いろいろあって一億七千万の借金をつくった。

わが家は結婚数ヶ月後から汚家だった。
きれい好きな両親に躾けられ、一人暮らしでも友人達からは住宅販売展示場のショールーム
みたいと言われるほど、きれい好きで過ごしてきた自分には、本当に足場もない家はノイローゼに
なるほどイヤだった。
そこで、上記の問題につながる。一攫千金、カネで何とかしようと思った。家政婦でも来てもらって
食事もつくってもらって、何とか清潔で気持ちに余裕が出来る暮らしをもう一度と思った。
それで儲け話にのって一億七千万つぎ込み失敗。返ってくる見込みは限りなくゼロ。
まぁ、女房は切れるわな。でもオレは反省してない。向こうもオレの気持ちはそうだと理解している。
当たり前だろ。ゴミ女が。

ここからが大事な点。

家が汚い事はいやだったが、だからと言って多額の借金まではいかないよ。
日本有数のお嬢様学校を出た家内は、謝るという躾を受けてこなかった。
豪華でなくととも、カネがかかっていなくても、そんな事はどうでもいい。
清潔でキレイな家で生活させてくれ。それを実現するためには、オレは何をすれば良い?
とにかく、こんな家で生活するのはもうイヤだと、涙ながらに訴えたオレを、女房はにらみつけて
「フン」とハナで笑った。.....自分の中で何もかもが終わった瞬間だ。
息子と娘を含め、何もかもがどうでもよくなった瞬間だ。
勝手にしろと。汚らわしいと。

「片付けられなくてごめんなさい。できれば、こういう事をお願いできないかしら」と
言われていれば、正直汚い家でも耐えられたと思う。

オレの人生って何だったんだろう。それ以上に女房の人生って何なんだろう。
亭主をバカにして、良いことないだろ。