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高内里出身者が荒川区に多く居住するようになったのは、解放前から来ていた会員がカバンの縫製を始めたからだった。
■□  高内里と三河島

現在、荒川区の在日同胞(韓国・朝鮮籍)は約5500人。東京都内では足立区に次いで有数の在日居住区である。その大半は済州島出身だ。とくに三河島駅周辺に集中しており、多くが高内里出身者だ。
高内里親睦会の資料によると、高内里出身者がはじめて荒川区にやってきたのは100年前の1917年、呉斗萬という男であると記録に残っている。この後、呉さんの後を追うように高内里から続々と荒川区にやってくる。
呉さんは渡日後、軍需関係の仕事に携わったことで日本の当局に顔もきき、故郷、高内里の親族・友人たちに渡航証明書を発行させて呼び寄せた。
また、呉さんはやってきた高内里の人たちには知りあいになったカバン工場や靴工場の経営者に働き場所を紹介した。