欧州委員会（EC）のプライバシー保護機関が、Googleによる個人情報の収集・統合・保存に対し、規制を強化する
計画を承認、夏前には何らかの措置が実行される見通しとなった。
フランスのデータ保護監督機関（Data Protection Agency：DPA）である情報処理・自由全国委員会（CNIL）は2月
28日、「Googleの協力を得ながら同社への調査を続け、必要な措置を取ることを決定した」という内容のニュースリ
リースを発表した。
発表資料は「夏前にはこれらの措置が大幅に進む予定だ」としており、CNILがこの調査を主導し、作業部会の作
業を統括していくという。
CNILの広報担当者、マリオン・ポスティック（Marion Postic）氏は「フランス国内では、該当する業務を停止させる
ため、警告、差し止め命令や、30万ユーロまでの制裁金を課すなど、CNILが独自にさまざまな制裁措置を決定す
る可能性もある」と電子メールを通じて述べた。
また同氏は、「CNIL委員長が、必要な措置を命令するために裁判所に申し立てを行うこともあり得る。委員長はEC
を代表し、法の違反を当局に報告することが可能だ」とも付け加えている。
ECは、昨年3月にGoogleがプライバシー・ポリシーを改訂し、複数のサービスの情報を統合したことに対して懸念
を表明、同社に対し改善策を提案していた。しかしCNILによるとこれらの要請を受けた変更は行われていないという。
作業部会は、今後数週間以内にこの問題に対処するための会議を行い、Googleを招いた公聴会も開く予定だ。
一方Googleの広報担当者は、「当社のプライバシー・ポリシーは欧州の法律を尊重しており、シンプルで効果的な
サービスを提供できる内容だ。当社は今回の件に関しCNILと全面的に連携しており、今後も継続して協力していく」
と電子メールで回答した。
