出来ない……時間軸が存在しない………!」



出木杉〈ならのび太だ……日記を書く前に……奴を仕留めるッ!!〉
626 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 17:41:38.49ID:8dxC4pbk

ーのび太の部屋ー



のび太「公園に『タイムカプセル』を埋めるとして……どうやって穴掘ろうか?」


ドラえもん「モグラジェットがいい、あれならすぐだよ」


出木杉「い……いた……二人だ……あの二人さえやれば……!」




――――――――ガチャ




出木杉「今だッ!!『マッドウォッチ』作動――――!!」
627創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/05/20(日) 17:42:01.95ID:8dxC4pbk


出木杉「…………!?」


出木杉は困惑していた……
今、のび太達が『もしもボックス』から出たのを見届け
マッドウォッチを発動させた瞬間……


自身がのび太の机に
叩きつけられていたのである……



バァ――z___ン!!



のび太「本当によくやるよ君は………」



出木杉「き……君は……何故ここにいるッ!?」
628 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 17:42:43.98ID:8dxC4pbk

のび太「『いただき小判』で一緒に時を遡り、ついて来たのさ。」


出木杉「僕についてきただと!?……バカな!!君は地中へ逃げた筈じゃあ……ッ!?」


のび太「『四次元若葉マーク』に対抗する術は無い……」


出木杉「………?」


のび太「だけどもし君が対抗手段を持っていたら……それはもう僕の頭を持ってしても敵わない相手だ……」


のび太「だから僕は戦うのをやめた……君が二度目にいなくなった後で時間停止を解除し、ドラえもんが以前に確保していた『コピーロボット』を取り寄せた後、僕の分身を作らせ……君と戦わせたんだ……」


出木杉「何……だと……!?」
629 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 17:43:10.65ID:8dxC4pbk

出木杉「では……ダメージが跳ね返ったのは……ッ!?」


のび太「『コピーロボット』に『痛みはねかえりミラー』を忍ばせておいて……僕は『いただき小判』で君に付着しながら隙を伺っていた……」


のび太「まさか君が時間を逆行する能力を使い、『もしもボックス』の前に来るなんて思いもよらなかったけどね……」


出木杉「き、君は……!!」


のび太の拳が
ゆっくりと出木杉の頭に沈み込む……


出木杉「『マッドウォッチ』!!作動を…ッ!!」


のび太「無駄だよ、今は『ウルトラストップウォッチ』で時を止めてある……」


のび太「近くにいる君にもこの止まった時の中に入って来てもらった……僕と同様に『他の道具』を使用する事が出来ないこの静止空間にね……!」
630 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 17:43:31.88ID:8dxC4pbk

出木杉「だ……だが僕の肉体の強度の前では君の拳も無力……ッ!!」


のび太「だから『いただき小判』でくっつきながら『力電池』で今の今までチャージしておいた……時が止まった今、フルパワーが維持された状態だ……」


出木杉「ま……待ってくれ……やり直そうじゃあないか……!!」


のび太「やっと元の世界へ帰れる……!!」


出木杉「や……やめろォーーーーーーーーーーッ!!」




ゴシャアア!!




のび太「時は動きだす……!!」
631 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 17:44:06.83ID:8dxC4pbk

出木杉「ふ……ふふ……ふふ……!!」



『力電池』によるフルパワーで頭部を殴られたにもかかわらず
出木杉は狂った様に笑いだす……!



のび太「な……何がおかしい……!?」



出木杉「僕を叩きつけた先に……何があるか見るかい……!」



のび太「!?」
632 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 17:44:38.68ID:8dxC4pbk

出木杉の頭の下には
のび太の勉強机では無く、『もしもボックス』が置かれていた…!!


