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ほぼ毎日俺の家にバスプロ達が来る

1ほぼ初代
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2024/07/05(金) 15:11:53.56
第1話 序章

どうしてこんなことになってしまったのだろう
ほぼ毎日俺の家にバスプロ達が来るようなってしまった。
俺は一般の人間であって釣りとはなんの関係もなかったのに・・・

そもそもの出会いは霞ヶ浦で行われたバサーオールスタークラシックの時
仕事でテントの搬入時に菊元さんと言う方と親しく会話をしたのがきっかけだった。
「もしよかったら今度家に遊びに来て下さいよ」
「おう!おじゃまさせてもらうわぁ」
冗談だと思ってた・・・だが彼は本気だった・・・

オールスタークラシック最終日。
俺はテントの撤去と搬出に来ていた

もともと俺には釣りの知識など無く、先日の菊元さんと話す感じはコテコテな大阪人なんだなってな感じが正直なとこで、
関東人の俺にはなかなか会話を楽しむ余裕が無かったのも事実だった。
そして釣りの話をされても難しく、何て答えていいのやらハラハラしてた。
だが今日の菊元さんは2日前とは全然違っていた。どうも元気が無い。
むしろこれが大阪人か?と疑うほどに静かだった。
「結果はどうでしたか?」と俺が聞くと
「ん?ああ・・・この試合は 優勝しなきゃ意味無いんよ・・・」
これはイベントでは無く試合だったのか!?無知な俺は恥かしかった。
「今夜はこれから大阪まで帰るんやけど・・・嫁に会わす顔がないですわ」
と吐き出すように呟く
俺は「そうだ!もしよかったら俺の家でどうですか?」とクイっと杯をあおる仕草をしてみせた。
「そうやな、そうさせてもらいますわぁ」
「今夜何がいいですか?茨城の物で揃えましょうか?」
「いいなぁ」と菊元さんは目じりを下げた
遠い目をし、何か思いついたのか「アン肝が食いたい」
というので土浦の市場でアン肝を買って家にたどり着いた。
69ほぼ初代
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2024/07/28(日) 06:13:52.66
第十八話 乱入剣

「呑み過ぎたな・・・吉田さん大丈夫かな」何か胸につかえる物があるようだったな
タクシーを降りる俺。
今車で帰ってきた方を見るが、夜なのではっきりは見えない
一気に現実の世界へ引き戻されるような感覚だった

家の駐車場を見ると、そこに見慣れない車がある
あれ?なんでこんなアメ車があるんだ?まさか菊元さんか?
いつものように扉を開けた。
「ゴメンなー明日成田の飛行機早いねん。せやから君んちで一泊させてもらうわ。アハハハハハ〜」
もうさして驚かなくなった俺。
「バスプロの方ですよね?」
「そや、モリゾー言います」広告の裏に漢字で書くと清水盛三と書いてくれた
「朝早いんでもう寝させてもらいますわアハハハハ」なんか賑やかな人だな
「なんで俺の家に」と言い終わる間も与えてもらえない俺
「菊さんな、色んな人に君んちの鍵をコピーして配ってたで」
「え!?そうなんですか?」近恵さんの件で承知済みだった
「そういえば車はどうします?」
「あとで取りに来てもらうよってそれまで預かってや」
「それは構いませんけど・・・もしかして俺が成田まで乗せて行く訳ですか?
せっかくの休みなのに!!」
「ぐぉー・・・ぐぉー・・・」
早くもモリゾーさんは寝ていた。
どうして関西の人はこうなんだろ・・・
そういば彼はドコへ行くのだろうか?
70名無しバサー
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2024/07/28(日) 09:59:10.45
菊元www
2024/07/28(日) 15:53:40.37
気持ち悪過ぎる なんやこれ
72名無しバサー
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2024/07/30(火) 02:26:14.21
だから河辺裕和夫妻と広瀬有紀プロと
栗山依子プロの事も書いて下さいよ
2024/07/30(火) 04:48:03.11
一世風靡した伊東由樹を待ってる
74ほぼ初代
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2024/07/30(火) 12:41:29.87
第十九話 雷神王母の蹴り

奈落の底から不意に何かが飛んできた。そんな目覚めだった
「すまんねー踏んでもーたわアハハハ」モリゾーさんであった
「朝早くからすまんけど成田までたのむわアハハハ」
関西人はこんなにも朝からハイテンションなのだろうか?
「モリゾーさんて本当にバスプロですよね?」彼は俺を注意深く見ながら言った「あたり前や、そやから俺はアメリカに行くねん」
「アメリカですか?」
「そや、日本のバス釣りも良いがやっぱりアメリカやな。君いいからはよいこか」
「ああ!すんません!!」
「あ、それからな俺にもおにぎりたのむわ」いったい菊元さんは俺をどんな風に説明してるのか
気になるとこだが俺はいつもより大き目な梅干入りおにぎりを握った。
しかも3個だ。最後のおにぎりには梅干も3個入れた。
車中モリゾーさんは「君にはちょくちょく世話になると思うわ。」
そういって俺に決定事項のように話す
菊元さんといいモリゾーさんといい何でみんな俺を
などと考えている暇すら与えてもらえないのも事実だった
「え?だって俺はアメリカには行きませんよ!?」
「んなわけあるか〜アッハハハ」
「アメリカの活躍って雑誌とかにも載りますか?俺応援します!」
「雑誌か〜日本に居た時の方が載るやろな。」海外組は辛いとこであろうか
「応援言うてももう君はチームモリゾーやんか」
「ちょっと待って下さい俺は」
「解ってるがな。君はチーム名が気に食わんのやろ?今は仮称や」
違う!そういう意味じゃない!!俺が必死に聞こうと思ったが彼はもう夢の中であった。

空港に着くまでモリゾーさんは一度も起きなかった
空港内はいつものように人種の坩堝と化していた
「ほな行って来るわ。世話になったな。いやこれからも宜しくたのむわ」
「行ってらっしゃい!身体に気をつけて」
「大丈夫や。病気はもらわんように気をつけるわ。君きっついなーかなわんわ」そう言ってモリゾーさんは車を出ていった・・・
体並みの大きなカバンと釣り道具に囲まれながら。
75ほぼ初代
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2024/07/30(火) 12:41:36.81
第十九話 雷神王母の蹴り

