米アップルが来年投入する「iPhone(アイフォーン)」の新型モデル全てに次世代の有機EL(OLED)を採用するとの報道に、アナリストらは懐疑的な見方を示している。

韓国の電子新聞が報じたこの記事が真実なら、多くの携帯電話に使われる液晶表示装置(LCD)を製造するジャパンディスプレイやシャープなどの大手メーカーにとってはマイナスで、ユニバーサル・ディスプレイといった有機EL技術にかかわるメーカーにはプラスだろう。
29日の市場でジャパンディスプレイの株価は一時21%安と、日中の取引としては2014年の上場以来最大の下げを記録。シャープも一時4.3%下げた。
一方、ユニバーサル・ディスプレイの株価は一時、18%高まで上昇した。

アップルが全ての携帯電話機に有機ELを搭載しそうにない理由はいくつかある。
JPモルガンのアナリスト、ジェイ・クォン氏はアップルがこうした決断を下すには時期尚早である上に、有機EL採用で端末価格がさらに高くなり、年内に価格帯の低いLCD搭載モデルを投入するという目的とかみあわないと指摘する。