こうして、人とは少しズレた俺たちの関係は始まった。
最初はお互い好きという感情はなかった。でも少しずつ、嫁が俺の事を好いているように感じ始めた。
もし俺のことが好きなら、こっちも真剣にならないと失礼だよなと思って、俺も真剣になった。
ちなみにこれは後からわかった事だが、初めは嫁の勘違いからだった。嫁も嫁で、俺が真剣になり始めてると思ったらしい(実際はなんとも思ってなかった)。そして嫁も同じく、相手が真剣ならばこっちも真剣にならねばと思ったのだと。


今や笑い話のそんなすれ違いもあり。
嫁の大学卒業、国試合格、就職。
嫁の支えの元、俺の生活立て直し、お金の管理をしてもらってから結婚した。
お陰で現在、借金も滞納金もない。給料変わらないのにむしろ貯金ができた。
裕福ではないけど人間らしいまともな生活ができているのは嫁のおかげ。
嫁も「あの時都合のいい男になってくれなかったら、私はここにはいないと思う。本当にありがとう」と言ってくれている。
余談だが、嫁は女性を好きになったのはAだけらしい。あんなに誰彼構わず嫉妬してしまうような苦しい恋はあの時以来無いと。それだけでバイと呼べるかは分からないがなんて言ったらいいのかも分からないのでそう書いた。調べてもあまり分からなかった。本物の人すまん。
あと嫁自身は自分がバイと言ったことは無い。本物の人に失礼らしい。だからこそどっちの世界に身を置くべきかも葛藤があったようだ。

あと書き忘れたが俺とAは中学卒業の時に既に別れてる。

面白味なく、賛否両論あるかもだが、俺も嫁も構ってちゃんなので現状に満足してるし幸せだ。
長くなったが以上。聞いてくれてありがとう。