<裁判員裁判>熊本地裁での裁判 候補者の辞退相次ぎ追加
9月19日10時4分配信 毎日新聞

 熊本地裁で10月14〜16日に予定されている傷害致死事件の裁判員裁判で、熊本地裁は18日、
裁判員候補者40人を追加選定したと発表した。年齢や仕事で辞退を認めた8人を除く32人に呼び出し状を送った。
質問票の回収率の低さや、辞退を申し出た人が相次いだためとみられ、最高裁広報課は「熊本地裁以外から
追加選定の報告は受けていない」と話している。

 地裁によると、対象となるのは熊本市内の路上で被告の男(21)が面識のない男性(当時22歳)の顔をけって
転倒させ死亡させたとされる事件で、熊本地裁では初めて開かれる裁判員裁判となる。

 地裁は8月26日に候補者名簿3040人から90人を選定し、辞退が認められた人を除く51人に今月2日、呼び出し状を発送。
10月14日に裁判員6人、補充裁判員3人を選ぶ予定だった。質問票は今月14日までの回答を求めていたが、
地裁は具体的な回収率や辞退者の人数を明らかにしていない。

 裁判員法は「特段の事情がない限り、初公判期日の6週間前までに呼び出し状を送付する」と定めているが、
今回は裁判官らが「特段の事情がある」と判断したという。地裁総務課は「追加選定をすることで、
裁判員候補者に負担をかけることに対しては申し訳なく思う」と話している。【遠山和宏】