各局がこぞってコメンテーターを並べて
朝青龍の謝罪会見の合否を論じていた。
やくみつる氏は「見れば見るほどむかっぱらが立ってきた」と述べ、
当初30点とした謝罪会見の採点を5点まで引き下げた。
謝罪になっていなかった、というのが軒並みの評価のようだ。
会見中の表情の細かいところまで分析し、
「ここでムッとした不快感を示す表情が出ている」から
反省していないのだとか、映像をコマ単位で分析して
あそこが悪い、ここが足りないと寄ってたかって指摘する。

巡業中に、地元の力士に胸を出しながら拍手を要求する
アピールをしたのが「品がない」と言われていたが、
朝青龍は自分のためでなく、地元出身の力士のために
拍手をお願いしていたようにしか、わたしには見えなかった。
あれは観客と一緒に巡業を盛り上げようとしていただけなのに、
「ああいうパフォーマンスは、もっと下の力士、
 たとえば高見盛にやらせておけばいいんですよ」などというコメンテーターもいた。
その発言、高見盛に失礼ではないのか?
ファンとのふれあいの場である巡業先で、
土俵上で友好的なジェスチャーをしてもいけないというのなら、
コメンテーターの頭も少し時代遅れになっているのではないか。

国技である相撲の横綱が備えるべき品格を語る、やくみつる氏でさえ
汚らしい金髪で、清潔感のない髭まで生やしている。
わたしは、ああいう顔がテレビに出るのに不快感を覚える。
ゴシップ誌の内容や、プライベートな離婚問題のことにまで言及する
失礼極まりないレポーターもいたわけだし、
あれで「キレないように我慢していたから反省がない」などと
言うのはおかしいと思う。

舌打ちをしたとか、報道陣を威嚇したとかさんざん書かれているが、
報道陣がどう何をしたのかについての詳しい説明はない。
ただし、映像を見る限りでは、
報道陣は決して朝青龍に丁寧に接してはいなかったとは言える。
行く先々でまとわりつかれた上、低俗な興味本位の質問を
機関銃のように発せれて不機嫌にならないほうがどうかしていないか?