神戸西バイパス着工25年 全面開通へ高まる機運
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201612/0009732706.shtml

20年近い間、途中で途切れた状態になっている神戸西バイパス(神戸市垂水区〜明石市、12・5キロ)未整備区間の早期整備の期待が、過去になく高まっている。
鍵を握る国土交通省の副大臣と政務官を地元国会議員が務めるという好機に加え、並走路線の渋滞緩和をともに担う大阪湾岸道路(阪神高速湾岸線)西伸部が本年度から事業化されたためだ。
積年の要望実現へ、神戸市は同省への働き掛けを活発化させている。
同バイパスは第二神明道路に並走し、同市垂水区の垂水ジャンクション(JCT)と明石市の石ケ谷JCT(予定)を結ぶ。
1991年に着工し、98年の明石海峡大橋開通に合わせて垂水JCT−永井谷JCT(神戸市西区)の5・6キロが供用開始された。
だが、永井谷JCT以西(6・9キロ)は国が工事を続けているが、総事業費約600億円のうち約450億円分の工事が残る一方、
毎年3億円程度の予算しかなく、神戸市の担当者は「完成まで150年かかる」と嘆く。
早期整備で不可欠なのが、有料道路事業の導入だ。
西日本高速道路会社(NEXCO西日本)が有料道路として同バイパスを整備し、その費用を通行料金で償還する仕組みだが、導入の可否を決めるのは国交省だ。
その国交省では8月から、神戸市西区に住む末松信介参院議員(兵庫選挙区)が副大臣を、同区を選挙区とする藤井比早之衆院議員(兵庫4区)が政務官を務める。
神戸市はこれを好機として、同省に攻勢をかける。
また、阪神高速神戸線の渋滞を解消する大阪湾岸道路西伸部が事業化されたことで、
神戸市の担当者は「阪高神戸線と連続する第二神明の渋滞を解消する同パイパス整備の機は熟した」と言い切る。
有料道路事業導入には通行料金改定が必要で、年内に同省が示す近畿圏の高速道路料金体系の基本方針が同バイパスに言及するかが焦点という。
神戸市の担当者は「かつてなく期待が高まっているのは確かだ」と吉報を待つ。