出木杉「時が動き出した瞬間ッ!!『物体変換クロス』の能力で『机』と『もしもボックス』を交換したッ!」


出木杉「この世界によって作られた僕は『もしもボックス』に干渉できないが……君なら別だ……ッ!」


のび太「もしもボックスが……潰れてしまった……!!」


出木杉「ククク……僕は負けたが……どうせ負けるなら……君………も……一緒に……ッ!」


ドラえもん&過去のび太「な……なんだ突然!?この二人は一体……!?」


のび太「『もしもボックス』が………爆発する――――――ッ!!」





――――――………




633 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 18:37:40.87ID:8dxC4pbk




――――――………





のび太「―――――………」


のび太が目を覚ますと
見覚えのある娘がのび太の顔をまじまじと見つめていた…


娘「あ…///」


のび太「………ここは!?」


娘「べ、別に何でもないわよっ!?タオルを交換しようとしただけで……///」


のび太「ここは…?僕は一体どうしてここに……?」


娘「へ…?アンタ何も覚えてないの?この外で倒れてたのよ。」


のび太〈そうか……僕は爆発で吹き飛ばされて………〉
634 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 18:38:15.35ID:8dxC4pbk

?「あら、気が付いたのね」


娘「あ、ママ!」


ママ、と呼ばれた女性が部屋にやってくるなり
のび太に顔を近づけ額を押し当てる


のび太「え……えっと……///」


ママ「うーん、熱は無いようね……」


娘「ちょ……ちょっとママ!?見ず知らずの人になんて事……!」


ママ「いいじゃない別に。見たとこ娘ちゃんと同じくらいの年齢よ?それとも……」ジーッ


娘「そ……そんなんじゃないわよ!もうっ!」


ママ「ふふ、冗談よ。そんなに怒らなくても……」


娘「わかったからご飯!!」


ママ「はいはい」
635 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 18:39:04.11ID:8dxC4pbk

のび太「それにしても……君の母さんって随分若いんだね。」


娘「へ?ああ……違うわよ。彼女はこの児童養護施設の『ママ』よ。」


のび太「児童養護施設?」


娘「そ、私も小さい頃はママと遊んでもらったわ。ママもこの施設出身なのよ。」


のび太「へぇ〜」


園児「おにぃちゃん一緒にあそぼー」


園児「あそぼー」


娘「あら、気に入られちゃったみたいね。お昼ご飯の準備手伝ってくるからこの子達の遊び相手頼むわね。」


のび太「え?……うん、わかったよ……」


のび太〈それにしてもびっくりしたなぁ………目を覚ましたら、中将にそっくりの娘がいるんだもの……〉
636 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 18:39:49.50ID:8dxC4pbk



―――――…



娘「ごはんの用意できたわよ〜!!」


園児「あ!おねぇちゃん!」


園児「このおにぃちゃん凄いんだよ!!絵本の中の絵がね……それに数字当てゲームも……」


娘「へぇ〜。この子達、人見知りでなかなか懐こうとしないのに……やるわね。」


のび太「へへへ、それ程でも……〈あやとり超絶テクニックで子供心を掴もうとしてすごい引かれたけどね……〉」




キャ――――z___ッ!!




のび太「な……何だ!?下の階から悲鳴が……!!」


娘「ママッ!?」
637 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 18:46:32.37ID:8dxC4pbk

悲鳴のする部屋の方へ向かうと
不審な男が先ほどの女性にナイフが突きつけていた……!


娘「強盗!?」


のび太「!!」


強盗の顔を見るなりのび太に戦慄が走る……!
それは、その男の顔が以前に戦った『少佐』の顔と瓜二つであったからに他ならない……!


強盗「動くなよッ!動いたらこの女の命は無いッ!」


娘「いや!やめて!ママを離して!!」


強盗「おい、そこの男……前へ出ろ……!」


のび太「………?」
638 ◆zjbrhKqhzQ
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2012/05/20(日) 18:47:13.64ID:8dxC4pbk

のび太〈『ウルトラストップウォッチ』はさっきの爆発で故障してしまった………隙を見て、とりよせバッグから何か道具を……!〉


強盗「おっと、手を動かすなよ……『野比のび太』ッ!」


のび太「………!?」


のび太〈この時間軸はまだ戦いが始まる前だ……この男はどうして僕の名を――――――!?〉


強盗「……これで終わりだ……ッ!」


のび太「何ッ!?」



強盗の掌が不気味に光り出し
のび太を包み込む―――――……
639 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 18:48:21.24ID:8dxC4pbk

娘「……アイツが……『写真』になっちゃった……」


強盗「………計画通りッ!」


児童養護施設を突然襲ったこの強盗……
外見こそ違うものの、中身は出木杉であった……!

