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伯爵はつづけてこう言った。
伯爵「ブリジットに対してはちょっと甘かったかな?中国の壷の件w…
あれは正直、ちょっともったいなかったわい」
ブリジットもあの事件を思い出し、再度謝った。
ブリジット「伯爵様、あの時は本当にすいませんでした」
セディ「そのとこは終わったことなのにお祖父さんは…」
セディは怒りそうになった。
伯爵「お祖父さんは間違っています。だったな。そうじゃ、間違っておった。
今までのわしは間違っておった、そのツケがウェリントン夫人の一件となった…
我がままな年寄りの晩年は懺悔をしてもしきれん、本当に」
メロン「御前、あまり自分を責めないでください」
セディ「あ…、変なこと言ってごめんなさい。だからお祖父さん、そのことで
自分の心を痛めないでください」
セディはまさかこの話題がそんな展開になるとは思わなかった。

ハビシャム「御前、その話は今晩私とオリヴァーと3人で今後の対応を
話し合いましょう…オリヴァー、地下室にボルドー産のワインがある。
あれを持ってきてくれないか?」
オリヴァー「はい、今持ってきます」
セディ「お祖父さん、もう悩まないでください。僕、悲しくなってしまいます」
伯爵はセディの純真で無垢な顔を見ると辛気臭い顔はいつまでも見せられないと
思い、気を取り直した。
伯爵「そうじゃな。さて、オリヴァーが戻ってくる前にハリス夫人に電話するか?
ハビシャム、書斎の電話を借りるぞ」
ハビシャム「ではご案内します」
そう言って2人は食堂から出て行った。