ところがこの “ 有識者 “ や “ 専門家 “ の意見の歴史的記念物が、光市母子殺害事件での弁護側精神鑑定人である、
関西学院大学の野田正彰氏と日本福祉大学の加藤幸雄氏の鑑定内容であり、
その鑑定では、母性慕情による勢いあまった殺人が、いつの間にか死者復活の原生回帰の儀式に転化し、
動機は母性慕情であるのに救命行為がされないことは無視して、なおかつ漫画の主人公に責任の全てが帰せられるという
奇想天外な鑑定意見であり、これは一般人にも簡単に見聞きできる方法で公開されるべきである。

このような意見が “ 有識者 “ から堂々と出て来る背景には、日本の医学界 ・ 科学界 ・ 法曹界のほとんどの者は、
日本の伝統的な “ 知識の機械的丸暗記教育 “ によってその責務に就いており、特に裁判官は法律判例との照合のような
機械的事務処理能力しか持ち合わせていないから、それによって議論が一般常識と乖離することは珍しくない。

このような “ 知識の機械的丸暗記教育 “ に依った専門家では、法曹界の裁判官の冷徹な判断とは言っても、組織的犯罪や
知能犯罪の巧妙な偽装について、法律条文の単なる丸暗記しか能のない現在の裁判官では事件の表層しか判断できない。