>>773
劉雲樵に会ったことがないので、自分の先生を通じた劉雲樵の武術って事になっちゃうんだけど…。
自分は空手を長いこと稽古した後で武術を習ったんで、中国武術の秘伝とかエグい技とかあまり信じてなかったんだけど、空手をやり込んだ人間から見ても見るべきものがあったんだよね。劉雲樵の武術って。
だからこそ、これはこれでちゃんと習おうって思ったんだよね。他の人は知らないけど…具体例を出さないってよりは、言葉でうまく説明できないんだよ。
技とか手順っていうよりは、そこに至るまでの過程(位置取りとか、戦いへの入り方とか、そもそも気持ちというか心構え)が独特っていうか。
例えば食事してる時にやらなきゃいけなくなったら立って構えてとかじゃなくて、そのまま箸で目を刺せば済むだろ?みたいな。
その箸で刺す際に出鱈目に刺すわけじゃなくて、こういう風刺すと避けられないだろ?これって八卦掌のこういう動作に似てるだろ?みたいなことを普通に言うわけ。
秘伝とかそんなんじゃなくて、何で手元に使えるものがあるのにそれ使ってさっさとやっちゃわないの?みたいな事を普通に言われる。
そこが徒手空拳、正々堂々が好きな日本人には合わないというかなかなか理解できないんだよね。
大陸で習った古い八極拳の方が荒々しくて、ひたすら鍛錬で功夫をつけて、殴りまくって、縺れたら投げて、踏んで倒すみたいな教えだったから、どっちがって言われたら自分は大陸の霍殿閣系のやつの方が気持ち良く練習できたよ。