スラップ訴訟とは、たとえば、ある企業への批判記事を書いたジャーナリスト個人が
、当該の企業から名誉の毀損だとして法外な金額を損害賠償請求されるような訴訟を
言う。
大企業や政府など優越的地位を占める者(社会的にみて比較強者)が、個人・市民
・被害者など、公の場での発言や政府・自治体などの対応を求めて行動を起こした
権力を持たない者(社会的にみて比較弱者)を相手取り、恫喝・発言封じなどの
威圧的、恫喝的あるいは報復的な目的で起こすものをいう。
スラップは、比較強者が原告となり、比較弱者を被告として、恫喝的に訴訟提起されることが多い。

実際に訴訟提起された場合、被告側には、法廷準備費用・時間的拘束などの負担を
強いられるため、訴えられた本人だけでなく、訴えられることを恐れ、被告以外の
市民・被害者やメディアの言論や行動等の委縮、さらには被害者の泣き寝入りを誘
発すること、証人の確保さえ難しくなる。したがって原告は、仮に敗訴しても、ス
ラップの主目的たる嫌がらせを達成することが出来る。