のび太の渾身の一撃により頭部が半壊し、絶命する寸前……!
出木杉は『メモリーディスク』と『機械化機』の能力を併用し
精製した『フラッシュメモリー』を通りすがりの男に挿し込む事で、意識を一日だけ乗っ取ったのである……!


強盗〈容量の都合で『チッポケット二次元カメラ』1発分の能力しか引き継ぐ事は出来なかったが……これでいい……!!〉


※チッポケット二次元カメラ
撮影した対象を写真にしてしまう
※冒頭〈7月13日〉に破壊した秘密道具の一つだが
7月7日の時点で『機械化機』に能力は登録済みであったので出木杉は使用可能


強盗〈後は写真を身分証拠としてこの時間軸の僕とコンタクトを取り、より確実な勝利を掴む様に作戦を練り直し、歴史を改変させるだけ!!〉


強盗〈これで僕の……完全勝利だッ!!〉
640 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 18:49:53.43ID:8dxC4pbk

強盗「そして成り行きとはいえ残念だが……目撃者は全員始末しておかなきゃな……!」


ママ「……!!」


強盗「いや、良い事を思いついたよ……そこの娘、君に罪を擦りつけてやろう……!」


娘「何ですって!?」


強盗〈この身体が元々持っている殺人と証拠隠滅の知識は相当なものだ……どうやら運命はつくづく僕を味方してくれているらしい……!!〉


娘「ママにも……子供達にも……手は出させないわ……!!」


園児「おねぇちゃん、大丈夫だよ……パーマンが守ってくれるもん……!」


園児「そうだよ、あんな奴パーマンがやっつけてくれるさ!」


強盗「パーマン……?ぷっ、はははははははは!!」
641 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 18:50:52.17ID:8dxC4pbk

強盗「それは正義のヒーローか何かの名前かな?全く笑いが止まらないよ!現実にはいないんだよ!そんな者は!」


園児「いるもん……パーマンは……さっきみせてくれたもん……!」


園児達はスプレー缶を拾い
落ちているのび太の写真に吹きかけた……!


強盗「……何をしている……?」


園児「さっきおにぃちゃんが……やってたんだ……!」


園児「そうだぞ……絵本のパーマンが……動き出したんだ……!」


強盗「…………?」




┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・




のび太「まったくしぶといね君は……!」


強盗「ッ!!?」
642 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 18:51:34.46ID:8dxC4pbk

強盗「……バカなッ!?どうやって『チッポケット二次元カメラ』から逃れたッ!?」


のび太「『アニメスプレー』……園児達が吹きかけてくれたおかげで僕は写真の中で動く事が出来る様になった…!」


のび太「そして『磁石式四次元通過方式採用瞬間移動ベルト』を使う事でここへ戻って来たという訳さ……!」


強盗「そんな……ここまで来て……あのガキ共が道具を……そんな偶然が…ッ!?」


のび太「そう、偶然………園児とアニメスプレーで遊んでいなければ……マグネットで数字遊びをしていなければ僕はここへ戻って来る事も出来なかっただろう……」


強盗「な……ならば何故……どうやってその偶然を引き寄せたッ!?」


のび太「それは君が今回一番身に染みてわかった事じゃあないか…?」


強盗「……?」


のび太「『運命』からは……決して逃れられないって事さ!!」
643 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 19:42:37.08ID:8dxC4pbk


