>>551
原作をちゃんと読んでいたらそんなことが言えるわけがない。
せいぜいごく初期のものを読んで言ってるだけでしょう。二十歳そこそこの青年のデビュー作だから
最初の数巻分は絵が垢抜けないのもギャグが普通なのも仕方ない。

しかし主要な登場人物が出揃った中盤からの展開は圧巻。
一作一作に古典落語のような完成度があり、しかも全体に大きな流れがある
(梅さん、南先生、ヨシコ先生にさらに初ちゃんの加わる複雑な三角関係、
宝ずし全焼から涙の再建など)。
何よりドタバタナンセンスギャグと強烈な人情風味の融合が絶妙。

そして陰の主役の梅さんの存在感がどんどん増して、
孤児出身である梅さんの、身分違いの恋の成就を予感させて終わるまさかの梅さんラスト。
ひろしからの手紙を受け取った梅さんが、海の向こうのひろしたちに呼び掛けて、
ど根性ガエルの登場人物全員が夜空に浮かび上がる名ラスト、実に見事でした。