奈落の底から不意に何かが飛んできた。そんな目覚めだった
「すまんねー踏んでもーたわアハハハ」モリゾーさんであった
「朝早くからすまんけど成田までたのむわアハハハ」
関西人はこんなにも朝からハイテンションなのだろうか?
「モリゾーさんて本当にバスプロですよね?」彼は俺を注意深く見ながら言った「あたり前や、そやから俺はアメリカに行くねん」
「アメリカですか?」
「そや、日本のバス釣りも良いがやっぱりアメリカやな。君いいからはよいこか」
「ああ!すんません!!」
「あ、それからな俺にもおにぎりたのむわ」いったい菊元さんは俺をどんな風に説明してるのか
気になるとこだが俺はいつもより大き目な梅干入りおにぎりを握った。
しかも3個だ。最後のおにぎりには梅干も3個入れた。
車中モリゾーさんは「君にはちょくちょく世話になると思うわ。」
そういって俺に決定事項のように話す
菊元さんといいモリゾーさんといい何でみんな俺を
などと考えている暇すら与えてもらえないのも事実だった
「え?だって俺はアメリカには行きませんよ!?」
「んなわけあるか〜アッハハハ」
「アメリカの活躍って雑誌とかにも載りますか?俺応援します!」
「雑誌か〜日本に居た時の方が載るやろな。」海外組は辛いとこであろうか
「応援言うてももう君はチームモリゾーやんか」
「ちょっと待って下さい俺は」
「解ってるがな。君はチーム名が気に食わんのやろ?今は仮称や」
違う!そういう意味じゃない!!俺が必死に聞こうと思ったが彼はもう夢の中であった。

空港に着くまでモリゾーさんは一度も起きなかった
空港内はいつものように人種の坩堝と化していた
「ほな行って来るわ。世話になったな。いやこれからも宜しくたのむわ」
「行ってらっしゃい!身体に気をつけて」
「大丈夫や。病気はもらわんように気をつけるわ。君きっついなーかなわんわ」そう言ってモリゾーさんは車を出ていった・・・
体並みの大きなカバンと釣り道具に囲まれながら。
76ほぼ初代
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2024/07/30(火) 12:43:58.07
俺は彼を見送ってから菊元さんに電話を掛けてみる
「菊元さんですか?モリゾーさん送りましたよ」
「おう!君か〜手間かけるわ、何か言うてましたか?」
「チームモリゾーって・・・」
「彼らしいですわ。今江くーん、もうチームモリゾーやって。今江くーん?ありゃ?」
「なんか忙しそうですね。また今度掛けますよ。」
「そやね。待ってな・・・来月末雑誌の取材で行くでそっちに。常陸利根川まで行けるかいな?」
「多分行けると思います。近づいたらまた電話しますよ」
「ほんじゃさいなら〜」
そういえば俺はチームモリゾーの意味が聞けなかった。

しかし今後俺の身に起きる物語にしてみればほんの些細なことだった
この辺りから俺の人生は激流に飲まれて行く
ゆっくりとゆっくりと。そして確実に。
77ほぼ初代
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2024/08/02(金) 06:03:55.30
第二十話 ブーストアップ

目覚まし時計が鳴る・・・
朝の8時。いつもと変わらぬ朝。
いや、ただ一つ変わったことと言えばほぼ毎日俺の家にバスプロ達が来るようになっていたことだ。
俺は前にいた会社を突然解雇通告されて今はフリーターになってしまった。
しかし、仕事より厄介なものが目の前にある。

昨晩の深夜に凄まじい勢いでドアをノックしてる音で目が覚めた。
「ちょっと!開けなさいよ!!ほら!!ちょっと!!壊すわよ!!」
強盗か?いや、女性の声だ。またしてもお袋や妹でもない・・・
「わかりました!!今開けますよ。待って下さい!!」
ガチャ
少しだけ開けてみた。
あれ?誰も居ない!?
ガバッ!!
「うわぁ!!!」物凄い勢いでドアを開けられたのであった
「ヘヘヘへ・・・来ちゃった」子供っぽい笑顔だ
「どなたですか?」
「いいから入れてよ。忘年会でさ・・・おやじ連中がセクハラするのよ」
「まぁ触られなくなったら女としても終わりだけどね」言うことが滅茶苦茶である。
その女はドタドタと上がりこんでくる
「せめて靴くらい脱いで下さい!」そこまで言う間もなく俺の万年床に靴を履いたまま寝てしまった
俺は泣きそうになりながらも彼女の靴を脱がせて仕方なくコタツで寝た・・・
まったくこの女は一体誰なんだ?
78ほぼ初代
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2024/08/02(金) 06:06:51.29
第二十一話 ストーンハント

その女は布団を頭まですっぽりかぶっている・・・顔は解らない・・・
「あ・あのう・・・」返事は聞こえなかった
「ちょっとハローワークに行って来ますんで・・・」
「まだ寝てるから・・・お昼には帰ってきて」
ここは俺の部屋である。まったく訳も解らなかった。
深夜見ず知らずの家に上がりこんだ挙句の果てのふて寝とも言えるこの返事
この招かざる客?を家に残すのは何とも不安だったが仕方なかった

職安でめぼしい仕事を探す。
取合えず電気関係を探す。 今は不景気なんだと実感していた。
気が付くと俺の隣で背が大きく体格のいい男がブツブツ言いながら求人票を指でなぞる男がいた
「やっぱり大山に近い方が・・・安いな・・・」
「仕事ってなかなか見つからないですよね」というと
「そうだね〜俺の場合は社員ならいいんだけど、大山に近い方が」大山?
「俺さオフは霞ヶ浦でバスのガイドをしてるんだよ」
こんなデカイ人がバスガイド?
俺は不思議に思った。いったいどんな客層がくるのか?
考え尽くした結論としては体育会系のオカマか怖い人系だろうか?
「体力が必要そうですね。大人数相手じゃ」と俺が言うと目をまん丸くしながら大声で笑っていた
「そのガイドじゃなくてバス釣りのガイドだよ。君笑えること言うね」無知な自分が恥かしい・・・
「もし良かったら今度おいでよ、乗せてあげるから」と言って名刺を頂く。
そこには「柳 栄次」と書いてあった。しかも
1999年2000年連続JBワールドチャンピオンと書いてあった
チャンピオン・・・ チャンピオンなのに求人票?
彼は何かを発見したのか「コンビニでもいいかな?」とつぶやいて去っていった

時計を見ると早くも12時近い。
俺は家にいる不思議な女性が気になり足早に帰ることにした。
79名無しバサー
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2024/08/02(金) 06:39:07.08
究極良スレに出会ってしまった
こんなスレはAA長編で見たモナーの一寸法師か丸紅祭り以来だわ
80名無しバサー
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2024/08/02(金) 21:49:07.21
まだ続いてるのか
内容がおもんない
2024/08/03(土) 07:44:36.84
おもんないと言うか、登場人物全員精神異常者で不安になる
2024/08/03(土) 08:55:16.12
一体何時からバスプロがまともだと思っちまったんだ?
83名無しバサー
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2024/08/06(火) 20:58:25.67
菊元さんの若手の頃と
今江プロのサクセスストーリーにした方が良いな
84名無しバサー
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2024/08/07(水) 16:45:16.40
釣りの帰りに中環を右に行ったら自宅、左に行ったら菊元の家
ここがエバーグリーン誕生の分岐点だっけ?
85ほぼ初代
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2024/08/07(水) 20:36:14.51
第二十二話 鬼神楽

俺はあの女が気になっていた。いや普通は気になるはず。
そんな俺は足早に帰ることにした
家の扉をそうっと開けてみる。隙間から覗くと布団はこんもりと盛り上ったままだ。
やはりあの女は寝ていた。時折歯ぎしりも聞こえてくる。
「今戻りました。いい加減起きてくださいよ」
「はいはい解りましたよ」気だるい顔で芸術的な寝ぐせ頭をした女性はこう言った
「私はいしい そのって言うの・・・二日酔いだわ・・・タバコある?」
「俺吸わないんで・・・すみません」
「謝ることないわ。買って来て・・・近くにコンビニあるでしょ?」
「あるには有りますが・・・」
「早く買って来て」2割程切れる寸前である。家を出ようとして気が付いた
「銘柄は何ですか?」まだ行ってなかったのかという顔をしながら面倒くさげに彼女は言った。
「わかば」たった一言だけ。この一言に3割切れていた。
俺の良く行くコンビニには「わかば」なんていう銘柄はなく、しかたなく駅前のタバコ屋に行くことにする。
タバコ屋のばぁちゃんは「若いのに渋いね」と言いながら声にならない
笑い声を出しながら俺にタバコを手渡した。
そして、「いしいその?」なる問題の女に手渡すべく家路へ

「遅いわね。それと君の布団干した方がいいわよ」俺は4割切れながらも
「飯どうします?食べますか?御飯とちょっとしたおかずならありますが」
「私、朝はパンなのよね」5割切れかかる自分を押し殺し
「買ってきますよ」と早口で言って家を出た。なんて女だ!!

途中何度も空き缶やゴミ箱を蹴飛ばしながらコンビニで大好きな
「ダブルソフト」とベーコンを買った。玉子は常備してある。
ベーコンエッグなら文句はあるまい・・・
86ほぼ初代
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2024/08/07(水) 20:37:42.20
第二十三話 挑発

家に帰るとそのさんはバルーンファイトに夢中であった。
俺は手早くパンを焼き、ベーコンエッグにホットミルクを出した
「そのさん出来ましたよ」
「ちょっとまって風船1個だけで・・・あーあ割れちゃった。あんたが話しかけるからよ」
6割切れている自分を確かめた俺
「何よこれ・・・厚切りじゃないわね」厚切り?ダブルソフトだって変わらないだろう!!
7割切れているはずだったが8割に近づいていた
「あれ?目玉焼きは普通黄身が半熟でしょ?」ベーコン付けると難しいんだよ!
9割切れている俺には臨戦体制というかブスブス音を立てながら頭から煙が出ている自分がよく解った。
「朝はココアが一番なのに・・・」
もう俺の頭の中は真っ白になっていた。

「ふざけんなーーーーーーあぁ!?何だって!?お前いい加減にしろ!!
 そんなに文句があるなら何で自分でしねーんだよ?ええ!?オラ!」
手首をひねり上げてしまった・・・
そのさんは俺が声を荒げているのを不思議な目をして見つめ返してきた
そんな中、急に家のドアが開いた
「君何してんねん!!!!アカンよ女の子にそんな暴力は!!」
「菊元さん!離して下さい!!こういう子はね一回ガツンと言わないと!」
「アカンて、アカンやろ!!。その!!どういうこっちゃ!!」
3人が揉みくちゃになっている。
「あるぁ!!その!!お前!」胸ぐらをつかもうとにじり寄る
「やめーや!!」菊元さんも必死で止めていた。眼鏡が斜めになっている
「うわぁぁぁぁーーーーん」
急な泣き声に俺と菊元さんは呆然としてしまった
「ゴメンなさーーーーい。いつだって誰でもワガママ聞いてくれたから
みんな試合の時だってポイント譲ってくれたりしてーーーー」
87ほぼ初代
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2024/08/07(水) 20:39:40.37
「どないしたんや、その・・・なんかあったんか?」
鼻が真っ赤になり鼻水も壊れたポンプの様に流れっ放しであった
ティッシュを渡すと涙を拭き鼻をかんで落ち着たらしく
そのさんはこう切り出した
「監督がいなけりゃずーっとトゥナイトに出てたのに・・・」
やっぱりこの人のことが分からなかった
88名無しバサー
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2024/08/08(木) 04:41:05.31
>>84
中環を左に行ったら菊元プロの家
茨木と吹田の市境かな?ていうか菊元宅は
岸辺から山田方面やろ今江プロの実家と近い様ですね
2024/08/11(日) 19:21:37.58
代行はん元気やったんか
90ほぼ初代
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2024/08/13(火) 08:04:39.17
第二十四話 女神のリビドー

「その?何いうてんねん」菊元さんは斜めになった眼鏡を直しながら呟いた
「ゴメンなさい。 ただ普通にみんなと試合とか接するというか・・・」
そのさんは、はっとしながらティッシュを丸めていた。
「ちやほやされ過ぎるは嫌だってことですか?」
「そうなの・・・」そういうとまた泣き出した。嘘泣きじゃないか?と俺は疑っていたのだが・・・
菊元さんは「ちとほっといた方がいいですわ」と言うので二人で家を出た。

「女の子がトーナメントに出るプレッシャーったら凄いもんでしょうね」
「そやな・・・未だに僕もフライトの時は緊張しますわ。しかも試合中はずっと一人っきりや。
そりゃ泣きたくもなるやろし、ワガママいうても女やからみんなもしゃーないって言ってまうわ」
「相当疲れるんでしょうね・・・」
「精神的にもな・・・」試合を経験した者にしか分からない緊張感
例えようの無いその瞬間を触れた者ならば誰でもうなづくのだろうか
「でもなんで俺の家に来たんでしょう?」 やはり疑問はここにある
「さぁな・・・僕にもわからへん・・・最近誰か女のプロきーひんかったか?」
「そうですね・・・近恵さんが来ましたが」
「それや」と一言だけ言って菊元さんはタバコをふかした。
元はと言えば菊元さんが鍵のコピーを配りまくったせいでは?と 言いたかったが
これからもこんな事が続くのかと思うと、憂鬱になりつつも楽しい気もした。
「あれ?そういえば今日は?」
「あぁ、前に言うとった常陸利根川の件や。ちょっと先やけどしばらく君んちで
やっかいになってからにしよかと思って来ましたわ」
ここにも気まぐれな人が居るのを忘れていた・・・

不思議な光景であった。菊元さん・そのさん・俺。3人とも無言で黙々と
ダブルソフトを食べている。そして口火を切ったのは菊元さんだった
91ほぼ初代
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2024/08/13(火) 08:07:27.60
「君、玉子は半熟じゃないんかい?半熟の方が美味しいですわ」
「そのさんにも言われましたよ。」
「すまんこと言うたね」それだけ言うと垂れた目がさらに垂れていた
クスクスとそのさんは笑っていた。大分落ち着いたようだった
「その、明日3人で釣りでもいこか?駆出し君も時間あるやろ?」
「俺は構いませんがそのさんは?」
「私タックルもルアーボックスも何にも無いです・・・」
「かまへんがな、明日は違った釣りでもしよか?」
「違った釣り?」二人で顔を見合わせた
「ボートは僕のを使ってな、ロッドもリールもルアーまで同じ物を使うねん。」
「菊元さん俺はトゥルーパーしか使えませんよ」
「大丈夫、僕は業界でも有名なくらい大量な竿持ち歩いてますわ」
それなら大丈夫だなと3人で大笑いした。
そう、無邪気に笑っていた。
92ほぼ初代
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2024/08/13(火) 08:11:45.97
>>89
命尽きかけた枕元でこの作品を託されました
「みんなに昔話をしてやってくれ」そう言ってました

最後にもう一つ頼まれたのが
「PCの外付けHDDは風呂に沈めてくれ」でした
93ほぼ初代
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2024/08/15(木) 09:17:16.59
第二十五話 地母の晩餐

そのさんはバルーンファイトは飽きたらしく「バンゲリングベイ無い?」と俺に聞いたが
「それよりも晩飯何にします?」と俺は聞いた
「僕は何でもいいですわ」菊元さんは早速明日使う竿にリールをセットしながら言うのであった
「あたしは・・・そうね・・・ 白子がいいわ」とそのさんが言うので近所のスーパーに白子とポン酢を買に行く
明日は朝早いということで酒は呑まずに3人でザコ寝。

そのさんは寝言で「案外エッジ寄りね・・・そう思わない?SHINGO」
と言っていたが芸能人のことだろうか?
菊元さんは菊元さんで明日のことを考えているのだろうか
「ダウン・・・もといドロップ・・・昔はチンチンリグって」と寝言を言っている
明日は初めて菊元さんのボートに乗せてもらえる・・・そう考えただけでも
遠足に行く子供のように眠れなくなり、羊をいくら数えても無駄だった。

気が付くと菊元さんに起こされた
「君いつまで寝てんねん。はよ起きや」え?俺はいつのまにか寝ていたらしい
「あ、ハイ・・・すみません」
そのさんは歯を磨いていた。時折聞こえる「ウェェェ・・・」という声で確認できた。
なぜ歯ブラシが入っている場所を知っているのか、そんなことは考えたくもなかった。
「ほな出発やね。今日は僕がおにぎり作らしてもらいましたわ」
ニコニコしながら菊元さんは作りだした。そんなおにぎりは俺が作るそれより大きかった。
そのさんは1個食べるのが精一杯だろうな、そんなことを考えながら俺は身支度を整えた。
94ほぼ初代
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2024/08/15(木) 09:18:44.58
第二十六話 群れ集い