―――――――――…




強盗「は、離せド畜生がァーーーッ!!」


刑事「ご協力ありがとうございました。奴は指名手配中の『連続殺人犯』でして……」


警部「お二人には申し訳ないが……引き続き当時の現場の状況を詳しくお聞かせ願えませんかな?」


のび太「ええ、結構ですよ……」


女「妹……妹はどこ!?」


ママ「姉さん、兄さん!ここよ!」


男「妹……良かった!……無事で!」


ママ「ちょ……ちょっと恥ずかしいじゃない男……みんなの前で……」


娘「あはは……」
644 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 19:43:47.94ID:8dxC4pbk

兄「君が妹を助けてくれたみたいだな……」


男「ありがとう……本当に感謝してる……!」


のび太「そんな……うっ……!」


のび太は答え終えない内に
その場に崩れ落ちてしまった……


警部「おい!君!?」


娘「ちょ……ちょっと!?どうしたのよいきなり!?」


のび太〈そ……そうか……彼等を助けたから………歴史が変わるのか………〉


のび太〈僕の記憶は新たに改変され、以前の記憶は無くなってしまうけど……これで良かった………本当に……―――――……
645 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 19:44:12.09ID:8dxC4pbk





のび太「―――――…」



ドラえもん「気が付いたかい?」



のび太「……ドラえもん!?……そうか……僕は出木杉と時を遡って………」



ドラえもん「おめでとうのび太君。」



のび太「へ……?」




―――――パァン!



646 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 19:44:32.92ID:8dxC4pbk


のび太「…………!!」


のび太がおそるおそる目を開くと…
クラッカーを持った四人がいた……!


しずか「おめでとうのび太さん」


スネ夫「おめでとうのび太!!」


ジャイアン「のび太!おめでとう!じゃあ、下で待ってるぜ!!」


のび太「…………これは!?」


ドラえもん「のび太君……どこから説明すればいいのか………」
647 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 19:45:13.24ID:8dxC4pbk

のび太「……『タイムテレビ』?」


ドラえもん「そう。あれから『タイムテレビ』を見て、君が面白半分にスペアポケットを落とすなんて事も無くなって歴史が変わったのさ。」


のび太「……じゃあ、あの児童養護施設の人たちは……?」


ドラえもん「ちゃんとそこも微修正しておいたよ。君が助けたように、事件を未然に防ぎ、犯人を警察につきだしておいた……」


のび太「そうか……でも何で僕は『改変後』の歴史を歩んだ記憶が無いんだ?……それに以前の記憶も残ったまま……」


ドラえもん「ええと……今のは……あくまで免罪符のようなもので……」


のび太「………?」
648 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 19:45:56.58ID:8dxC4pbk


のび太「……………」


ドラえもん「……………」


のび太「………夢だって?」


ドラえもん「………うむ」


のび太「仲間達と危険を潜り抜けてきた日々も……新たな出会いも……しずちゃんとの日々も……全て道具で君が見せた夢の中の世界だったと……?」


ドラえもん「………すまないと思ってる……」


のび太「よくも………」


ドラえもん「……………え?」


のび太「よくも………だましたね……!?」


ドラえもん「!?」

649 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 19:46:32.96ID:8dxC4pbk

のび太「『!?』じゃあねーんだよオオォォッ!!偉大な教師のつもりかオメーはよォォォォッ!!」


のび太「よくも騙したァァァァッ!!騙してくれたなァァァァァッ!!」


ドラえもん「や……やめないかッッ!!」ビシャッ!!


のび太の頬を思い切り引っぱたくドラえもん


のび太「…ッ!?」


ドラえもん「確かに……僕は睡眠中だった君の夢の内容を勝手に変えた……だがしかしッ!!僕が手を加えたのは夢の中の設定だけだッ!!」


ドラえもん「酷い様子ならすぐに起こしてやるつもりだった……だが君は立ちはだかる困難に対し自分で考え、そして見事勝利を掴み取ったんだッ!!」


のび太「……!!」


ドラえもん「今まで道具に振り回され、己の身を滅ぼすだけだった君がッ!!工夫して道具を使いッッ!!見事困難を乗り越えたのだッ!!」


ドラえもん「妄想であって妄想ではないッ!!これは経験だッ!!経験は血となり肉となり……やがて君の財産となるッ!!」
650 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 19:47:08.76ID:8dxC4pbk


