小学校の頃の棒倒しと言えばこんな思い出がある
ルールはトラックを半周走って棒のてっぺんにある旗をとって指定された所まで持っていけば勝ち
なおクラスが2つしかないので全員で話し合い攻めか守りかを決めた
俺は1回戦と2回戦は攻め
そして3回戦は守りだった
なお先に2回勝つか負ければ3回戦はなし
俺は登り棒を自力で登れないデブだったが体格はでかいので
相手の守りを崩す役目だった
敵陣にたどり着くと早速敵の守りを崩した
そして小さくて身軽な女子が守りが崩れたのを見て棒にとびかかり登り始めた
てっぺんまで登って旗を取り足の速い男子に渡し
その男子は猛ダッシュで指定された所まで旗を持っていった
そいつは学年で一番足が速い奴だ
そして1回戦目勝利
2回戦目も俺を中心として体格のでかい男子女子が守りを崩し1回戦目で登った女子がまた登って
1回戦目で旗を指定された所まで持っていった男子が2回戦目でも持っていった

勝った筈なのに何故か嬉しくない
その理由は俺が二人の引き立て役だったからだ
明らかに一番目立ったのは棒に登った女子
そして2番目は走った男子
俺は多分全く目立っていなかっただろう
あんな人数の中人を投げ飛ばしたりしても目立つわけがない
でも一番勝利に貢献したのは俺だ
あの二人だけではまず相手の守りを崩す事すらできず相手に先を越されるだろうから
俺が守りを崩した結果この二人は目立てたわけだ
当時目立ちたがり屋だった俺はそれが悔しかったのだろう
今でもその悔しさが残っている
当時は10歳の小5
今は21歳の俺
11年も前の話だ