3人はボートで釣りをするべく準備していた。
菊元さんは「海でルアー釣りでもと思ったがちと変更しますわ。」
「菊さん、どうする気かしら?」
「あの方は気まぐれですからね」菊元さんは聞こえたらしく子供のような顔をしながら
「まぁ楽しみにして欲しいですわ」と言って笑っていた。
そして3人でボートに乗り込みスロープからトレーラーで降ろしてもらう。
なんだかワクワクする。初めて自分一人でクワガタ虫を獲りに行ったことを思い出していた
船がゆっくりと入水する。さらにトレーラーはバックした
その時である
「ブロォォォン!!」一瞬驚く俺を見て笑顔の菊元さん。
「どや?ええやろ?」と最高の笑顔。
「私はアルミだったからな〜やっぱりバスボートは良いわね」
俺は多分引きつった笑顔をしてるに違い無い。
そして水の上に浮く・・・浮いているのが怖いというのが正直なとこだ。
「今ここが横利根川っていうんですわ。そこから」
「常陸利根川よね」菊元さんはそのさんに先を越され少々不満そうであったが
「ほないくで!」 という声と共にゆっくりと船は動き出した
アイドリング状態で船は進んで行く。ザバザバと川の水を押しのけていた。
数分もしないうちに大きな水門をくぐると目の前には常陸利根川が流れている
これが常陸利根川だ。左手が霞ヶ浦本湖、右手が外浪逆浦へ通じている
95ほぼ初代
垢版 |
2024/08/15(木) 09:20:41.00
「あ、そや!その前にちと餌でも買いますか」
「餌?何釣りなんですか?」
「私餌なんて嫌よ!!」
「その!わがままはいかんよ、それを乗り切ってこそ新境地。ああ、ここやね」
「ここって言っても何もないですよ」
菊元さんはさらに悪戯っぽい顔で笑った。
「それがここにあるんですわぁ」

ボートを近くの水門のところにロープで縛ると三人は堤防を上り砂利道を歩いた。
1分もしないうちにその場所?に着いた。そこにはこう書いてあった
「潮来釣具センター」極めて普通である・・・
「ここはな、日本一有名な釣具屋のオヤジがおるんですわ」
日本一有名な?釣具屋で有名人って成立するのか?
96名無しバサー
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2024/08/22(木) 06:45:41.29
盛三さんに潮来の釣具屋のおじさん出すなら
そろそろ吉田秀雄と藤木淳と田辺さんと河辺さん
出して下さいよ
2024/08/22(木) 08:37:08.10
エバーグリーンと村田は仲悪い?
98名無しバサー
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2024/08/22(木) 09:09:10.38
>>97
確かにエバグリの製品は潮来では置かないと
聞いた事は有りますね
99ほぼ初代
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2024/08/25(日) 07:47:40.74
第二十七話 初めの基(はじめ)

そのさんは「私も久し振りだわ〜」と、まるで巡礼地にでも来たかのようだ
入ってみると左側に大きな水槽と剥製に圧倒される。その奥で賑やかな声が聞こえた。
「いらっしゃ〜い。あれ?菊元さん!!久し振りだね。表じゃなかなか会えないけど」店主であろう彼は笑っていた
「あれ〜そのちゃんもいる〜どんな組み合わせなの?」
四人で爆笑していたら、さらに奥の方から「ホントに意外な組み合わせだよな!」
「そうそうノリピーも来てるんだよ」ノリピー?酒井?
「ああ!この前へら池で会いましたよね?」
「そうだっけ?」田辺さんは考えていたが結局思い出せなかったらしい。
「所でどなたなんですか?」
「紹介遅れましたわ、彼が日本で一番有名な釣具屋のオヤジこと村田 基ですわ」
俺を抜いた四人は爆笑していた。

「それでさ菊さん今日はどうすんの?」面白いことでもあるのかな?という顔で村田さんが聞く
「今日はね、そのと駆出し君とねハゼ釣り行こうと思ったんですわ。
ハゼはグロテスクな割りに美味いし、ワームの釣りにも通じますわ」
「わかるねーそれ。俺もハゼ釣りいってスプリットに目覚めたね。
でも今じゃライトリグは俺の釣りじゃ無い気がしてやってないけど」田辺さんが言った。
「でもねノリピーハゼって繊細な釣りなんだよねー僕も大好きだよ」
「そやね、でも今日はそのと駆出し君とで釣りの楽しみ覚えてもらいにいくんですわ」
「大事だと思うな俺、だってさ魚なんて釣ってなんぼよ。釣れなくちゃ楽しくないと思うよ。
俺なんて釣れるまでやっちゃうもん」村田さんがいうと田辺さんは
「だよな!」とガキ大将のようだった
「取合えず赤イソメにしよか?それともジャリメがええかな?」 と菊元さんは話しを元に戻すと
「今時期はこれかな?」と村田さんが勧めた赤イソメにした
とりあえず余り長居も出来ないので俺達は赤イソメを二箱買い早速俺達の釣りに向かうことに

そして菊元さんのボートまで戻るとそこにはもう一艇のボートが止まっていた。
100ほぼ初代
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2024/08/25(日) 07:49:35.97
第二十八話 ギャラルホルンは鳴った

菊元さんのとは違うボートに乗った二人が居た
「このボートは誰んだ?」と菊元さんのボートをジロジロとみている。
やはり珍しいのか?
「僕のですわ」菊元さんはニンマリと答えた
「うぉ!お前エバグリの菊元じゃん、あ!!いしい そのもいるじゃん。あと・・・お前誰?」
「いったいなんですの?」菊元さんはちょっとおかしいな?と感じたようだ
「チャンピオンだと?生意気だな」ともう一人がボートを蹴っている
「ちょっとまってーな、うわ!!何さらすねん!!」
いきなりその二人は俺と菊元さんに殴りかかってきた。一瞬のことで俺達は
何が何だか分からないままコンクリートの上に投げ出された
そのとき「きゃーーーー!!」と声がした。声の主は疑うことなくそのさんだ
「そのさん!!」 俺はそのさんの身を案じ痛がる身体を持ち上げた
二人組はさらに俺達を蹴りあげ、たじろいだ瞬間そのさんを担いで自分の
ボートに載せると走り出す準備をしていた。
「またんかいボケ!!」と言っているが菊元さんは眼鏡を探している
俺は自分の身体を確かめた。大丈夫、打撲程度だ。
「そのは頂いた!!わはははははははーーーーーー!!」
「またんかいこらぁ!!くそがぁ!!駆出し!はよ乗らんかい!行くで!!」
菊元さんは眼鏡を見つけたらしく、そのさんを追いかけるべく身体を起こした
「警察の方が良くないですか?」とビビッた俺は言ってしまった
「何いうてんのや奴等のキャップを君も見たやろ?」
「え?帽子ですか?ハッキリと見てませんけど」
「JBCCやぞ!JBCC!!」
「JBCCってなんですか?」
「いいからはよ乗らんかいボケ!!クソッ!!捕まえていてもうたるわ」
俺はそのさんの身を案じつつ急いでボートに乗った。
菊元さんは何かを感じているのであろうか、いつしか鬼のような形相に変わっていたのであった
101ほぼ初代
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2024/08/31(土) 20:50:40.30
第二十九話 疾風怒濤

