軽自動車のエンジン
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>>331の検証ページでは、S07AやKFの話もあったけど、タイミングチェーンの細幅をやりすぎとまで憂慮していたのはR06Aのみ。
だからダイハツやホンダの「細幅化」の限度を超えて、相対比較して耐久性まで疑問視されるのはスズキのエンジンだけだということだね。
鍛造で軽量化しましたとかいってるけど、鍛造だろうが何だろうが薄く軽ければ破損しやすくなる。
軽量な鍛造アルミがキャッツアイ踏んで簡単に割れて、テッチンは頑丈で壊れないとか、そんな例を出さずとも普通に気づくだろう。 http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Rally/1407/r06a/r06cyl.jpg
↑左が従来のK6A、右が新型R06Aのシリンダーブロック。 どちらもアルミダイキャスト製です。
まず気になるのはクランクケースの分割方法。 K6Aはクランクシャフトセンターで分割するハーフブロック
構造で、その下に一体型ベアリングビームを持つ「ラダービームロアケース」というまるでレーシングエンジン
のような設計でクランクシャフトの支持剛性の非常に高い構造だったのですが、なぜかR06Aでは旧来の
ディープスカート型に戻り、なおかつすべてのベアリングキャップが一体となっているベアリングビーム構造
ではなく独立したベアリングキャップとなっています。 たしかにミッションとの結合剛性という点では
ディープスカート型は有利ではありますが、鋳鉄ブロックのF6Aならまだしも、アルミブロックでベアリング
キャップが独立型では明らかにクランクシャフトの支持剛性が低下してしまうと思われますので、ノーマル
では問題ないものの、チューニングしてパワーアップしていくとこの部分の剛性が不足してベアリングの
偏当たりやメタル流れ、最悪は焼き付きなどの損傷に繋がる可能性がありますので心配です。
個人的にはチューニングベースという視点からするとこのやり方は「退化した」としか言えないです。 http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Rally/1407/r06a/r06kl.jpg
↑左がK6A、右が新型R06Aのクランクシャフト。
これもチューニングという見方からするとあきらかに「退化してしまった」と言わざるを得ない部品です。
見て解るようにメインベアリング、クランクピンともに明らかに径が細くなっていますし、それとともに
ロングストロークとなっていますので、クランクシャフトの剛性にとってたいへん重要な「オーバーラップ」
がほとんど無くなってしまっているのが痛いです。 http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Rally/1407/r06a/r06pis.jpg
↑左がK6Aエンジン、右がR06Aエンジンのピストン/コンロッド。
まずピストンには大きな問題はないと思われます。 ボアが小径になったことでより軽量化がされている
ことでしょう。
しかしここでも問題はコンロッドの剛性にあります。 ロッド部の細さもさることながら、なによりも
頼りないのはベアリングキャップの貧弱さです。 K6Aのほうが厚く、なおかつ補強リブまで入っている
のに対して、R06Aのほうは非常に肉が薄く、補強リブも入っていません。 さらにコンロッドボルトも
細くなっているように見えます。 これでは高回転まで回したときや、そこからの強力なエンジンブレーキ
時などに生じる力によるベアリング部が縦長の楕円に変型してしまう「クローズイン」現象が起きやすく
結果としてメタルの焼き付きに繋がる(最悪は大端部メタル焼き付きからコンロッドが折れてシリンダー
ブロックを突き破る、いわゆる「足を出す」ことも考えられます)危険性さえあります。
また、メタルの中ではもっとも厳しい条件に晒される大端部ベアリングの荷重を受ける面積もクランク
ピンの細径化により減少していますので、これもチューニングしてトルクを上げていったときにメタルの
損傷、最悪は焼きつきに繋がる可能性があります。 K6Aでさえ大幅なパワーアップをすると小メタル
に対しての負担は相当なものですので、R06Aではさらに厳しくなってくることは容易に想像できます。 http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Rally/1407/r06b/rod.jpg
見てのようにK6Aと比べてR06Aエンジンのコンロッドは大端部、とくにベアリングキャップが薄くてペラペラ
で、見るからに剛性が足りません。 これでは高回転でピストンの強大な慣性力によって生じる上下方向への力
で大端部が縦長に変形してしまう「クローズイン」現象が生じて、メタルクリアランスがなくなり、メタルの
焼きつきにつながる危険性があります。 http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Rally/1407/r06b/block.jpg
↑R06AエンジンのクランクメインベアリングキャップはK6Aエンジンのようにすべてのベアリングキャップ
が一体化した構造ではなく、各ジャーナルが独立した鋳鉄製のものとなっており、そのためこのベアリング
キャップ部分の剛性が不足し、メインジャーナルの軸受け部分が前後方向に振動しやすくなっています。
http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Rally/1407/r06b/zu.jpg
↑クランクジャーナルおよびメインベアリング部を横から見たところ。 このように独立式のベアリング
キャップでは微視的には図のようにブロックのベアリング部が前後に倒れるように振動してしまうのです。 クランクシャフトのジャーナル径ですが、ちょうどK6Aのクランクピン径がR06Aのメインジャーナル径と
同径となっていますので、ほんとR06AのクランクシャフトはK6Aと比較してかなり細くなったと言えます。
http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Rally/1407/r06a/or.gif
↑<参考>クランクシャフトのオーバーラップ寸法。
細軸化によって、以前にも書きましたが、クランクシャフトの剛性にとって非常に重要な「オーバーラップ寸法」
がK6Aが11.3mmもあるのに対し、R06Aはたった0.9mmしかなくなっています。 クランクシャフトの製造方法
はR06AもK6A(ターボ)ともに鍛造(K6AのNAは鋳造)ですので、素材強度が同じとすると、これではクランク
シャフトの剛性は単純に考えただけでもK6Aターボの半分程度しかないことになり、おそろしく弱くなっています。
クランクシャフトを軸方向から見たときにメインジャーナルとクランクピンの断面積が重なるほどクランクシャフト
の剛性は高くできますので、細軸&ロングストロークでオーバーラップがほとんどないのR06Aのクランクシャフト
はかなり強度、剛性の点で不利と言えます。 これはかなりチューンナップするのに障害となる要素です。
これに加えて、前述したようにシリンダーブロックのクランクのメインベアリングキャップ部の剛性の低さも加わり
ますので、R06Aはとてもハイパワー&ハイトルク&高回転チューニングにはとうてい耐えられそうにありません。
パワーアップ、トルクアップ、高回転化するとクランクシャフトのねじれ、曲がりなどが問題となり、それが元で
メタルの焼きつきや異常な振動、クランク前端についているオイルポンプもトラブルを起こす可能性があります。
やはりR06Aは「弱いエンジン」と言わざるを得ません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ >>342
>●アルトエコのクランクは細軸化とあるが、同時に頑丈な【鍛造製】に変更
>>349
>クランクシャフトの製造方法はR06AもK6A(ターボ)ともに鍛造(K6AのNAは鋳造)ですので、素材強度が同じとすると、
はい、また鈴菌の捏造がバレましたね >>342はアルトの鋳造K6A-NAと比較して、アルトエコのR06Aは鍛造に変わったと言いたいんじゃね?アスペ文だから読みにくいけどw
まあ鋳造安物K6Aよりも、薄肉モヤシ化したR06Aの剛性の面で退化してる可能性は非常に高いがw
そしてターボ版R06Aも結局、NAと比較して部材を強化したなんて話も全く聞かないから、K6AターボよりR06Aターボが弱体化してるのは確実 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています