中学校の時、変質者情報が警察から学校に届く。
部活で遅くなる生徒は同じ方向同士で下校するようにと
先生からの指示。
妻とは幼稚園、小学校と同じ学校。ただしクラスが違うので
いるのはわかっていたが、しゃべったことも無い。
家は同じ方向だが、妻の家を経由して帰ると家には
遠回りしないと帰れない通学路。
電車で例えるなら学校が秋葉原で俺の家は新宿なので中央線で
帰れる。
だが妻の家は駒込とか巣鴨あたり、だから山手線で帰る感じ。
まあ、それでも15分ぐらいの所が30分になる程度だった。
季節も冬になる頃、変質者も捕まったらしく、同じ方向同士という
指示も無くなった。
しかしその後も妻との小学校時代の話、深夜放送の話、クラスの話など
結構共通のアーチストの事で盛り上がったり、で遠回りは続いた。
ある土曜日、いつもならば妻の家の近くでサヨナラするのだが
寄ってケーキ食べて行ってという事で、何となくこわごわお邪魔した。
家はお母さんがいて何も悪い事はしていなのだがドキドキして
ご挨拶。お母さんは「俺君の事いつも話していてね。これからも宜しくね。(笑)」
俺も妻も真っ赤な顔になってしまった。
その後も月1回の土曜日は妻の家に寄るようになっていった。
俺のうちにも妻は来るようになり、なんとなく付き合うようになった。
高校大学は違ったが、俺の就職内定の時に婚約。卒業2年後に結婚した。
俺の自宅近くに新居(アパート)を構え、子供も3人恵まれた。
小学校と中学校が隣接していたため、週末金曜日の学校帰りは妻の実家で
夕食というのがパターンになっていった。
自分も妻の実家に寄って、時にはお風呂借りてと、大変お世話になった。
みんなのように劇的なエピソードは何もないが
これも幼馴染婚になるのかな。