661可愛い奥様2019/08/04(日) 08:36:10.88ID:tZqngP/w0
「百田尚樹『殉愛』の真実」宝島社
P94〜抜粋
12月の初旬、たかじんが突然、奇妙なことを言い出した。たかじんが亡くなる1ヵ月前の話である
。K氏とさくら氏がいる前で、たかじんが切り出したのは大きな買い物だった。
「今乗ってる車(トヨタの大型バン・ヴェルファイア)は乗り心地が悪いから買い換えたいと言い
出したんです。8人乗りを4人乗りに改造した乗り心地がいいはずの車です。それがあるのに、セダ
ンに買い換えたい、クラウンがええと。このころは、闘病生活で車に乗る機会はほとんどなかった
んです。車好きでもないのに、おかしなことを言い出すなあと思てたんです。
それでクラウンのパンフレットを集めてきたら、『ベンツかBMWもいいかな』と言い出した。近
くにある輸入車の代理店のパンフを持って行きました。それからは、携帯電話のメールを使って、
僕と彼女とでやりとりをしました。その内容は師匠にもわかるように、複数の人と連絡できる機能
を使いました。で、彼女から、師匠がこう言うてるというメールがくるわけです。」
師匠がベンツの2500万円の最高級車を買うと言うてると。ただし、絶対右ハンドルにしてくれとい
う条件でした。代理店に聞いたら、向こうの車なので作り直さなあかんと。担当者が言うには、
『左ハンドルやったら年内に納車できるけど、右ハンドルやったら春になります』ということだっ
たんです。
それを彼女に伝えたら『どうしても年内に納車してほしい』ということだったんですね。