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セディ「ウェリントン子爵夫人、ようこそドリンコートへ」
ウェリントン夫人「これはこれは若君じきじきにお出迎えですか?」
セディ「はい。それにしても今日は良いお天気ですねえ」
ウェリントン夫人「そうですわね。・・・でも私の気持ちは曇天よ、伯爵はどうなさったの?」
セディ「お祖父さんは痛風の加減が悪いのでお部屋にいます」
ウェリントン夫人「あらまあ、それは大変ねえ」
セディは嘘を言った。嘘も方便と言ったところであろうか。

そのやり取りを玄関先で聞いていた伯爵は表へ出てきた。
伯爵「ダイアナ、わしはここじゃ」
ウェリントン夫人「あら、心配したわ。思ったよりお元気で何より」
セディ「ウェリントン夫人、ダイアナさんって名前だったんだ」
そこへブリジットがやってきた。
ブリジット「ウェリントン夫人、お久しぶりでございます」
ウェリントン夫人「あら、あなたもここへいらっしてたのね」
ブリジット「はい。・・・あなた、ここは子供の出る幕じゃないわ。行きましょう」
そう言ってブリジットはセディを呼びに来たのだった。
セディ「うん。あ、でも・・・」
ブリジット「伯爵が出て来たようだし、あなたの役割は終わったわ」
そう言って2人は部屋に戻って行った。