大手住宅メーカーの「大和ハウス工業」は工事現場の責任者などに必要な国家資格を取得した社員のうち、およそ350人が試験を受けるための実務経験の条件を満たしていなかったことを明らかにしました。




大和ハウス工業によりますと、工事現場の責任者などに必要な「施工管理技士」という国家資格を取得した社員4143人のうち、349人は実務経験の年数が足りないなど、試験を受けるための条件を満たしていなかったということです。

このうち6人は太陽光発電所の建設現場など16か所で工事の責任者を務めていたということです。

受験に必要な実務経験の証明書には会社の印鑑が押されていて、会社は数え方や確認の方法が不十分だったとしています。

これを受け国土交通省は349人に対し合格を取り消したうえで、3年間は受験を禁じる措置を出しました。

こうした不適切な資格の取得は1988年度から30年余り続いていたということで、会社は社長を含めた役員に対して減給の処分を行うとともに、現場の工事に問題がなかったか調査を実施することにしています。

大和ハウス工業は「関係者の皆様に心から深くおわびします。実務経験などを調べるシステムを導入して再発防止を徹底したい」としています。

2019年12月18日 20時04分 NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191218/k10012219921000.html