10年ほど前、スキー中に頭部を打撲したんだが、ぶつかった時のことはおろか、
その日の朝、家を出た直後から、夕方近くスキー滑走中にふと我に返るまで
一切の記憶がない、という経験をした。

一緒にいた知人によれば、事故原因は他のスキーヤーとの衝突。
一旦気を失って、スキーパトロールに運ばれたようだが、一時して目が覚めたらしい。

その日は講習会があって参加予定だったのだが、大丈夫だからと言い張って、
そのまま参加したらしい。
指示の通りに滑ることは出来ていたらしいのだが、
時々停止位置を無視して滑り続けようとしたり、
リフトで話をするときに、同じことを何度も聞き返したりと
何だか様子がおかしかったらしい。

夕方我に返ったときは、周辺から急に視界が戻ってくるような感じで
自分はスキー滑走中。なぜか、右腕や胸の横などが痛く、
ストックを見たら、全く見慣れないおんぼろのストックを持っていた。
後で確認したらストックはレンタルのストックで、
自分のカーボンストックは1本折れた状態だった。

この状況で自分で運転して帰宅するのは不安だったから、知人に家まで送ってもらい、
それから病院を受診。幸い頭部CTに異常はなかったが、
少なくとも2-3週間は、もう一度頭を打つと、急激に脳が腫れて死ぬこともあると
医師から言われて、そのシーズンはスキーをあきらめた。

それから以後、スキーをする時は必ずヘルメットをかぶることにしている。