>>7にささぐ


カブトムシ/aiko

悩んでる体が熱くて 指先は凍える程冷たい
「どうした 早く言ってよ」
そう 言われてもあたしは弱い
弓枝が死んでしまって あたしもどんどん年老いて
想像つかんくらいだわ そう 今が何より大切で…

ウエイト落としたガードストーン
弓枝のたてがみが揺れる

少し背の低い弓枝の髪に寄せたおでこ
甘い匂いに誘われたあたしはカブトムシ
ストーンが過ぎてく苦しうれし胸の痛み
生涯忘れる事はないでしょう
生涯忘れる事はないでしょう

シーズンが終わる春 爽やかな日射し溢れる夏
シーズンが間近は秋中 そう 気が付けばストーンが横切る冬
強い悲しい事全部 心に残ってしまうとしたら
それも弓枝と過した印
そう 幸せに思えるだろう
息を止めて見つめる先には長い髪が揺れてる

少しくせのある弓枝の声 耳を傾け
深い安らぎ酔いしれるあたしはカブトムシ
ネズミ色のストーン 息切れすら覚える鼓動
生涯忘れる事はないでしょう
生涯忘れる事はないでしょう