>>637
ナメクジを食べたオーストラリアの男性が今年11月に亡くなりました。
元探検部だった私も同じような経験を思い出し、少し怖くなりました。
何が生死の分かれ目になるのか。調べるうちに「禁断の味」への興味が膨らみ……
行き着いたのが世界でも珍しい「生カタツムリ」。いったいどんな味が? 
口に広がる「粘液のなめらかさ」から昆虫食について考えました。

原因は寄生虫「広東住血線虫」

オーストラリアの報道などによると、亡くなった男性がナメクジを食べたのは19歳のとき。
パーティーで友だちとワインを飲んでいる際、庭に置かれた机の上をはっているナメクジを見つけ、ふざけて生のまま飲み込んだそうです。

ところが、数日後に足が痛み出し、男性は病院へ。影響は脳におよび、一時は意識不明に。
その後もまひなどの重い後遺症が残り、先月11月2日に亡くなってしまいました。

原因は、ナメクジの寄生虫「広東住血線虫」でした。

国立感染症研究所によると、この寄生虫は、東南アジアなど、ほぼ全世界に分布。
日本でも沖縄から北海道まで各地で発見されており、特に沖縄で感染例が多いといいまです。
ナメクジのほか、カタツムリ、カエル、淡水に住むエビなども宿主になります。

杉山広主任研究官は、「フンなど以外では寄生虫は体外に出ないので、なめた程度では大丈夫」と言います。
宿主を生で食べなければいいので、生野菜も洗えば問題ありません。感染してもほとんどは軽症だそうです。
ただ最近は、ナメクジごと機械でカットされた野菜が感染源とみられる事例もあるようです。