早く乗れと言う割りに菊元さんは携帯で電話をしていた
「梅さんか?そこに今江君のチャンピオンあるやろ?そうそう300馬力の奴や!!
今から直ぐ下ろして牛堀の桟橋あたりで走りながら落ち合おう
え?そのが拉致されましたわ。そや、ちとまずいことになりましたわ。
相手?なんでか解らんがJBCCのキャップや」
そういうとアイドリング状態で先ほどのボートを目で追っている菊元さん
「梅さんはよーたのむで・・・・・・そろそろええか?よっしゃ!いこか!!」
ボートは一気に加速へと導かれる。身体がシートに溶け込むようだ
「こんなにGが凄いなんて・・・」
数十秒走っただろうか?実際はもっと長いのであろうか?俺には分からなかったが
菊元さんはあの梅さんを見つけたようだ
「見えた!梅さんや!!君にこれから無茶言うで、走りながら梅さんのボートに移るんや
そして梅さんと運転を替わる。梅さんが僕のボートを運転するんで僕がそっちに
移ったら僕と運転を交代や。」
「待って下さい!俺出来ませんよ!」
「何いうてんねん、そのがどうなってもいいんか?男ならやる時は
やるっちゅーとこ見せんかい!!」
「は、はい!!」
「ほないくで!!」
数十分前に出てきた横利根川から梅さん?らしきボートが右手の桟橋付近に横付けされようとしていた
そして常陸利根川から本湖へ向かって二艇のボートは併走する
「よっしゃ梅さん、30マイルに合わせてくれ!!君、男を見せんかい!!」
俺は菊元さんの後ろに立ち、体制を低くする
デッキに手を着く。息を大きく吸い込む、吐く。もう一度吸う
風の音が消える。右にある船のデッキしか見えない。速度も感じない
全身に力を溜める。猫のような跳躍力でジャンプした。
「うりゃーーーーーーーーーーー!!!!」
102ほぼ初代
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2024/08/31(土) 20:51:34.11
第三十話 八そう飛び

30マイルの風を横から受けつつ俺は宙を舞った
そして俺は梅さん(?)が運転する船に飛び移った
振り返ると菊元さんが「やっぱり君もやりおるね」と笑っていた。こっちは命懸けなのに・・・
俺は梅さんと運転を代わる。
「ここのメーターの30を維持してねこれがアクセルだから」
「やってみます、いや俺がやらなけりゃそのさんが」
梅さんには聞こえていなかったのか早くも菊元さんの船に飛び移った。
「次は僕ですわ」菊元さんは全身全霊の力でジャンプした。
しかし勢いがつきすぎたらしく転がりながら船のへりを越てしまい身体の半分は水の中へ
しかもへりにつかまりながら落ちそうな寸前だ。
「君!!スピード落としてほしいがな」言われて俺は慌ててアクセルを戻した
「あぁ、すまんね。あぁショベリーヌや」 服の裾を絞りながらブツブツと言っていた
「後は僕がやるさかいつかまっててや。落ちたらあかんよ」
菊元さんが操縦する船は先ほどのエンジン音とは全く違っていた。まるでF1のようだ!!
「う、ううぅぅぅ」 加速で全身がシートに押しつぶされる。
「体制を低く!!いた!あれや!!すぐに追いつくで!!」
後ろを見ると梅さん(?)も追走していた。
「そのを返さんかい!!おどれらいてまうぞ!!」相手には聞こえる訳も無い
「君、もう一回行かんかい」
「え!?だって今のスピードはさっきより」
「行くんか!?行かんのかい!?どっちや。君ならきっとやれる。」
「行きますよ。いつだって争い事は若い者が率先して・・・」
「ブツブツいいからはよいけ!!」
「よ、寄せてください」
「もいっかい男見せんかい!!ほんならいくで!!」
2024/09/01(日) 10:18:16.19
>>101
>ボートは一気に加速へと導かれる。身体がシートに溶け込むようだ

この一節が気になって仕方なかった
溶け込むって表現は場面的にも合ってない
読んでるから頑張ってくれ
104名無しバサー
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2024/09/01(日) 13:03:10.00
今時チャンピオン等見ないし
トライトンかレンジャーかスキーターが
今のバスボート界の標準やと思うけど
もう
105名無しバサー
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2024/09/01(日) 13:03:55.29
>>104
少し昔の話かな…
2024/09/02(月) 17:40:28.43
実名出してるし、試合の時ポイント譲ってもらえたとか貶す様な事書いてると
名誉棄損で訴えられかねないよ
107ほぼ初代
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2024/09/12(木) 20:54:19.27
第三十一話 召し寄せ

2艇の船がほぼ並んだ瞬間である。俺はもう一度ジャンプした。
横に乗っていた男の顔が印象的だった。「信じられん」という顔だ。
俺もそう思うよ・・・
相手の船に飛び移ると俺は手足全てを使ってその男らを殴りあげた。
そのさんも運転手を殴っている。
「おら!!てめぇそのさんを!そのさんを!!」
「止めなさい!さっさと止めなさいよ!!」といって腕に噛み付いていた。
俺は一人を船外に突落し、運転手の腕をねじりあげた
「わかった。わかったよ止めるよ!!」そういって船を止めた。
菊元さんが「いや〜流石やね、これが若さか!!」
こっちを見ながらニヤニヤ笑っている。まったくよく言うよ・・・

