>>267
ハビシャムとセディは馬車で駅まで行った。
その後、伯爵はふと気づいた。
伯爵「おやアニー、そなたは行かなかったのか?」
アニー「ええ、私はお父様が心配なのでお留守番をすることにいたしました」
伯爵「なに!?セドリックはそれでいいと申したのか?」
メロン「やはりそうでしたか…」
伯爵「レスリーも知っていてなぜそれを言わない」
メロン「ですがそれを言えば若君がせっかく御前の代わりに行かれることに
反対するかと。若君も御前のお加減もお考えになった上でお決めに
なったのですよ」
伯爵「…」
伯爵は黙ったままだった。
アニー「お父様、わたしもメロンさんと同じ考えです。
あの子にとっても良い機会ではないかと思います。…それにオリヴァーも
仕事、ローズィは大学に通学していますのでメロンさんとお父様だけでは
心配で…」
伯爵「はあ〜、いろいろ迷惑をかけておるな。まあハビシャムが同行しているのなら
セドリックも大丈夫じゃろ。わしも体調が良くなったらすぐにでもドリンコートへ戻る。
その時はわしとレスリーとそなた3人で参ろう」
アニー「ええ」

伯爵「ではオリヴァーはローズィももう出かけたのか?」
アニー「はい」
伯爵「しょうがないなあ〜。まったく…」
伯爵は気が気ではなかったが病み上がりの状況ではどうしようもなかった。
メロン「ジョニー、落ち着いて。まずは3人でお茶にでもしましょう」
そう言ってメロンはキッチンへ行った。
アニー「お父様、大丈夫ですわ。セディを信じてください。あの子なら
きっとお父様の代役を果たしてきますわ。ウィリアムも一緒ですものね」
そう言って伯爵を落ち着かせた。