>>409
 さて、前回はここまでやりました。

(パネルを見せる。単行本30ページ)

 「全員突入用意! 洗脳装置が顔を出したら突っ込むぞ! やってやろうじゃないの! そうしろとささやくのよ。私のゴーストが」
ということで、いよいよ突入することになりました。

 この「やってやろうじゃないの!」というコマで、草薙素子の身体から出ている「プシュッ、シュシュシュ」という効果音は何かというと、
その前のコマの「ピ」という音に対応しているわけですね。

 この「ピ」という音、何をやってるのかと言うと、このプロテクターを身体に合うように調整したんですね。

効果音 https://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/c/d/cd894d91.png

 おそらく、このプロテクターというのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』で、
主人公のマーティンが未来で履いていた靴みたいなものだと思ってください。
あとは、未来で着る服。あれ、着たら自動的にサイズが調整されましたけど、たぶん、そういう装置なんですね。

 それまでは少佐が着けているプロテクターというのは、狭い狭い部屋の中で活動してたから、
身体にピッタリくっついているレオタードみたいに見えていたんですけど。

この「プシュッ」のコマからは、肩の厚みが明らかに増していますよね?
これは、スイッチをいれることによって、おそらく、この中にゲルみたいな半液体を入れているのか、
もしくは空気圧で膨らませて、防弾性能を持たせているんです。

 いわゆる「狭い車や飛行機の中では、ライフジャケット膨らませてはいけない」というのと同じですよね。
この車の中ではしないんだけども、いよいよ外へ出るので、シュッと膨らます。

 ここらへんも、そういう連想が働く人にとっては、「ピ」と、「シュシュシュ」という効果音を見て、
「おっ! いよいよアーマーを膨らませて突入準備だ!」とわかるんですけども。
ちょっとSFを読み慣れていない人にはわかりにくいシーンなんです。
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