自分を仇にしてまで戦った日々…
それはのび太の自立を促す為に仕組まれた
ロボットの不器用な『愛』であった…


ドラえもん「それに………今日は8月7日……何の日か知っているだろう……?」


のび太「……あ!」


ドラえもん「さぁ、一階に降りてバースデーケーキを美味しくいただこうか……みんなも誕生パーティを祝ってくれるみたいだよ。」


のび太「ドラえもん……みんな……」


スネ・ジャイ「へへへへへ……」


しず「うふふふふ……」


ドラえもん「僕はロボットだけど……中々器用なもんだろう?」


ドラえもんがニヤリと笑ってみせた


651 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 19:48:23.18ID:8dxC4pbk



夏休みも終わり、九月
いつもと同じ平穏な日常が再び幕を明ける……


一つ変わった事と言えば……
ドラえもんが未来へ帰った事

どうやら僕の面倒を見る必要もなくなったと言って
安心して帰った様だ……

ドラえもんは安心していたけれど
果たして僕は本当に強い人間になれただろうか


これから先、人生を歩む上で
幾多の困難が待ち受けているだろう……

僕は道具の力に頼らず
自分の力で乗り越えていけるだろうか……



――――でも心配しないで、ドラえもん



あの角を曲がれば
僕を頼りにしてくれる友達が背中を押してくれる


いつもの街路樹の下で
あの娘が僕を待っていてくれている……


野比のび太の青春は今、始まったばかり―――――――



652 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 19:49:20.96ID:8dxC4pbk


ドラえもん「――――――気が付いたかい……?」


のび太「ドラえもん……あれから『何秒』経った……?」


ドラえもん「5秒だ……」


のび太「!?」



ドラえもん「そう……君が「道具を使って本気で戦いたい」と僕に訊ねてからたった5秒の間に……
       君は小学校生活を終え中学二年生まで進学し
        順風満帆ながらもどこか満たされない日々に不満を感じること約半年
        『退屈な生活に刺激が欲しいーー!!』と僕に駄々をこね始め
        『もしもボックス』の作った世界で何の哲学も持たない相手と能力バトルに明け暮れたと思ったら
        実は夢の中の世界で、現実では皆で誕生日を祝う事になり
          無事、夏休みも明け……僕が帰った後も華やかな学園生活を送る事が出来るであろうという
           予感をさせた所で君にかけた『催眠術』を解いた……!」
                     

ドラえもん「恐ろしいだろう?『さいみんグラス』の力は……?」


のび太「……ッ!!」


ドラえもん「道具を使って本気で戦いたい……なんてくだらない事を言ってないで勉強しろォッッ!!」


                                                    −終−

653創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/05/20(日) 19:53:02.32ID:wzUCvL0K
>>1
めっちゃ面白かった
2012/05/20(日) 20:05:58.02ID:FZRfqXFP
>>1
ドラえもんという作品への愛を感じた
2012/05/20(日) 20:06:15.27ID:AfN8zvbP
中々の大作だった
2012/05/20(日) 20:14:14.15ID:vEfPUS73
乙ー
二重の夢オチwwww
2012/05/20(日) 20:16:42.78ID:n9X3Yu34
密かに読んでたよ
超乙!
2012/05/20(日) 20:18:58.97ID:n9X3Yu34
これまとめに載るかな?


