続きです。
 
彼女の気持ちはよくわかりました。
 
普段から、私を大切にしてくれており、行動も言葉もそれに伴っております。
彼女は非常に愛情深く、誰に対しても比較的平等に優しく、若くして人間も出来上がっている、そんな彼女を心底愛していました。
 
しかし先日のこの一件で、彼女の裏の顔といいますか、見てはいけない顔を見てしまったようで
彼女の本性がわからなくなりました。
 
あの日以来、あの時の妻の能面のような顔が夢に出てきてしまい、恐ろしさにうなされて
目が覚めてしまうのです。
妻は私が目を覚ますと、気づいて声をかけてくれますが、彼女を抱くどころか
抱きしめることも、今は怖くてできなくなっています。
 
彼女のことは間違いなく大切ですし、愛しています。 
 
しかしあの顔を見てしまってから、またあの表情を見ることがあったら、私は発狂して
しまうのではないかと思うほど、怖くてたまりません。

夢の中で何度もうなされて、苦しさが募り、食事もろくに入らなくなっています。