しかし菊元さんは今までのことをすっかり思い出した
「なんでこんなことしたんや!えぇ?お前等JBCCと関係あるんか?」
「な、ないです!!」
「ほななんでそんなキャップを」
「ワザとなんです」どういう意味だ?
「JBと・・・JBCCの中を悪くするようにって言われたんです・・・」
「誰にや!?そんなことして誰が徳するんや」
「誰かは分かりませんが、誰かに言われたんです。たまたまJBCCのショア大会に出て
その時別室に呼ばれて・・・えーっと・・・あ、あぁぁぁ頭が割れそうだ!」
その男は頭を抱えてうずくまってしまった
「菊元さん・・・なんか違うんじゃないですか?」
「そやねなんか裏がありそうやね。これは・・・複雑な・・・いや、案外簡単なことかもしれんね」
そういうと心あたりがあるのかまたもやニヤニヤしていた。
そのさんは「あごが痛い」といってしきりにあごをさすっていた
そんな俺は菊元さんが濡れた服のまま俺の車に乗るのか心配だった
108ほぼ初代
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2024/09/12(木) 20:57:51.59
第三十二話 二億四千万の悪意

帰りの車の中で菊元さんは電話を掛けている。
しかも全裸で
「もうウルトラヘビーショベリーヌですわ・・・しゃーない、シーツ濡らすのも
悪いよって全部脱ぎますわ」そう言ってそそくさとすっぽんぽんになってしまった。
そのさんは「キャッ」っと小さく叫んだが、お構い無しに全て脱いだ。
しかしそのさんは叫んだ割りに目はそらさなかった。
菊元さんは携帯で「おう!僕や、今江君おるかいな。・・・今江君?もう大変でしたわ
そのがね拉致られてね・・・え?何故かJBCCのキャップや、え?なんやて!?」
はたして心当たりがあるとは言っていたが・・・

「その!近々今江君こっちにくるで」ん?なんだこの間は?
「昔の話です」そう言ってそのさんは『芸者ガールズ』のCDを出して「掛けて」と小さく言った
「この件はちと僕に任せてほしいですわ。きっと解決するよってな」
「俺は構いませんが・・・そのさんは?」様子が変だなぁ・・・
「別に・・・」あの時の不機嫌モードだ
「そういえばねあいつ等こう言ってたわよ。『これで全てがうまく行くな』ってね」
「え?それは・・・あかんがな!僕の勘が見事に砕けましたわ」
そういって眉間に皺を寄せ厳しい面持ちでタバコに火を付けた
全裸なのにとても凛々しく見えたのであった。

「菊元さんの勘ってどういうことですか?」
「そやね、僕はてっきりWBSの仕業かと思ったんですわ。」
「WBSの?」俺とそのさんは同時に声を上げた
「だってWBSはJBとも交流があるし。吉田 幸二さんだって・・・
それにWBSとJB同時にエントリーしてる人だっているじゃない!それだったら・・・」
「そこが盲点だと思ってましたわ、そう思わせといて一気にJBを飲み込んでしまう。
そのは第一段階の話しやと。JBCCに捕われ、WBSとJBがタッグを組んでそのを助ける。
しかし助ける瞬間はWBSや。そん時『JBにはそのを助ける力も無い。
だったら業界を引っ張って行くのはWBS』っちゅーことになるわけですわ」
なんて言う伏線の張り方だ・・・
109ほぼ初代
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2024/09/12(木) 21:00:08.38
まてよ?菊元さんはWBSでは無いと言ってたな
「でもなんでそのさんだったのですか?」
「いい質問やね」ニヤリと笑った・・・
でもそれは違う答えだと菊元さん本人が知っているはずだった。

「正にそのはさっき話していたダブルエントリー者だった訳や」
「そうか!解ったわよ!!」
「そや、WBSはJBと一緒になって行動しやすい、また共通の問題を
解決してるという風に見やすいわけや」
「でも違うんですよね」そう俺がつっこむと菊元さんは不満そうに
「そや・・・違うんや、もしさっき言った方がなんぼか解決しやすいですわ。
これは内部の犯行やな。けったくそ悪い・・・」
本人には解決する糸口が見えているようだ
「心当たりはあるの?」そのさんが言う
「もう大体の見当はつきましたわ。」
「ええ!?本当ですか!!」
「さっきの電話と犯人達の残した言葉で解りましたわ」
そう言って二本目のタバコに火を付けた。
3人を乗せた車は国道125号線へと入り、あたりや食堂を右に見ながら進んでいた。
「菊元さん、ここからは車も多いし全裸はマズいと思いますよ」
「そやね。それじゃあ」と言ってライフジャケットだけ身に付けた。
110名無しバサー
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2024/11/08(金) 01:34:03.43
すみません続きまだですか
111名無しバサー
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2024/11/09(土) 22:59:10.82
>>110
もう作者が飽きて次作は投げたみたいやで(笑)
112名無しバサー
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2024/11/09(土) 23:34:43.42
プレッシャーきつそう
113名無しバサー
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2024/12/25(水) 16:45:20.19
何、このスレw
たまたま読み始めてめっちゃくちゃ声出して笑ったw
でも実在人物の本名?使ってるみたいしw、大丈夫なのコレっていう感じにもなりw

いやあ、でも本当に面白かったし文才はあると思ったw
114ほぼ初代
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2025/01/25(土) 17:22:49.30
第二十九話 疾風怒濤

早く乗れと言う割りに菊元さんは携帯で電話をしていた
「梅さんか?そこに今江君のチャンピオンあるやろ?そうそう300馬力の奴や!!
今から直ぐ下ろして牛堀の桟橋あたりで走りながら落ち合おう
え?そのが拉致されましたわ。そや、ちとまずいことになりましたわ。
相手?なんでか解らんがJBCCのキャップや」
そういうとアイドリング状態で先ほどのボートを目で追っている菊元さん
「梅さんはよーたのむで・・・・・・そろそろええか?よっしゃ!いこか!!」
ボートは一気に加速へと導かれる。身体がシートに溶け込むようだ
「こんなにGが凄いなんて・・・」
数十秒走っただろうか?実際はもっと長いのであろうか?俺には分からなかったが
菊元さんはあの梅さんを見つけたようだ
「見えた!梅さんや!!君にこれから無茶言うで、走りながら梅さんのボートに移るんや
そして梅さんと運転を替わる。梅さんが僕のボートを運転するんで僕がそっちに
移ったら僕と運転を交代や。」
「待って下さい!俺出来ませんよ!」
「何いうてんねん、そのがどうなってもいいんか?男ならやる時は
やるっちゅーとこ見せんかい!!」
「は、はい!!」
「ほないくで!!」
数十分前に出てきた横利根川から梅さん?らしきボートが右手の桟橋付近に横付けされようとしていた
そして常陸利根川から本湖へ向かって二艇のボートは併走する
「よっしゃ梅さん、30マイルに合わせてくれ!!君、男を見せんかい!!」
俺は菊元さんの後ろに立ち、体制を低くする
デッキに手を着く。息を大きく吸い込む、吐く。もう一度吸う
風の音が消える。右にある船のデッキしか見えない。速度も感じない
全身に力を溜める。猫のような跳躍力でジャンプした。
「うりゃーーーーーーーーーーー!!!!」
115ほぼ初代
垢版 |
2025/01/25(土) 17:24:31.90
第三十三話 宝探し

