首都高は右カーブが危険? 大型車横転「左」より多発
2010年3月18日10時21分

首都高速道路での大型車による横転などの単独事故が、2006年1月からの3年3カ月間で12件あり、うち9件が右カーブで起きていたことが、
関東トラック協会の調査でわかった。
左カーブよりも右カーブの方が多い理由は明らかではないが、協会は「危険マップ」を作製し、注意喚起することを決めた。

首都高5号池袋線で08年8月にタンクローリーが右カーブで横転・炎上したのに続き、同線では09年2月にも、トレーラーが横転する事故が
起きたことから、同協会は国土交通省などと検討会をつくり、過去の事故分析や対策を検討していた。

調査によると、運転手側に原因があるとみられる12件の単独事故のうち、カーブで起きたのは11件。うち9件(約8割)は右カーブだった。
協会は理由について分析していないが、国交省関係者によると、左車線を走行中の車にとっては、左カーブと比べて曲がり方が緩くなるため、
スピードを出しがちなことなどが関係している可能性があるという。

20年ほど大型トラックの運転手をしていたという50代の男性は「右ハンドルのためか、感覚的に右カーブの方が運転しやすい。
その分、油断して無意識にスピードを出してしまうのかもしれない」と話す。
国交省の関係者によると、一般に、右カーブでは右側の対向車線のほうが広く見えるため、右側にはみ出しがちで、運転手が態勢を立て直すため
急ハンドルを切るなどしがちなことも影響するのではないかという。

12件中、危険を認知したときの速度が制限速度以下だったのは1件のみで、速度不明の1件をのぞき、10件は10〜30キロオーバーしていた。

一方、過積載だったのは1件で、ほかはほぼ、制限いっぱいに積んだ状態だった。過去3年に適性診断を受けていない運転者が、7人(約6割)
いたこともわかった。

http://www.asahi.com/national/update/0315/TKY201003150259.html