Interview_11 徳山 詳直さん
私たちは何のために芸術を学ぶのか

京都造形芸術大学創設の想い
——大学の話が出てきたので、京都造形芸術大学についてお話くださいますか?
この大学は比叡山の麓にあるのです。本来ならこの場所に建物を作ることは出来ないのですが、なんとかして造ることが出来ました。ここは素晴らしい場所です。学生は階段ばっかり(@)で歩くのは大変だと怒るような場所だけど、「この階段は天に昇る階段だから足腰を鍛えなさい。そしてこれからの人生を立派に生きていってくれ。一歩一歩階段を上がる事。それが、一歩一歩前進して行く事に繋がる。一歩一歩、自分が成長していく事に繋がってくる」と、僕が話をする事によって、その子達は「ああそうだったのか」と、「それを聞いてから階段を上る事がとても楽しい気持ちになってきた」と、この大学を卒業した子供達は皆そう言ってくれている。一つ一つの出来事が、必ず意味を持っている。意味のない事はないんです。