BJの医学物が、たかりやのようなクレームとか裁判が多くて閉口していた手塚。
BJがいつもクロマントでドラキュラみたいということから、ドラキュラ物を
描くことにしたが、普通ならドラキュラものといえば恐怖ものだが、それの
反対としてのギャグ、コメディー、萌え要素の漫画としてチャレンジしたが、
やっぱり上滑りした。

BJの医学物が、医学からみのクレームが漫画だからといって許してもらえずに
閉口した手塚。おりしもルパン3世のような泥棒が主人公のスリルとアクション
ものがはやっていたし、BJも(一種のゴルゴ13の裏物なのだが)依頼されれば
仕事を完璧にこなす裏の世界のプロで、。。という設定の変形で、自分が
昔から芝居好きであることもあって、芝居の薀蓄とかけてエピソードを作る
一種の教養漫画的な側面も入れた企画だったが、萌えを狙ったのかどうなのか、
千里警部とか、不条理ギャグが滑っているし、何よりもこれまたBJと同様に
ファーザーコンプレックス、悪い父親に復讐するという、BJの分身のような
マンネリに陥っていたと私は断定する。なぜなのかといえば、アニメ製作に
心をうきうきと奪われていたからなのでしょうか。