「白鵬は貴ノ岩にひとしきり説教した後で、照ノ富士に対して『お前も調子に乗っているとぶっ飛ばすぞ!』と言い捨てて、
いったん説教を終えたという経緯が意見書には記されている。しかも貴ノ岩がスマホをいじったのは、
それから10〜20分後のことだというのです。つまり、“大横綱・白鵬の説教中にスマホをいじった貴ノ岩も礼を失していた”という
話自体が、印象操作であるという反論です。
 また、協会の報告書には正座した照ノ富士が、日馬富士に叱責され、頬を張られたという話が出てきますが、
貴乃花側の意見書では、やり取りの中で激高した白鵬が照ノ富士に対して『土下座しろ』と命じた経緯が
細かく記述されています。照ノ富士は膝を負傷していたため、正座を保てずに途中から膝立ち状態だったというのです」(同前)
前号で報じた通り、白鵬は日馬富士の暴行をしばらく放置し、さらに人目につかないようにするためか、同席していたホステスを
部屋の外に出すなどしていた経緯も、「意見書」には綴られているという。
少なくとも、加害者側と被害者側で大きく言い分が食い違っていることは間違いない。
別の協会関係者はこういう。
「貴乃花親方が白鵬をことさら批判しようとしているというよりは、協会の報告書が白鵬に不利にならないようにしている記述が
多いということ。
もちろん、貴乃花親方が思い描く横綱のあるべき姿と、貴ノ岩の証言した白鵬の振る舞いに大きな乖離があったことは間違いない
でしょう」

※週刊ポスト2018年2月9日号