トヨタが最近、米国で自社の車の屋根の強度不足で事故の危険があったにもかかわらず、
これを組織的に隠ぺいした、という疑惑を持たれています。
 今回の事件は、トヨタの米国販売法人トヨタ・モーター・セールスUSAで
自動車事故訴訟担当の弁護士だったディミトリオス・ビラー氏が、最近トヨタを
ロサンゼルス地裁に提訴したことで問題が明るみに出ました。今回の訴訟で
ビラー氏は、2003年から07年まで在職していた間、トヨタのSUV(スポーツタイプ
多目的車)・ピックアップトラックの転覆事故と関連する訴訟で、
乗っていた人の死亡原因の一つだった屋根の強度不足に関する情報を
口外しないよう、会社側から強要された、と主張しました。またビラー氏は、
「トヨタは車の屋根の欠陥を証明できる300件以上の事故データを消去した」
と話しました。このため、当時トヨタの車に乗っていた際に転覆事故に遭った
被害者は正当な補償を受けられなかった、というのです。