・四巻
読者からのおたよりを元に書かれた「なぞのマフラー少女」は、正体不明の少女と知り合った少年が、以後の人生を狂わされ、理不尽な最期を遂げる。
「アマチュア無線の怪」は、繰り返され、自分に回ってくるかもしれない恐怖の連鎖。
「五つ葉のクローバー」では、偶然に悪魔を呼び出してしまった少年が主人公となる。
「またをくぐるブタ」では、言い伝えによって死の宣告を受けた少年が、抵抗するも命を奪われてしまう。
「ろうかですれちがうもう一人のわたし」は、夜の学校を訪れた少女が怪異に遭遇し、連れ去られる話。
忘れ物を取りにきた彼女の前に、顔見知りの先生やクラスメート達が現れるが……。
漫画では、気持ち悪さと主人公の末路において「空飛ぶ赤ちゃん」がダントツ。
・五巻
「花子さんのパパ」にてパパ初登場。古びた教会にある悪霊の封印が外れた時、花子さんの仲間が封印しなおしてきたことが明かされる。
「死を予言するコピー」は、小学生三人がコピー機で死の予言を受けてしまう話。
その内の一人がすぐに死んでしまうのはよくあるが、『二千六十年五月八日』などと妙にリアルな寿命を聞かされた少年が真っ青になって終わるというのが面白い。
やみ子さん二度目の登場は「犬マスクの口さけ女」。
原作のやみ子はリボンをしていないが、この話の挿絵のみ、アニメ同様リボンを付けている。
「二面女」はオリジナルの妖怪話。
新シリーズでは危険度が大幅に減ったオリジナル妖怪達とは比較にならない程の恐ろしい存在になっている。
読者からのアイデアを元にした「赤ちゃんが走る高速道路」は、赤ん坊と高速道路という接点のない組み合わせが妙にマッチしている。
父親に殺されて、ゴミ袋に入れられ捨てられた赤ちゃんの死体というのが、実際の事件としてもありそうな話である。
個人的に、この巻で一番怖いと思うのが、本の最後にある「青いてぶくろ」。
青い手袋を受け取った少女が、鎌で手首を切られてしまう。
悪夢はそれだけで終わらず、翌日、彼女の家に青い靴下が届けられるのだった……。
漫画作品では、「さかだち幽霊」も怖いが、「てるてる坊主の仕返し」には負けると思う。

とりあえずここまで。