緑の小文字でお願いします!
2012/05/20(日) 20:29:09.11ID:GEZfZfm4
NKT…
>>1乙!
660 ◆zjbrhKqhzQ
垢版 |
2012/05/20(日) 20:50:37.20ID:8dxC4pbk
おつきあい下さったみなさま
ありがとね〜(  ;   ´ω`     )ノシ
2012/05/20(日) 21:02:02.70ID:AfN8zvbP
>>660
一週間お疲れ様
2012/05/20(日) 21:11:45.33ID:vEfPUS73
お疲れー
しかしこうして見ると藤子パネェな道具のレパートリィがすげぇ
2012/05/20(日) 21:45:27.47ID:MKUIFUyi
乙でした
今まで見たドラえもんSSで一番の傑作だと思う
2012/05/21(月) 00:05:12.96ID:YypXfQZm
毎日の楽しみがおわった…
>>1超乙!
感動した
665434
垢版 |
2012/05/21(月) 04:01:14.52ID:Ro7xlohe
手に汗握るサスペンスフルな作品だったな。
まとめサイトに載るなら、だれか、挿絵描いてやれや。
下手な市販ライトノベルよりも熱い内容だから。
まあ、ドラとジョジョあればこそだから・・・・・・
集英社と小学館とが絶対に許諾しないだろうけどさ。
666創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/05/21(月) 07:13:38.29ID:WT+576i9
>>665
絵描いてるのなかったっけ
2012/05/22(火) 01:05:28.49ID:k4jhgkUW
>>1乙!
すげーおもしろかった?
2012/05/22(火) 13:28:24.15ID:3hhvcW/5
>>1乙!面白かった!
669!ninja
垢版 |
2012/05/24(木) 21:31:55.78ID:91JQE/I0
当然楽しいですよ。
2012/05/25(金) 23:29:45.58ID:0k3iYDuW
まとめに載った
blog.livedoor.jp/minnanohimatubushi/lite/archives/1777982.html
2012/05/25(金) 23:59:25.10ID:BDhvdFQ1
>>670
推薦を自演してさらに報告を自演ご苦労
2012/05/26(土) 00:54:53.94ID:gGPVHJyO
大手まとめに載ったね、おめでとう。

全体的に素晴らしいできだけど、あべこべクリームの効果が違うのが残念。
温度が逆になるだけだよねあれ。アニメ版や自分のしらない話でそういう設定があったならごめん。

独裁スイッチも、原作だと使用者が幻覚みるっぽい道具なんだよね。
でもタメ君登場が熱かったからこっちは文句ないわw
2012/05/26(土) 03:05:38.34ID:xUU3JvBJ
あべこべクリームは見た事ないから知らないけど
独裁スイッチの用途はあってるんじゃね?
ジャイアンの代わりがのび太いじめてたし。
2012/05/26(土) 10:09:28.59ID:gGPVHJyO
>>673
原作だとドラえもんが「独裁者を懲らしめる為に作った道具」とはっきり言ってる。
その前後の描写からしても使用者が幻覚を見ると思われる。
異世界に飛んでると言う解釈もできなくはないし、
何よりそんな指摘が無粋に見えるぐらい面白かったからいいけどね。
2012/05/26(土) 14:11:29.19ID:UwgB9jPU
面白い
ドラえもん以上にジョジョを読み返したくなった
オリジナル設定でも書いてみて欲しい
2012/06/04(月) 01:21:05.03ID:5p1SLoPf
うむ
677みつを
垢版 |
2012/06/06(水) 16:16:25.64ID:5nEzG+oe
今日の大学の授業全部潰して見入ってしまった
素晴らしすぎる
678創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/09(土) 02:17:56.70ID:oWctxfba
面白かったぜ!
2012/06/09(土) 02:53:38.48ID:WVWAX9eE
もんざえモンVSドラえもん。
680創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/14(木) 23:42:03.66ID:6s+uG44x
ドラえもんのび太と大日本帝国
681創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/07/13(金) 15:53:59.52ID:CHgMNYt9
スネ夫…
2012/07/15(日) 16:59:28.21ID:0Pzm0kM0
面白い
のび太の腕取れすぎw
683創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/08/03(金) 14:12:32.53ID:HSzDa8q+
能力などを逆にするのはアベコンベじゃなかったっけ??
2012/08/04(土) 22:21:10.98ID:tGW8PpXk
陰茎
685創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/08/10(金) 12:38:44.84ID:HtwUdQCd
ん?陰茎?
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