俺達は家に着いた。菊元さんは相変わらず裸にライフジャケットのみだ。
「駆出し君、今日僕は帰りますわ。ちと今回のことで向こうに帰ってすることが出来ましたわ」
といって早くも車を乗り換え様としていた。
「モリゾーの車もおきっぱやしね。今度来る時は電車できますわ。
それまで僕の車も預かってほしいですわ」
「わかりました。それと、バス釣りの道具を買いたいと思いますがこの近所で良い所ってありますか?」
「そやね・・・ポパイが近くにありよるんでそこが良いと思いますわ、
あそこには物がいっぱいあって目移りしますわ」
「そうですか。今度行って見ます。そのさんはどうします?」
「私も・・・帰ろうかしらね・・・」
「気を付けて帰ってくださいね。もう拉致されないように。」
「バカね。ウフフフ」
「それと・・・タバコ止めた方がいいですよ」
「そうね。駆出し君の言う通りかも」
そういって買ったばかりの「わかば」を俺に放り投げた「捨てて」と伝えるかのように。
そして3人はそれぞれ別の帰り道に向かった。
ただ俺だけは先ほどの話に出たポパイに行こうと思っていた。
国道6号を上り車線に入る。右手には田園風景だ。左手にダイコク屋を眺める
一体誰がこの物語を書いているんだろうか?
「踊れ、踊れ!」と言われているような気がする。俺は一般人なのだ
俺はただ巻き込まれているだけなのかもしれない。
自分に言い聞かせていると国道は一車線になった。そのさんを拉致して何になるんだろうか
誰が得をして誰が損をするのだろうか?
俺には全く検討が付かなかった
116ほぼ初代
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2025/01/25(土) 17:27:06.09
第三十四話 湿った風

うわぁ〜広いな〜これ全部バス釣りに関係してる物なのか〜
ポパイと言うバス釣り専門店に来て見た
店内には船まであるではないか!菊元さんの船とは違って金属質な船だ
後で聞いたらアルミボートと言うらしい
そういえば菊元さんが言ってたけど目移りするって意味が分るなぁ
えぇっと・・・そうだ、まずはルアーを探すか。
ルアー?
うーむ。。。どれもこれもルアーらしい。俺にはどれがどんな動きをするのか見当もつかない
そんな訳で店員に聞いてみた
「すんません、クランクってのを探してます。有りますか?」
「ええ、有りますよ。このへんがそうですね」
おお!菊元さんにもらった物にそっくりだな〜
あれ?でも菊元さんが作ったのは無いな
「菊元さんが作ったルアーってどれですか?」
「菊元?あーエバーグリーンですか?それならこちらです」
うぉ!この前もらったパッケージがいっぱいあるぞ、あれもこれも・・・
「菊元さんって凄いんですか?」
「そりゃあもう」店員は目を丸くして応えてくれた
そうだったのか、そんな有名人が先程まで全裸で俺の車に乗っていたなんて誰も想像しないだろう。
俺はあらかた必要なものを適当に見繕ってもらった。
「そのさんが作ったルアーはありますか?」
「え?いしい そのさんですか?・・・聞いたことないな・・・」
そのさんはまだだったようだ。結局俺はルアーを5個と糸と重りに針を買うついでに
ワームと言う物も勧められたのでそれも買った。
何だかんだで1万円近い買い物になってしまう。「結構するな」そうひとりごちニヤつきながら店を出た。
その時駐車場から「キィ、キィ、キィ」と鉄のきしむ音が耳に付く
117ほぼ初代
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2025/01/25(土) 17:28:55.06
いったい何の音だ?キョロキョロと辺りを見渡すと、駐車場の片隅に鉄製のブランコがある。
「なんだ、あれか」そう思い車に乗り込もうとする俺。
あれ?誰か乗ってるぞ?そのブランコには背中を丸めながら寂しく一人の男が乗っていた。
「はぁ・・・ダメかな・・・」
そう独り言を呟いている。その彼は浅く帽子をかぶり赤いトレーナーを着て、チノパンを履いていた。
今時あの格好はないだろう?と思いながら俺は話掛けてみた
「こんばんわ、どうしました?なんか思いつめた顔してますよ」
「え?そうですか・・・」彼は一瞬ドキッとしたのか俺の顔顔を見つめていた
俺はわざとらしく「今日初めてバス釣りの道具っていうかルアーを買いましたよ。早く釣りに行きたくなりますね」
彼は下を向いたままだった。また深くため息をしてから重々しく彼は口を開いた。
「俺、これでもトーナメントに出てるっす。でも今いるポジションじゃ
ダメなのは解ってるっす。解ってるのにどうにも出来ないっす」そう言うと
「はぁぁ・・・」とため息をついた。白い息がゆっくり立ち昇って夜空に消えて行く。
そして彼の手はしっかりとブランコの鎖を握り締めていた。
118名無しバサー
垢版 |
2025/01/26(日) 09:06:02.65
スレタイなろう系
2025/02/22(土) 15:47:49.78
笑っていいスレなのか、笑っちゃダメなスレなのか分からんwww

とりあえずsageとくねww
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