まもなく裁判員裁判が全国各地で行われますね。
裁判員候補者の中には裁判所から「裁判員選任手続のお知らせ」いわゆる
呼出状が届いた方もおられると思います。自分には法律の知識がない、
裁判所にすら行ったこともなければ傍聴したこともないという方が
大半ではないでしょうか。戸惑いや不安もあるでしょうが、それは
結果を考えてしまうからではないでしょうか。

申し遅れましたが、当方は昨年東京地裁で行われた模擬裁判や法務省主催の
イベント「赤れんが祭り」の模擬裁判で裁判員役を2回経験しました。
模擬裁判ではありますが、当方の経験等を踏まえてお話した方がいいのでは
ないかと考えました。

1 宣誓書に署名する
裁判員に選任された後、裁判員は宣誓書に署名、押印します。宣誓書には
「法令に従い公平誠実に職務を行うことを誓います」と記載されていて、
裁判員は宣誓書に署名押印することになります。次いで裁判長から
裁判員としての注意事項とか心構え等のお話があるかと思います。
その中で、法廷内席図や評議室内席図が配られると思われます。
裁判員は好きな席に座るのでなく、あらかじめ決められた席に
座るよう裁判所から指示があると思われますので指示に従って下さい。
当方は法廷や評議室内で裁判長の隣に座りましたので緊張しました(笑)

2 いざ法廷へ
 いよいよ裁判官と共に法廷に向かいます。評議室から法廷へは専用
エレベーターで移動し、秘密の通路のような回廊を通って法廷に向かいます。
注意事項としましては、移動中は裁判や事件のことを裁判官や他の裁判員に
話しかけたりしてはいけません。なぜなら秘密の通路は刑事被告人も利用
するからです。事件の心証や評議の秘密等を聞かれてはますいです。
裁判官曰く、誰が聞いているかわからないから同僚裁判官等と挨拶を交わす
以外無言だそうです。

法廷に入る順番ですが、裁判長を先頭に裁判員が入廷するわけですが
法廷内席図に従って1列に整列します。入廷するや否やいきなり座っては
いけません。廷吏が「起立」と言った後、軽く会釈してから座りましょう。
会釈する際「宜しくお願いします」という気持ちを込めてやるといいでしょう。
裁判員裁判がスタートした直後は、傍聴席は満席で事件当事者はもちろん、
マスコミ関係者から傍聴マニアやら色んな人の視線が気になるでしょうが
ここは一つ大きく深呼吸して不安や緊張を押し込めてしましょう。裁判員の
皆さんに求められるのは裁判員として全力を出し切ることです。

次回は起訴状記載の見方等についてお話していきたいと思います。