>>35
おっしゃるとおり「現在の問題点」というのが何なのかを把握するのが難しいのです。
裁判に時間がかかるというのは、ごく一部の非常に特異なケースに限られています。
ほとんどの事件は3回の法廷で判決です。そもそも、刑事事件に時間がかかったって、
ほとんどの国民は迷惑を受けないはずです。時間がかかって迷惑を受けるのは
無実の被告人でしょうね。
判決文の内容が難しいというのは、そもそも事件自体が難しいから仕方ないのです。
また専門用語が多いのも、プロによって事件を効率的に進めるために仕方のないこと
のような気がしています。それをわかりやすく説明するのは、(被告人に対しては)
弁護人であり、(市民に対しては)マスコミにやっていただければと思うのです。
その他の冤罪を産む温床と言われている過酷な取調べや代用監獄問題は裁判員関係では
ほとんどメスが入っていません。全面的な取調べのビデオ撮影ができればよいのですが、
結局、最後の最後にちょっと録画するだけにとどまっています。
裁判官に市民常識がないなら、裁判官に研修をするなりすればよい話で、ランダムに
選んだ国民を入れればよい裁判になるというのは乱暴な話です。
結局、裁判官や法曹が努力すべきであって、裁判員制度でないとならないという必要性は
ないと言っていい気がします。

ただ、私としては、「何はともあれ改革が必要だ」と国民が思ってしまうような司法に対する国民の
理解のなさ、支持のなさが現在の問題点なような気がしています。これを解決するには
裁判員制度はよい制度だと思います。国民の負担は大変なものですけどね。