>>814
・ボクシングは、しょうもない報酬で人を助けに行く動機としての設定だろう。
自分にボクシングが向いてなく飽きた心の反動が救出を決意する動悸の一つになってる。
・不二子は、極力ファミリーを全員出すお約束+成功報酬のつまらなさを強く印象付ける演出。
「不二子がエサ」はあまりにも多様されているので出来ればワンパターンは避けたい。
(飽きさせないためにボンドガールよろしく美女をコンスタントにとっかえひっかえ出したい)
・ウォーターサーベルは、本物のサーベルだと古典的なので避けた。
普通のサーベルだと派手なギミック志向のミスターXのキャラとも合わない。当時話題のスターウォーズのライトサーベルも意識したはず。
ルパンは基本的に一つの展開パターンを踏襲する制約があるので、少しでも凝った飽きない状況や道具・ギミックを入れたい。

指摘すべきは、話を聴いてミスターXの仕掛けだとすぐにルパンが気付き、最初から乗り気になってる点(次元の指摘)。
ボクシングに冷めた事も、成功報酬が気に入ったというのも、結局動機としての「三つの理由」は実質オマケor無意味になった事。
ただ「銭形の推薦」だけは、とっつぁんを登場させるお約束という別の理由のために必須とは言える。

姫のそっくり刺客を「殺すな」と言いつつも確認しない点は、確かにミスと言える。
倒した後で五右衛門が「やはりロボットだ」とでも言っておけば矛盾は解消できたが。
また姫のキャラにもう一ひねり欲しかった所。まぁ時間的制約で出来なかったのだろうけど。

個人的には楽しめた。ギミックも、その対策も当時新しくても今では古典的で懐かしさがある。
またBGMの殆どが映画「複製人間」から使用されていて新鮮。時期的に前の月に劇場公開が始まっている。
冒頭から「砂漠に夕焼け(未使用音源)」でサントラ好きを楽しませてくれる。