休日にケンジも休みだと分かり、シロさんは「いいもん作ってやる!」と俄然張り切る。
休日のブランチにクレープ作り。
小皿にいろんなトッピングも用意。
さらに、シロさんが用意したのは缶ビール。
「休日だぜ、しかも明日も休みだ」
「だよね!!!」
「(パカッ)かんぱーい」
それぞれ好きな具をクレープにトッピングして頬張る様子は、幸福感に満ちていて愛おしい。

「この、チーズとろりの半熟卵とろりのハムがちょっとしょっぱいの、間違いないな」
「いいなぁ〜、俺も次それやろう〜〜〜」
そしてビールをぐびっ。

一瞬「今のケンジ?」と思うほど、いつになく至福の声を上げるシロさんの姿もあり、ずっと見ていたくなるその空間は、視聴者も幸せな気分にしてくれた。

そんな食卓で、二人は自分の気持ちを素直に伝える。
「二人でこ〜んなご飯がたべられるなんて最高な休日。
ほんと、幸せ。ありがとね、シロさん。」(ケンジ)
「俺もお前にごめんごめんって謝り倒されるより、 ありがとうって言ってもらえる方がずっと嬉しいよ。 だからさ、もう謝んなくていいって」(シロさん)

前半のシリアスから、ケンジの涙、そして幸せな休日へ。
感情のアップダウンが激しい第10話だったが、
やはり最後にはほっこり幸せな気分にさせてくれた。

ドラマ「きのう何食べた?」は、決してキレイな場面だけを切り取っているわけではない。
リアルな日常のシリアスな場面も描いた上で、最後は毎話“ちゃんと幸せに終わる”という安心感がある。
シロさんとケンジの気持ちがすれ違っても、ちゃんと仲直りして終わる。モヤモヤは残らない。

ドラマの最後に、次回へ向けてのザワつきの種を蒔いて“続きが気になる”と思わせるやり方もあるが、
「きのう何食べた?」の場合は、2人が正直に気持ちを伝えたり、
キュンとする会話をしたり…「また次も見たい」
そんなふうに思える終わり方。
もちろん、そう思わせるだけの内容や演技があってこそだが
、「永遠に続いてほしい」「朝ドラにしてほしい」などの
視聴者からの声が上がるのは、2人の幸せな様子をみて笑顔になり、ほっこり癒されて、 大切なものに気づかされて、また自分も頑張ろうと思える、そんな気持ちに毎回必ずさせてくれるからではないだろうか